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二百二十五話目 報告会③


10月27日の更新です。

本日も宜しくお願い致します



 僕のジャーマンスープレックスホールドを受けて撃沈したアトラは、自室へ退場になった。


 さて、報告会の続きだよ?




「と、言う訳で、理事長先生達は魔王の倒し方については知らなかったよ」


「まぁ、魔王と一口に言っても皆が皆同じ訳じゃないからな。そっちはあんまり期待してなかったから大丈夫だよ」


「その前のコロさんが倒した方の魔王のだって参考にはならなかったもんね?」


 ふぅ。と亜栖実さんがため息を吐く。実際コローレから聞いた先々代の勇者、ナツヒコさんの時代の魔王は人型ですらなかったらしく、倒し方何か聞いても参考にはならなかったんだよね?


 確かスライムのお化けみたいなやつだったっけかな?


「違います。ドラゴンの形をした流動体でした。確かにスライムにも似てはいましたが、全くの別物でございます」


「あっ、コローレお帰り」


「ただいま戻りました」


 コローレに心を読まれるのは最早お決まりの出来事でしかないので、さっさと挨拶をして流す。


 精霊達は何回言っても聞いてくれないしね?もうそう言うもんだと思って諦めたよ。



「あれ?コロさん出掛けてたの?」


 亜栖実さんが僕の後ろに立ったコローレに向かい、話しかける。


「えぇ、少し」


「少しねぇ?」


 何故かコローレは含みを持たせた様な言い方をしたけど、彼の用事とは単なるお使いです。


 僕が暫く人工魔石を納品しに行けてなかったんで、コローレに代わりに行って貰っただけだ。


 んで、ついでに師匠に話を聞いてきて貰ったんだけど、そっちはどうなったかな?


 ぶっちゃけ、納品よりもそっちの方が目的だったりして☆



「そうそう、シエロ様」


「ん?」


「ゴードン氏から、シエロ様宛てにお手紙を預かっております。どうぞ、ご確認下さい」


 そう言って手渡された封筒は、何の飾り気も無い、真っ白な封筒だった。


 一応、赤い蜜蝋で封はしてあるみたいだけど、差出人の名前すらない。


 それが返って師匠っぽさを醸し出している封筒だった。


《ガサガサ》


 えーと、何々?



ーーー


馬鹿弟子シエロへ


ーーー


 ……初っぱなからひでぇな。おい。


 え~と、気を取り直して…。




ーーー


馬鹿弟子シエロへ


単刀直入に言うぞ?お前さんの読みは正しい。

確かに壁や柱にスポットが来る様に調整すりゃあ、あの装置の弱点は解消する。

だが、それをやっちまうと、城に張られた結界まで誤作動を起こしちまうから、あまり俺は薦めないやり方だな。


次に、魔王軍に対抗する武器や魔道具の件だが、そっちは出来るだけ早く国の軍部の奴等と話し合って見る事にしとくわ。

武器を作るのはあまり好きじゃないが、国が無くなったんじゃあ元も子もねぇからな、ちっと爺も重い腰を上げて働いてみるとするぜ。


じゃあな、お前もあんまり無理すんじゃねぇぞ?


ゴードン・マニュマ


ーーー



 カサカサと手紙を閉じる。


「ゴードンさんは何て?」


「えっと…。さっきの壁や太い柱の中心にスポットがくる様に云々の話は忘れてください」


 僕はそう言いながら、裕翔さんに畳んだばかりの手紙を差し出した。


 手紙の感想が、思いつかなかっただけだったりもする。



アトラハホシニナッタノダ



嘘です。



本日も此処までお読み頂きまして、ありがとうございました。

明日もまた18時頃に更新致しますので、宜しくお願い致します

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