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十二話目 女神襲来③


1月25日の更新です。


本日も宜しくお願い致します



「いっ、1年?そんなに家…って言うか天界って言ったら良いのか…?とにかく、そんなに空けちゃって大丈夫なの?」


 多少…いや、大分テンパりながら、僕はブロナーに問いかけた。


「ん。2人、が居る、から大丈夫。そ、れに、私は空間、の裂け目にでも、入れば、力が使えるから、大丈夫」


「【裂け目にでも入れば】って事は、こっちに来ている間は?」


「殆ど、女神として、の力は、使えない。何故かプロテクト、が、かかる。だから、此処で、は、君の心を読む事も、出来ない」


 心が読まれないのは有り難いけど、女神の力が殆ど使えないなんて事あるの?と、この時の僕は考えていた。


 と言うか、いきなり此処には居ない筈の女神がひょっこり現れるわ、力使えないとか言い出すわ、1年は帰れないとか言うわで、結構僕のキャパは崩壊寸前だったってのもある。


 だから、って訳じゃないけど…。



「女神相手に、プロテクトって誰がかけんの?」


 僕の口から出たのは、こんな一言だけだった。



「私達、に、も分からない。ただ、他の世界、の、神様達も使えなく、なるらしい、から、そう言うもの、だと思って、た。あっ、それでも、普通の魔法なら、使える、よ?」


 明らかに頭真っ白な奴の質問にも、律儀に答えてくれるブロナーさんだったけど、この時の僕は本当に頭パンクしてたから、


 へ~。神様も制約があるんだ~。大変だなぁ。


 くらいにしか考えられなかった。いや、本当、自分でも頭悪そうな考えだなぁとは思うよ。うん。


 普通の魔法なら使えるって言ってたりもしてるのにね?



「はい!俺からも質問。そんな枷を付けられてまで、ブロナーさんは此処に何しに来たの?」



 僕が頭パーンしていると、不意にブロナーの背後から声が聞こえた。


 カウンターに突っ伏しながらでは、ブロナーとしっかり被っていて姿が良く見えなかったので、ちゃんと体を起こして確認すると、そこには裕翔さんが立っていた。


「あれ、裕翔さん?今日は早いですね」


「うん。今日はギルドに報告書を出しに行っただけだからね」



 さっき出ていった筈の裕翔さんが居たのでびっくりしたけど、そう言えばそんな様な事を言っていたかもしれない。


 それくらいには、僕の頭はテンパっていた。


「あぁ、丁度いい、ところに、帰ってきた、ね?えっ、と?ナイ、スータータイムング?」


「それを言うなら、ナイスタイミングですね。で?俺の質問の答えは?」


 こてん、と小首を傾げたブロナーの仕草に苦笑しながら、裕翔さんは自分の質問の答えを彼女に急かした。



「それにも答え、る。でも、先に、ユート達は、魔王軍が、最近、勢力を拡大、しているのを知ってるか、だけ、教え、て?」


 でも、彼女から返ってきたのは、質問に質問を重ねたものだった。


「はい、知っています。その為に、俺達も色々動かざるを得なくなりましたから」


「そう、なら、話しは早い。いつまで、君は、シエロ君、を、家事当番に、しておくつもり?」


「いや、ブロナー、それは僕が悪いんで裕翔さん達は悪くないんだ!」


 反射的に、ブロナーに反論する。


 2人の会話を聞いていて、多少テンパってた頭が冷えたのもあるけど、それだけは彼女に間違っていると伝えたかったからだ。


「ん。それ、も知ってる。でも、今後の活動を考えたら、シエロ君が使えないのは、とて、も痛い」


「うっ…」


 ハハハ。僕の反論タイム早くも終了のお知らせです。


 勢いで2人の間に割り込んだけど、勢いは勢い、ちっとも考え纏まってません。


 そんな僕の様子を見ていたブロナーは、珍しく得意げな表情を作ると、


「そんな貴方に、こちらの商品は如何でしょうか?」


 と、珍しくつっかからない流暢な言葉使いで、僕に手の中の何かを差し出してきたのだった。




本日も此処までお読み頂きまして、ありがとうございました。


休んでばかりで申し訳ありませんが、明日はお休みさせて頂きます。

次回の更新は1月27日の18時になりますので、また宜しくお願い致します。



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