二百六十八話目 去ってはいないピンチ
12月21日の更新です。
少し短めなのですが、キリが良いのであげさせて頂きました。
本日も宜しくお願い致します
皆の気持ちは一つ。魔王を倒したい。
それだけだった。
シルビアーナもそんな皆の思いを受けとめたのか、
「仕方無いな…。ただし、本当に危ない時は君達を飛ばすからな?その事だけは忘れないでほしい」
と、コローレの顔で苦笑していた。
本当に危ない時。実際にはそれは今、正に!ってやつ何だろうけど、僕達はその真実に蓋をして、少し笑いあう。
「さて、そろそろ最後の会話は終わったかな?」
「あぁ。但し、どちらが最後になるかは分からないがね?」
こんな時、ちゃんと待ってくれる律儀な魔王へと向き直り、シルビアーナが皮肉混じりに返事を返した。
途端に少し弛緩していた空気が、またピリリと絞まる。
しかし、金色に輝くあの魔法の玉を掲げて不敵に笑う魔王と、為す術などまだ見つからない僕達とでは、既に決着がついている様なものだ。
何か、何かあの魔法に穴や粗は無いか。
でも、皆そんな一縷の望みをかけ、自身の魔力を練り込み、魔法の発射に備えていた。
「フフフ。この魔法に粗なんか無いよ?探すだけ無駄さ」
しかし、そんな探る様な視線を向けていただろう僕達に、魔王はニヤニヤと嫌味な感じで僕達を笑った。
そんな事分かってるよ!
でも、分かってるだけじゃあ済まされない時だってあるんだ!
僕は心の中でそう叫びながら、魔王を更に睨み付ける。
絶対あいつが気づいていない魔法の隙間を探してやるからな!
それくらいの気持ちだった。
しかしーーー。
「「「んふふ。楽しそうだね?」」」」
突如聞こえたその声に、その場に居た僕達と魔王は凍り付いた。
いや、正確には、魔王と女神3柱が、凍り付いた。
何故ならその声は、この場にいない筈の人物のものだったから……何だけど、この人?に限って言えば、何処にでもいるし何処にもいない人だから驚いた。
って方が正しいのかもしれない。
兎に角、僕が何を言いたいのか。って言うと、
「あっ、お久しぶりです」
って事くらいかな?
声の主は誰でしょうね?(シレッ)
本日も此処までお読み頂きまして、ありがとうございました。
さて明日の更新なのですが、所用で更新時間が取れなくなりそうなので、お休みさせて頂きたいと思います。
決してドラ○エビル○ーズ2がやりたい!とかではありません!!(`◇´)ゞ
次回の更新は、24日月曜日を予定しております。誠に勝手ではありますが、宜しくお願い致します