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第一話『全ての始まり』
第一話『全ての始まり』
「お誕生日おめでとう‼︎」
今日は私の誕生日で,部屋中賑やかだった。
バースデープレゼントは「傘」でずっと前から欲しかった傘だった。
母はフラワーキーホルダーを作り,傘工場の社長である父は丈夫で,美しい柄の傘を作った。世界にたったひとつしかない素敵な傘。私はこの傘を大事に使った。
天気の悪い曇りの日も,雨の日も,晴れの日だって持ち歩いていた。
傘に傷が出来たらすぐに母と父に言い,修理してもらって傘を永遠に使うはず…………だったが…。
悲劇は突然現れ,私達の町に大きな台風が訪れた。
私は走って家の方へ向かっていたが間に合わず,
目の前から降って来た大きな看板の下敷きとなってしまった…。
看板に当たってしまったのか,私は傘を手から離してしまった……。
〜第二話へ続く〜