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三十五話目 カベルネ・ソーヴィニオン③


2月23日の更新です。

本日も宜しくお願い致します!




「ねぇ、魔族は大将に魔族以外を選んだりするものなの?」


「「「えっ?」」」


 一気に声の主の元へと皆の視線が集まる。


「何よぉ、だって、本当の事じゃない」


 声の主は、まさかの風華。


 皆の視線を1人じめした彼女は、慣れない光景に目を白黒させ、分かりやすく狼狽えていた。


 妖精さんだった時は、普通の人には姿が見えなかったからねぇ?無理もない。


 


「か、かべ、カベルネが魔族では無いというのは、どう言う事ですか!?」


 そんな風華に、負けず劣らず狼狽えている裕翔さんが、噛みまくりながら風華に詰め寄る。


 さっきと言い、貴方はもう少し落ち着いて下さい。


「どう言う事も何も、そのままの意味よ?だってあいつ、どうみてもドラゴンだったじゃない!」


「どっ、ドラゴン?」


 身長が高い裕翔さんが、僕くらいの背しかない風華に詰め寄った為、どうしても風華を見下ろす形になる。


 その、まるで威圧されている様な雰囲気に、風華は焦りながら答え、それに対する裕翔さんも声が裏返っていた。


 しかも風華が段々後退りしていくものだから、終いには壁際まで追い込まれて、何だか裕翔さんに壁ドンされているみたいになっている。



「ドラゴンよ、ドラゴン!何度も言わせないで?そんで、どいてちょうだいな!!」


「あっ、すっ、すいません!!」


 顔を真っ赤にした裕翔さんが風華の前から退けば、ブスくれた表情の風華が姿を見せた。


 何でイケメンに壁ドンされてブスくれてんのかねこの子は…。



「いやいや、貴方も女の子なんだから、少しは照れようよ!!見てみなよ、裕翔さんの方が乙女じゃん」


 うっかりつっこむと、裕翔さんは真っ赤にした顔を、両手で覆ってしまった。


 テーブルを囲むように整列していた兵士さん達も、微笑ましいものを見たとばかりにニコニコ笑っている。……何かうちの子共々すいません。



「シエロ以外にやられたって、嬉しくないわよ」


 椅子に座ったままの僕に、もたれかかる様にして風華が抱きついてくる。


「そりゃどうも。で?カベルネがドラゴンってどう言う事?風華の事だから、見間違いって事は無いでしょ?」


 これはいつもの行動なので、特に気にせず先を促す。


 うちの子、スキンシップ過剰なんです。


「うん。シエロが殴った時、一瞬だけど姿がブレたの。何かあの魔族変だなぁ~って思って見てたから、間違いないと思うわよ?」


「ふむ。その話しが本当だとすると、ユート殿が言っていた、【カベルネ・ソーヴィニオンが偽物だった】と言う話しも信憑性が増すと言うものですな。ですが、何故(なにゆえ)魔族共はドラゴンをカベルネに仕立てあげたのか…」


 うぅむ…。とガーランドさんが尚も唸る。


 段々眉間の皺の深さが上段じゃないくらい深くなってきた。何か、その内裂けそうだ。


《バターン》


「真実を教えてやろうか!!」


 誰かが食堂に入って来ながら、叫んだ。


 って、何回同じ様なパターンで引っ張るんだよ!!




壁ドン、案外される方よりする方のが照れくさい気がするのは私だけでしょうか?

まぁ、した事もされた事も無いのですがww


本日も此処までお読み下さいましてありがとうございました。

明日もまた同じ時間に更新させて頂きますので、宜しくお願い致します。


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