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虎穴に入らずんば虎子を得ず  作者: 小湊 美々架
第一章 入学試験編
4/8

第三話 『チーム』

受付をすませ、赤子と猫又が会場についた頃は、すでに他の受験生たちが集まっていた。やはり、どこを見渡しても一度は見たことある有名人ばかりだ。


 (で、でもあずさちゃんもいるし…な、なんとかなるよね)


そう思いつつ、チラッと猫又の方を見ると、こちらの視線に気づいたのか此方の方に顔向け微笑んできた。その表情に赤子の胸は高ぶっていた。すると、入口から騒ぐ声が聞こえ、振り返ってみると、先程まで喧嘩していた猿山と犬神が会場にやってきた。…もっとも、本人たちの喧嘩は続いているようだが。そして、突然女性のアナウンスが入り会場にいた受験生が静まり返る。


 『これより、入学試験を開始します。その前に、我が校の理事長である葉宮一絵からお話があります。』


アナウンスが終わると、壇上に四十代くらいの女性が上がり、マイクの前に立って話し始めた。


 『受験生の皆さん、この度はこの言ノ葉学園を受験してくれてありがとう…と言いたいところだが、今この場にいる受験生は約1500人。しかし、この学園に入学できるのはわずか100人。つまり、ごく一部の限られた人間しか入学する事は出来ない。君達には、この学園に入学するため一生懸命試験に挑んでほしい。君達の健闘を祈る。』


理事長である葉宮の話が終わると、会場はざわめき始めた。分かっていたことだが、やはりこの学園の試験はかなり厳しい。しかし、せっかくここまでやってきたのだ。猫又だってきっと同じ思いのはずだ。なら、思いっきりやるしかない。すると、生徒会であろう生徒が壇上に登壇し、試験内容を説明し始めた。


 『この学園の副会長の目黒一花です。これから試験の説明をしていきます。試験は筆記試験、体力試験、実技試験を三人一組ずつに分かれて行います。一つの試験が終了するごとに、失格する組が決定し、最後まで残った者を合格とします。なお、チームはこちらで決めさせてもらいましたので、今から発表したいと思います。』


周りの名前が次々と呼ばれる中、赤子は猫又と同じチームになれるように祈っていた。しかし、そんな赤子の願いは届かず


 『赤子、犬神、猿山チーム』

 「「はぁ!?」」

 名前を呼ばれた瞬間、近くにいた猿山と犬神の叫び声が聞こえてきた。どうやら、チーム分けに不満があるらしい。二人は、チーム分けを発表した目黒の元に抗議しに行った。


 「なんでアタシがこんな猿と一緒に組まないといけないの!?」

 「それはこっちのセリフだ!きゃんきゃん吠えやがってうるせぇし…こいつとだけはごめんだ!」

 「そうは言われても、これは決定ですので」

 「そこをなんとかし…」

 「いい加減にしろ」

 「「!?」」


二人が抗議している場に現れたのは、この学園の生徒会長である空海陸だった。


 「これは試験だ。私情を挟むんじゃない。そこまで文句があるのなら、いますぐここから立ち去れ。お前たちにこの学園…いや、言霊使いになる資格はない」


そう言い残して、空海はその場から立ち去った。二人は舌打ちをしつつ、それ以上抗議は続けなかった。その様子を見て安堵した赤子だが、犬神がこちら側に来ていることに気付き顔を上げた。


 「あら、よく見たらさっきあの猿に絡まれて震えていた子じゃない。まさか、あなたが同じチームとはね」

 「よ、よろしく」

 「よろしく、まぁ精々アタシの足を引っ張らないでね」


犬神はそういうと、次の試験会場である教室へと向かってしまった。その後、すぐに猿山が話しかけて来た。


 「すまんな、アイツああいう性格だから気にしない方がいいぜ。弱い奴ほどよく吠えるっていうし」

 「はぁ…」

 「そんな顔すんなって。とにかく、これから一緒に頑張ろうぜ。赤子!」

 「うん、ありがとう。猿山君」


猿山と話しつつ、別チームになってしまった猫又が視線に入り気になりつつ、赤子は猿山と共に、最初の試験会場である教室へと向かった。


 「…赤子くん」


        

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