緑のかざぐるま
僕の机の上にかざぐるまが一つ
目のぱっちりした小さな姪からもらった
緑色の折り紙で作ったかざぐるま
一人真夜中に詩を書いていると
君が小さな指で懸命に折っていた姿を思い出す
あれから五年が経ち
君は高校生になった
君の住むメトロポリスには
信じられないほど多くの人々が暮らしていて
信じられないほど多くの人生があるという
君が送ってくれた写真……
たくさんの愛に包まれ
バラ色の頬にときめきと幸せを浮かべて
光の中を歩んでいる君がいた
僕が君に言えることは
あまりないけれど
もしよければ受け取ってほしい
人々の心に映る自分を見つけようとするよりも
君の心の中に揺るぎない自分の王国を築いてごらん
人々に愛されるよりも人々を愛するために
多くを与えられるよりも多くを与えるために
君のバラ色の頬にさわやかな緑の高原から風が届くように
緑色のかざぐるまの前で祈ろう