表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

235/293

二百二十七話目 新たな仲間?


10月29日の更新です。

本日も宜しくお願い致します



《コンコンコン》


 控えめなノックの音は、でもハッキリとリビングに集まっていたメンバー全員の耳に届いた。


「はい!」


 扉を開けるの何か誰でも良い筈なのに、何となく裕翔さんが代表して扉へ近付いていく。


「どちら様ですか?」



 裕翔さんが声をかけるが、向こうからの返事は



「………」



 無。


 一気に皆の緊張が高まる。


 何せ、魔族がこっそりとは言え、最低でも2回はこの街の中に入り込んでいるのだ。誰もが真面目な顔をして、剣や杖など、自分の武器をいつでも抜ける様な体制を取った。


 裕翔さんもそんな皆の姿を見ながら、こっくりと1つ頷くと、ゆっくりと扉を開けーーー。



「ただいまーー!!」



 開けた瞬間。裕翔さんは中へ飛び込んできた影に抱きつかれて倒れた。


「裕翔さん!!」


 僕は思わず裕翔さんの名前を叫んだ。んだけど、あれ?今何だか変な言葉が聞こえてこなかった?


 何か【ただいま】?って言ったような…?




「いたたたた」


「あれれ?ユート?あっ!皆もいた~♪ただいま~」


 ゆっくりと体を起こした裕翔さんと共に、倒れたもう1人も一緒に起き上がってきた。


 そして、此方に気づいた()は、とても嬉しそうに僕らに向かって手をブンブン振っている。


 うん。せめて裕翔さんから降りてからにしようね?()()()




 そう、扉を開けて、裕翔さんに飛び付いたのは、かつて魔族の一大将を任されていたカベルネ・ソーヴィニオンのスペアとして生を得た、通称スペアのスー君だった。




 え?何で誰も裕翔さんやスー君のところまで駆け寄って行かないのかって?


 いや、スー君が月から帰ってきた!これだけなら僕だって喜び勇んでスー君に抱きつきに行くさ。何せ…あれ?いつぶりだっけ?


 まぁいいか。兎も角、でっかい男が玄関口で2人絡み合って転がっている様を見たら、その気持ちが一気に冷めてしまったのだから、仕方ないと思う。


 絵面がエグい事になってるもの。スー君細身とは言え180㎝以上あるし。




《『スー君。ユートから降りてからにしたら?』》


「あっ!そっか!!ごめんね?ユート」



 ?


 誰かの心の声を読んだのか、スー君は慌てて裕翔さんの上から飛び退いた。


 よく見れば、スー君は僕達以外の誰かと話しているようにもみえる。


 でも、誰だろう?


 僕達は首を傾げながら、その【誰か】とスー君が話終わるのを待った。



スー君帰ってきました☆

感動的なシーンの筈なのに、何故こうなった??


本日も此処までお読み頂き、ありがとうございました。

明日もまたこの時間に更新致しますので、宜しくお願い致します


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ