「ザ・ホークス」
この作品は今年のベストワン候補!しかし一つくぎをさしておきたい。
私は大学時代、映画の作り方や鑑賞の仕方を岡田斗司夫先生から教わった。だから私は映画を論評する時、観念的でなくどの会社がどれぐらいお金を使っているかなど冷徹に分析している。
今回取り上げる「ザ・ホークス」はアカデミー賞の常連ラッセ・ハルストレムが監督。主要キャストもリチャード・ギア、アルフレッド・モリーナ、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ジュリー・デルピーという一流キャスト。そして製作は私が若いころアカデミー賞を独占していたミラマックスだった。
それなのに、この作品は数十人しか入れない劇場での短期公開である。
洋画不振と言われるが衝撃を受けた。
私が若いころはヒューマンドラマもけっこう全国公開されていたのに(-_-)
でもこの作品は破格に優れていて、面白い!もし観るチャンスがあれば、パワープッシュするが、ちょっと難しい内容なので、少し解説する。一切の予備知識なしで観たい方はここまででご遠慮下さい。
リチャード・ギアが売れない作家をやっていて、ある日とんでもない詐欺を始める。歴代大統領を操ってきた大富豪でフィクサーのハワード・ヒューズの伝記を無許可で書き、出版しようとする。
そのためハワード・ヒューズに独占インタビューして取材したとか、偽の手紙を作ったりして大新聞や一流出版社をペテンにかける。
この辺りでウソもつき続けるとホントになるというイヤな話かと思ったら、この後の展開が素晴らしかった。是非ご覧下さい。
ハワード・ヒューズの伝記を書くため取材を進めると伝記が発表されると当時の大統領ニクソンを倒すことになる重大な情報が入ってくる。その辺りでリチャード・ギアは自分のウソにおしつぶされて精神に変調をきたし、後半は彼の夢、妄想ともとれるが、ニクソンも疑心暗鬼になり、ウォーターゲート事件を起こし、失脚する。そしてハワード・ヒューズの財閥が最終的な勝利をおさめる。
つまりどこかの時点で20世紀の怪物ハワード・ヒューズは自分をだまそうとしている男を巧みにだまし、ニクソン大統領をつぶしたということが示唆される。ハワード・ヒューズこそ一枚上手のペテン師だったのである。
ウソと真実、そしてアメリカの政治を考えさせる骨太の傑作だった。
本当に素晴らしい映画をありがとう(^^)/




