表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/293

二話目 再会② 


1月11日、鏡開きの日の更新です。


本日も宜しくお願い致します!




 おまわりさん、こっちです!!


 ………は良いとして。




「くっ!何て力ですの!?……!!」


「ぐえへへへへへ。その顔もいいねぇ♪そそるねぇ♪……!?」


 僕は下卑た笑いを浮かべ、ニヤニヤしているリチャードと、必死にリチャードから逃げようとしているローブ姿の女性との間に体を滑りこませると、そのまま女性の腕を掴むリチャードの手首を掴んだ。


 人気(ひとけ)の無かったこの場所に、突然現れた僕。


 これには双方驚いたみたいだったけど、とりあえず無視。


 女性の方は分からないけどリチャードはこっちを向いていた訳だし、何より冒険者のくせして、ここまで堂々と近づいて来た僕に気付かなかった方が悪い!


 と言うか、この路地のすぐ向こうは大通りでもある訳で…。


 あの怒鳴り声を聞いてれば、僕じゃなくてもその内気付くからね?って事で、今はリチャード(こいつ)へのお仕置きの方が優先です。


「どなた、ですの?」


 僕はそんな言い訳を心の中でしつつ、急に増えた不審者を見る様な、そんな背中に突き刺さる様なローブ姿の女性の視線に耐えながら、リチャードの汚い(つら)を睨み付ける。


 ボクハアヤシイモノデハアリマセンヨォ~。



「リチャード、この間()に言っていた事と、随分違う様だが?」


「あん?何だてめ…!そっ、ソラタの兄貴!?」


 敢えて区切る様にして、頭の悪いこいつにも分かる様にしながら睨み付けると、リチャードはドスの効いた声で怒鳴り、それから徐々に尻窄む様に小さな声になっていった。


 それに伴い、背後の女性からの視線が幾分か和らいだ様にも感じた。

 …今にも射抜かれんばかりの視線だったので、ちょっとホッとする。



 って言うか、誰が、お前の兄貴だって?こんな可愛くない弟とか、ごめん被るわ!!


 ホッとして、心に余裕が出てきたからか、ちょっとさっきのリチャードの言葉が引っ掛かった。



「誰が、お前の兄貴だって?こんな可愛くない弟とか、ごめん被るわ!!」


 はっ!つい心の声が外に出てた。


 目の前のリチャードが若干しょんぼりしている気がする…。


 いやいや。しょんぼりされてもお前の言動酷すぎて、今更許せないからな?


「ゴホン…。とにかく、だ!お前は俺との約束を破った。このままじゃこの人にも、前の被害者の方にも面目が立たんから、お前にはキッチリお仕置きを受けてもらう」


「は?兄貴、これは違うんだ!えっと…そう!新しい出会いを求めた結果で…」


 僕が再度睨み付けてやれば、リチャードはしどろもどろになりながら言い訳を始めた。


 ……言い訳、か?これ?



「はい、有罪~。出会いを求めて女性の腕を引っ張って暗がりに連れ込むとか、余りにも無さすぎるわ!《発動》!!」


「なっ、何だぁ?」


 とりあえずリチャードの言い分を聞いた後で、僕は【発動】の二文字を叫ぶ。


 この間の時の様に許してもらえるとでも思っていたのか、リチャードは、僕が発動させた【ソレ】に、驚き、まるで踊る様に慌て始めた。



 僕が発動させた、黒い蛇の様な影が、リチャードの腕にシュルシュルと巻き付き始めたからだ。




前回からの物語をお読み頂いている方には、口調が口調なのでお気づきの方も多いでしょうが、ソラタの後ろに居る女性はあの方ですww


明日もまたこの時間に更新出来ると思います。


此処までお読み頂き、ありがとうございました。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ