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二百六十話目 魔王VS女神④


12月12日

森○ダー○の日の日の更新です。

本日も宜しくお願い致します。

因みに私はビターが好きです。



◇◆◇◆◇◆


《side:シルビアーナ》


《ドガンッ》


「うわぁっ!?」


 何かが倒れた様な音と、ユートの叫び声にも似た声に驚き、私は一瞬魔王から視線を逸らした。


 視線の先では、部屋の四隅の壁に切れ込みが入っているのだ見てとれた。どうやら、その内の3ヶ所の壁が仕掛け扉の様に開き、その中から魔物が溢れ出てきている様だ。


 早く助けに!とも思ったが、流石に魔王を相手にそれは無理だと悟った私は、勇者達の事を2人の妹達に任せ、魔王へと向き直った。


 すると魔王はニヤニヤ笑っていた。視線の先は、私と同じくユートやシエロ達の方だ。



「貴様、何がおかしい?」


 私がそう問いかけると、魔王は


「いや、あんまり可愛く泣いてくれたから、何だか僕まで嬉しくなっただけだよ?」


 等と戯れ言を吐きながら、悦に入った顔で更に笑った。


「この下衆が!」


「何とでも?」


 私が打ち込んだ拳を、いとも簡単にかわしながら、魔王はまた更にニヤリと笑う。


 まぐれ…。では無さそうだな。


「やはり今までのは全て演技か?貴様、私をおちょくるのも大概にしろ!!」


「おちょくる?まさか。戦女神の貴女に攻撃されて、余裕何かありゃしないよ?フフフ。まぁ?これで背後からの攻撃を気にしなくて済むから、貴女との戦いに全神経を集中させられるけどね?」


 私が威圧を込めてそう告げると、魔王は飄々と私の威圧を涼しい顔で受け流した。


 クソッ。あのニヤケ顔には腹が立つ。



「……イチ?」


 すると、魔王はニヤケ顔を、スッと真面目なそれに戻すと、自身の部下である、人工生命体の【イチ】を自身の側へと呼び寄せた。


「はっ。ここに」


 呼ばれたイチは、今までずっと魔王の側へ居た。とでも言う様に、直ぐ様私と魔王の間に現れると、そのまま流れる様な動作で跪く。


 魔王はそれに満足そうに頷くと、


「ゴブやミノ達を君に預けるよ?彼等と遊んであげなさい」


 と、イチに命令を下した。



「はっ!」


 命令を受けたイチは、そう短い返事を魔王へ返すと、立ち上がりもせずに、スーっと闇の中へと溶け込む様に姿を消した。


 ほう。空間属性と闇属性魔法の混合術か…。無詠唱に加え、あの流れる様な魔法の行使。フム。出来るな。



「……!?」


 等と消えたイチについて考察していると、急に魔王が私の顔めがけ、何かを突き出して来た。


 魔王の不意討ちには充分注意していた筈だが、魔王は私の警戒をいとも簡単にすり抜けて攻撃してきたのだ。


 私も慌ててガードして避けたのだが、魔王が私に向けて突き出して来たのは奴の爪で、避けられたのが分かると、揃えていた指を広げ、引っ掻く様に手を上下に動かし始めた。



「くっ!?」


「あんまりよそ見をするなよ?寂しいじゃないか?」


「戯れ言を!」


 

 黒くて長い爪が私の、と言うかコローレの衣服や皮膚を引き裂いていく。


 ニヤニヤと笑いながら猛攻撃を繰り返す魔王に、今度は私が防戦する番となった。



シルビアーナ目線で書くと、どうしても文章が固くなっていけませんね。


さて、本日も此処までお読み頂きまして、ありがとうございました。

明日もまた同じ時間に更新させて頂きますので、宜しくお願い致します


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