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三十一話目 魔族とシエロ④


2月19日の更新です。

本日も宜しくお願い致します



「はぁっ!」


《ゴゥッ!》


「効くか!!」


《ジュウ》


 カベルネが放った火の玉を、裕翔さんが剣に付与した水魔法で消し去る。


「くらえ!」


「はっ!止まって見えるな!!」


《ガキーン》


 そのままの勢いで斬りかかった裕翔さんの剣を、今度はカベルネが剣で受け止める。


 カベルネは、さっきとは違い、力を受け流す様に受け止めていた。


 改めて、本当に遊ばれていただけの様だ。


「はぁっ!」


「はっはぁ!」


「たぁっ!」


「死ねぇ!」


 こうやって裕翔さんとカベルネが何かする度に、裕翔さん達が起こした衝撃波が此方側にも次々と襲ってくる。


 何とかコローレと分担して街を守っている状況だけど、この状況が続くのならば、いつまで結界を保っていられるか…。


 しかも、ちょいちょい魔族側からスパイみたいなのが此方の動きを観察しようとやって来るから、そっちの方も煩わしい。


 今亜栖実さん達がそっちのスパイっぽいのの対処をしてくれているけど、そのせいで防御面の方までは手が回らず、結局僕とコローレの2人で街全体に張った結界を維持している状態だ。


 街全体に結界を張る行為を維持するには、流石に自分の魔力だけでは足りず、魔石を電池代わりに使って何とか維持しているんだ。


 で、今僕は魔石を5個ずつ埋め込んだ腕輪を両腕にはめて、結界の維持に努めている。


 同じ物をコローレにも渡しておいたから、今頃は使って貰えていると思うけど、人間の僕よりも光の精霊でもあるコローレの方が魔力循環も巧いから、僕よりも魔力の消費具合は少ないかもしれないな。


 因みに僕の魔石の残数は、10個中4個。


 かれこれ、裕翔さんとカベルネが戦いだしてから1時間くらいは経っているのと、魔族側から邪魔が入ったお蔭で、これまでに既に6個も消費してしまっていた。


 まだ腕輪にはスペアがあるものの、いつまでもつか…。


 それにしても、魔族側からの邪魔も、スパイ的な奴の動きも、予めカベルネが指示した物なのかな?


 【夜襲撃してきた】って裕翔さんが言った時も、カベルネはビックリした様な顔をしていたし、もしかして他にも魔族側の兵士に指示を出せる立場の魔族が居るんじゃ…。


「これで終わりだぁ!!」


《ドゥッドゥッドゥッ!》


 カベルネが、真っ黒な炎を幾つも裕翔さんに向けて放った。


 普通の火の玉とは違って、何と言うか…禍々しい?感じの、嫌な炎だった。


「くっ!」


 流石の裕翔さんも、この火の玉には当たりたく無い様で、身を翻して火の玉から避けていた。


 何発かはそのまま地面に着弾。


 すると、火の玉が当たった地面は見る間に赤黒くなり、そこからボコボコとマグマが…ってマグマ!?何アレ!!?


 うわわっ!残った一発がこっちに飛んでくるじゃん!!


「しまった!」


 裕翔さんが此方に向かってくる火の玉に気がついたけど、時既に遅し。


 火の玉はもう、僕から数メートル先まで来ていた。


 慌てて自分の前の結界だけ分厚くなる様に細工をしたけど、それでまた魔石が消費されて、残りは1つになってしまった。


 うわぁい!一気に3つ持ってかれたぁ!!


 こんな状況で腕輪を付け替えてる余裕なんてある訳ないし、お願いだから結界もってくれよ!!



本日も、此処までお読み頂きまして、ありがとうございました。


また、明日もこの時間に更新させて頂きますので、宜しくお願い致します!


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