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二十四話目 出撃①


2月11日の更新です。

本日も宜しくお願い致します!




「裕翔さん!!」


「シエロ君!?良かった、今皆を呼びに行くところだったんだ…。ってその格好は?」


 僕達が兵士さんの案内で作戦本部に駆け込むと、裕翔さんは厳めしい顔をした、仰々しい鎧を着けた人達に囲まれていた。


 この緊迫感の中、呑気に僕の格好の話しを出来るのはやはり勇者ハートと言ったところだろうか?


 え?勇者ハートの意味?…そう言う事だよ。聞かないで!


 さて、その勇者ハートの裕翔さんが言う僕の格好だけど、まぁ【ソラタ】の格好になっている。


 そうそう、【ソラタ】の格好って何?って話なんだけど…。


 それこそ最初の頃は、陸人兄さんの姿を借りて練習していたんだ。


 だけど、流石にずっと兄さんの姿を借りているのは忍びないと思ってさ?


 だから、目元だけは兄さんのままに、僕の前世の顔と、今世の僕の顔の一部を混ぜて、全くの別人に作り替えてみた。


 皆からは【何だか頼りなさそう】なんて言われているけど、僕は何だかんだ気に入っている…ナンパされないしね…。


 だから、今はこの状態を【ソラタ】バージョンとして、最近はもっぱらこの姿で魔法の練習をしているんだ。


 えっ?裕翔さんは、何で急にこの格好になったのかが聞きたいんじゃないか?だって?


 ……一生懸命怪我を治してたら、その途中ら辺から何故か女神様扱いされちゃって、周りの人達全員から崇められ始めるわ、ブロナーが呼吸困難になるくらい笑い始めるわして、大混乱したから。


 だから、言わせんなって…クスン。


 因みに、風華は今でも笑いを噛み殺している。


 ブロナーは救護所に残ったから、姿を確認する事は出来ないけど、たぶんまだ笑ってると思う。


 あれ?おかしいな。涙が…。


「なっ、何か辛そうだから言わなくても良いよ?そっ、それよりさ、どうして此処へ?誰か呼びに行ったのかな?」


 何かを察してくれた裕翔さんが、へたくそな誤魔化し方で話題を変えてくれた。


 相変わらず子供扱いされている気がするが、有り難い事には変わり無いので気にしない事にする。


「風華が教えてくれたんです。《風が騒がしい。魔王軍が進行してきたみたい》って」


「成る程、風華様が…。やっぱり仲間に精霊様が居ると、心強いな」



 何故か風華や実里まで【様】付けで呼ぶ裕翔さん。でも、僕があまり目立ちたくないと言う事も知っているので、最後の【精霊様】と言うところだけは小声だった。


 裕翔さんは本当に優しい。


「おぉ、ではこの方は風使いなのですな?そう言う方をパーティーに加えられているとは、流石勇者殿だ」


 ほら、隣に居たおっちゃんですら聞こえていない。


 風華の事を、【風使い】として認識した様だ。


「いえ、此方の方は…」


「裕翔さん、それより魔王軍の動きはどうなっていますか?」


 風華も実里も、どっちみち裕翔さんの仲間である事に違いは無いんだから、一々訂正しなくても良いですよ?的な気持ちを込めて話題を逸らす。


 第一、時間が無いのは本当だしね?


「え?あぁ、うん。撤退した後の動向が掴めていなかったんだけど、この進軍速度から言って、どこかに陣を敷いて此方の動きを伺っていたみたいなんだ。でも、此方に向けて進んでくる速度が結構遅いから、歩兵が多いのかもしれないって話していたところだよ」


「成る程。それで、僕は何をしたら?」


「何!?君も戦うつもりかね?失礼だがユート様、この者は戦えるのですか?」


 風華の事を勘違いしたおっちゃんの後ろから、更にガタイの良いおっちゃんが姿を現した。




女神様ご乱心ww


本日も此処までお読み頂きまして、ありがとうございました!

明日も同じ時間に更新出来ると思いますので、またお読み頂けたら嬉しいです。


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