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「さらば我が愛・覇王別姫」

某サイトの日記より転載。

「ロシュフォールの恋人たち」に首位を奪われるまで、「さらば我が愛・覇王別姫」は長らく私の人生の一番好きな映画だった。



それが比較的新しい作品のリバイバル上映で、スクリーンで、観られることになり、猛暑の中、死にそうになりながら、岐阜柳ヶ瀬に出かけた。


1993年に発表され、カンヌ映画祭で、優勝した作品である。日本の歌舞伎に似た京劇という中国の芸能があり、それに従事する二人の男性が主人公で、二人の生涯が中華民国の崩壊、日本の侵略、共産党政権、文化大革命などとからめて描かれる。

カンヌ映画祭はこういう個人の運命、愛と歴史の巨大な歴史の歯車が軋轢を生む話が好きである。「アンダーグラウンド」「旅芸人の記録」「青い凧」など。

もちろん、私も大好きである。



何か初恋の人に再会するような気持ちで、観ていたが、前半はけっこう忘れていて、驚いた。不実なワタクシ。f(^_^;


女形の少年が役と現実の区別がつかなくなって最後は狂って自殺するのだが、その役をやったレスリー・チャンが役そのもののように急死し、レスリー・チャンは永遠の美しさと上手さをとどめたまま、彼の時計は永遠に止まっている。

東洋の古典にはあまりに美しいため、神に愛され、神の世界に連れていかれる(つまり死ぬということ)とよく出てくる。(「源氏物語」や「大鏡」に出てくる。)

レスリー・チャンは神に連れていかれてしまった。

私はあと100年ぐらいは連れていくのを待ってもらいたいものだ。



日本人にとってレスリー・チャンはこの大傑作に主演している不世出の天才という印象だろうが、ロマンティックコメディなどに出ている彼も元気でよかった。


この作品はとにかく傑作。今年のカンヌ映画祭の優勝作は女性の同性愛を描いたものらしい。20年経ち、女性の性のあり方なども描かれるようになってきたのか?(・・;)

本作は時代を動かした傑作。

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