大森立嗣監督(後編)
さて、名古屋の名画座で大森立嗣監督作品を二本立てでやっており、「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」の翌日、「まほろ駅前多田便利軒」観ました。
これは素晴らしい作品だった!年間ベストワン候補!
実はこの作品は三浦しをんさんの直木賞受賞作の映画化ですが素晴らしいキャラクター造形やストーリーテリングでした。原作を読みたくなりました。
町田で便利屋さんをやっている瑛太のところに松田龍平が転がり込んできて、日々便利屋さんをやっているうちに細かい事件がリンクして、ハラハラの展開になって来ます。
この作品も瑛太は下手とまでは言いませんが、物足りない。しかし松田龍平が素晴らしい存在感です。松田龍平は近年、「蟹工船」「ボーイズオンザラン」「誰も守ってくれない」など出演作に外れがないです。
瑛太は子供の時、松田龍平に大ケガをさせてしまったという弱味があるので、松田龍平を仕方なく居候させるのですが、実は便利屋さんとしてみんなを助けている瑛太本人が秘密の心の傷を抱えて人の愛を強く求めており、それにそっと寄り添う松田龍平の不思議な雰囲気が素晴らしい。
また細かい事件の陰にいる重要な人物の役を高良健吾がやっており、ちょっとの出演ですが、印象深い。
自分の願いは高良健吾と松田龍平のダブル主演です。
大森立嗣監督は希望、幸福、人のつながりを描いた作品をあまりやりたくなかったのかもしれませんが、すごくよかったです。また実は監督の弟が大森南朋、父が暗黒舞踊の巨匠麿赤児さんなのですが監督はストイックに家族の出演は拒否していました。しかしその封印がとかれ、二人も印象的に活躍していました。
芸術作品を作っている監督がアイドル映画をいくつか作ったりするとかえって作風がすごく進む時があります。(SABUや瀬々敬久など)
大森立嗣監督、大ファンになりました。これからも注目します。




