すべては掌の上
「終わりよければすべてよし」「すべて世はこともなし」の第二王子視点の婚約破棄前後です。
私には兄がいる。
とても優しく努力家な兄が。
彼は一種の天才だった。
一度見聞きした情報は決して忘れない能力を持っていた。
その代償のように、やや動作が鈍く、思考が人よりも遅れがちではあったが、特別蔑まれる程ではなかった。比較的、という程度の話だったからだ。
本人に自覚がないのか、その能力を使いこなせていないようでもあった。
彼はあるいは傑物になれただろう。
――ディアナ・セシル
彼女の存在さえなければ。
第二王子として生を受け、カイル・サデュア・ローゼリアという名を与えられた私は、早々に王族を離れることが決まっていた。その為、未だ婚約者もなく学園にも通わず、かなり自由な立場で王宮の片隅でのんびり生きている。それらは無用な王位争いを避けるため、というのが表向きな理由だが、実際はアルス兄上の心の平穏のためだった。
我が国は、かつて起きた十年戦争の傷が未だ癒えていない。国全体を見たら、回復したと思うかも知れないが、一番の傷は人心。
何事もなく平和に過ごしていたのに、突然四方から諸国が攻めてきたのだ。
我が国、ローゼリアは実はそれほど大きくはない。穏やかな気候と自然に恵まれ、観光や芸術などで他国とはうまくやっていたつもりだった。
だが、彼らは我々の住まう地に財宝が眠っていることを知っていた。
燃やすと燃料になる貴重な鉱物だ。
我が国でもその存在は既に知られていたが、研究の結果、燃料になる代わりに微量の毒素をまき散らすことがわかり、他国へ流さない、自国でも滅多に使わないことが決められていた。平和ボケと言われればそうなのかもしれないが、そう決めた我々の祖先は目先の欲よりも民の未来を優先したのだと思っている。
そして、私たちがその鉱物を売らないと分かると、当時の王の腹違いの兄となる男を擁立し、攻め入ってきたのだ。
無茶苦茶だ。
だが、平和ボケしていた民は問答無用で襲われ、深い傷を負った。死者も多く出た。
周りすべてが敵となり、軍も応戦したが敗色は濃かった。誰もが諦め掛けていた。
そんな中、周辺諸国が我が国を攻め、彼らの国防が疎かになった隙をついた国があった。当時の我が国は泥沼化を想像したようだが、その国は周辺諸国をあっというまに鎮めると、我が国には一切の手出しをしてこなかった。まさか、彼らも鉱物を得たいのか、脅迫されるのか、と疑念にとらわれながらも会談に応じた。
そこで明らかになったのは、鉱物の毒素を無効化する研究の存在。当たり前のことだが、鉱物は我が国以外にも眠っているのだ。ただ、採れる量が違うだけ。
毒素におののき、触れぬことで存在を否定した我々と違って、彼らはその先を進んでいた。
話し合いの結果、護国の代わりに鉱物を優先的に輸出することが決まった。
すべてが丸く納まったように見えたが、十年戦争と言われる理由はその後にこそあった。
民の疑心暗鬼だ。
一度攻め入ってきた諸国を信用できず、特に最も被害の大きかった国境沿いの領地では、他国の人間に対する恐怖による過度の防衛が問題になった。
十年たって、目に見える戦争の傷跡が修繕され、ようやく我が国でも諸国との関係を回復する余裕ができた。
油断はできないが、それでも領土が隣り合っていることは変わらない。いつまでも脅えてばかりもいられない。
そんな理由で、終戦を記念する式典が開かれることになった。
他国の者を国内に招くことに、民の反発は大きかった。だが、新たな王は断行した。それが私たちのお祖父さまだ。
そうして、式典は粛々と行われ、緊張も、多くの問題もあったが、最大の目的は果たされた。
民に、戦争は終わったのだとアピールすること。大切な存在を奪われた憎しみや、自分が受けた傷は一生ついて回る。けれど、それを次世代にまで押しつけてはならない。
祖父の考えは甘いと、理想論だと言われた。それでも彼の人柄に傾倒していた人々の賛同を得て、国の方針が決まった。
以降、五年に一度開催されることになる終戦記念式典はそうして始まった。
私たちが生まれたのは、ある程度状況が落ち着いた時期だった。
諸国への警戒は怠らず、なおかつ良い関係を模索していた。
そんな中、実験的な教育がなされた。
貴族子女への愛国心の刷り込みだ。
提唱者はセシル公爵。
高位であればあるほど、国へ無心で尽くす必要がある。
清く正しく美しく。国を愛し、二心を持たず、王族を支える。
そんな理想を語った。
それに真っ向から反対したのはリース公爵。
それらは刷り込むものではなく、生きていく上で自ら得るべきである。無理な理想を押しつければ歪みが生じる。
我が子らを人形にするつもりか、と。
二人とも少年期に初陣を経験していた。それぞれに傷は残ったのだろう。それが、彼らの思想に現れた。
セシル公爵は己の一族に愛国心を叩き込み、リース公爵は対抗するように逆に自ら考える力をつけさせた。
どちらが正解かは、意見が分かれるところだった。結果は未だ見えていないのだから。
セシル公爵の理想の体現として、幼少期から完璧な令嬢となるように教育されてきたディアナ。――彼女は確かに歪んでいた。
愛国心を持っている。清く、正しく、美しい。セシル公爵の理想を絵に描いたような“作品”だった。彼女ほどでなくとも、彼の一族の子供はどれも似たり寄ったりだった。
けれど、致命的なまでに傲慢で独善的で、人の心に無頓着だった。自分の認めぬ存在は徹底的に見下し、笑顔でいなす。国のためといえば、すべて許されると思っている節があった。
兄は天才ではあったが、深く知ろうとしなければ愚鈍に見えていただろう。
彼女は隠すことなく兄を蔑み、彼女の一族もそれに倣った。兄は目に見えて自信を喪失し、ゆっくりとだが確実に、自分の存在を否定するようになっていった。
兄の両親である父と王妃はそれに早期から気づき、教師に兄を常に肯定するように命じた。それが無意味どころか、悪化させる結果となったのは誤算だった。
次の措置として、兄に側近候補として同年代の学友が与えられた。実際は、同性の友人を持つことで、僅かでも楽しく過ごして欲しい親心からだったようだが。
リース公爵をはじめとする、兄の才能にいち早く気づいていた一派の子供たちだ。次期王妃と目されているディアナの派閥と対立してはいたが、バランスを取る目的でも学友として、いずれ王の側近になる準備は必要だった。彼らと心を通じ合わせることで、兄は少しずつ気力を取り戻していった。
しかし、彼の内向的な性格は変わらなかった。定期的に婚約者であるディアナに会いはするものの、お互いに理解し合おうという気持ちが感じられなかった。
兄はディアナに萎縮するし、ディアナは兄を見下す。根本的に合わないのだ。
いっそ婚約者を変えてしまえば、という案も出たが、血筋的にも能力的にもディアナ以上の令嬢はいない。
祖父が定めた法がネックとなって、兄以外を王にもできない。
私も側室たる母も王位にまったく興味がなかったが、王妃の万が一に備えてという言葉に従い、幼い頃から帝王学などを学んでいた。兄を誰よりも大切に思う王妃の言葉に、感じるものがあった。
彼女は兄を逃がす算段があるのだろうか、と。
だが、それもまた兄を追いつめていたのだと後から知った。
考えてみれば当たり前のことだった。
嫡男以外に継承権はないのに、母である王妃の命で帝王学を学ぶ弟。
――私たち家族には、本音で話す機会が全くもって足りていなかったのだ。
あっというまに時は過ぎ、ある日父の私室に呼ばれた。
外交から帰ってきたばかりの王妃、側室である母、そして兄が揃っていた。
一体何が起こるのか。
話を聞いてみると、兄がディアナとの婚約を破棄したいのだという。本気でそう望むなら、いくらでも協力するつもりだった。
兄とは特別な関わりはなかったが、たったひとりの兄であり、今後私が支えていくべき存在なのだ。セシル公爵一派を黙らせる方法くらい、捻り出してみせる。私は特に知能が高いわけではないし、兄のように秀でた才能も、自分を虐げた人間への優しさも持てない。大切に思えるのは血の繋がった家族だけ。正直国単位での愛情は持っていなかった。私が王には向いていない証だった。
そんな私だから、兄のような根っこから優しい人間に憧憬があったのだ。
兄に心酔するあの三人のように、私も立場さえ許せば彼に付き従っただろう。
だが、兄は――
「王家として、セシル公爵家を敵にまわすのは良くありません。僕一人が恋に狂って勝手をしたとしてください」
なんてことをいうのだ。
兄上がすべてを負う必要が何処にあるのか。悪いのは、人のうわべしか見ず、独り善がりな言動を繰り返しているディアナ・セシルだろう。
そんなことを意気込んで言ったが、兄の気持ちは変わらなかった。
「彼女は王妃になる者として、最大限の努力をしたまでだよ。ふさわしくなかったのは――責任から逃げようとしているのは、僕の方だ」
それは真実だった。
仮にも王族が、身勝手にも相手を貶める形で婚約破棄をし、なおかつそれが冤罪である、など。
あってはならないことだった。
それでも、身内の欲目というのだろうか。今まで努力してきた兄を知っているが故に、こんな形ですべてを放りだそうとする兄を認められなかった。
「兄上は――卑怯です」
「……うん、そうだね。でもね、カイル。僕がこのまま王位についても、ディアナに寄りかかるばかりで何の役にも立てないと思うんだ」
まるで事実のように言い切る兄に、僅かに怒りがわいた。
「それは違います。兄上、貴方は貴方が思っているより賢い。不足を補う努力を怠らず、ここまできたではありませんか」
「それは王子として当然の義務だよ」
兄の意志は固かった。
「今が最善の時期なんだよ、カイル。一年間、国内にディアナがいなかったことは誰もが知っている。この一年で、僕の愚かさを学園内で流布できている。僕の母としての責任も、外国にいたことで不問にできる」
「希望的観測ではありませんか……」
嘆息して、兄を見つめる。
しばらくは目を合わせていたが、すぐに視線を逸らしてそわそわと落ち着かなくなった。……これが、兄の欠点のひとつか。
臣下と目を合わせられない王は嘗められる。
私はそれ以上、兄をとどめる言葉を持たず、予感は常にあったのだろう父と王妃も静かに了承した。
次いで兄は、自分に協力してくれる学友たちを責めないで欲しいと懇願した。
父はそれには首を振り、ある程度の罰は与えねばならないことを説明した。事情を知らない者たちの手前、罪を簡単に許しては王家の威信にかかわる。王の認めた第一王子と王家の血を引く公爵令嬢の婚約を無断で破棄しようとするのだ。厳しい目で見れば、反逆罪も適用できる。それを当事者たちの家督継承権の剥奪と、監督不行き届きの罪で爵位を一つずつ落とすことで、むしろ周囲の貴族への牽制にするのだ。
いささか厳しすぎるように思えるが、おそらく一時的な措置だろう。数年後には何らかの功績をあげさせ、爵位を元に戻すことになるはずだ。
そしてもうひとつ。
早くも悪法となり果ててしまった、嫡男以外に家督継承権が与えられないことへ投ずる一石。王家を含む、国の中心人物たちの家督を次男以降が継ぐという意味。
これは今後の前例として記録に残るだろう。法を簡単に変えることは出来なくとも、特殊な事例としての前例があれば後世の役に立つ。
そして父は、いずれ状況が落ち着いた後、兄に領地と爵位を与えるときに、彼らに補佐に相応しい役職を与えようと約束を交わした。
兄は緊張していたのだろう、力を抜くように息を吐いて、深く礼をして退室していった。
そして、私が呼ばれた本当の理由。
「次の王にはカイルを指名することになる」
母は父のその言葉に何の反応も見せなかった。王妃は黙り込んで私の答えを待っている。
「私は彼女を愛せません」
無理からぬことだった。
王位を継ぐまでは、ある意味想定内ではある。だが、ディアナ・セシルを娶れというのは――。
彼女の普段の言動からして、不快だったのだ。それを妻に? 有り得ない。
その上、彼女は無自覚ながら兄を王位から引きずり落としたのだ。
「兄上をあれほどに苦しませてきた彼女に対する憎しみはあれど、あのような人心を踏みにじるような女を妻として尊重などできません」
考えただけでも吐き気がする。
私は意外と潔癖だったのだな、とふと気づいた。兄と特別な関わりがなかった私が、彼に対して酷く同情的な理由――傲慢なディアナに見下されている兄に気づいていたからだったのかも知れない。
その上で彼を助けようとしなかったのは、いずれ王になる兄を甘やかしたくなかった。自力で、彼女との関係を改善するなり排除するなり、兄の王としての素質を見たかったのだろうか。兄の努力のその先を。
私もまた、上からの目線で兄を見ていたようだ。努力し続ける兄を敬い、あの純粋さに憧れながらも、彼と距離を置いていた理由はそこにあったのか。
兄を見極めてやろう、という傲慢な思想。
内心自嘲していると、ここに来て初めて母が意思表示をした。
「わたくしも、彼女の思想は些か問題かと……」
驚いた。
常に控えめな母が、意見した。
それほどに彼女の存在に不満があったとは。
王妃も頷いて、微かに笑った。
「アルスが言うには、ディアナは両親のような幸せな夫婦になることが夢だそうです。そうなる為の努力を怠りながら、強欲だこと」
王妃の怒りの滲んだ口調に、冷や汗が流れる。
いや、そちらの努力を怠ったのはディアナだけではありませんよ?
「ディアナを王妃にすることは変えられません。理由は血筋とセシル公爵家の権勢。ならば、彼女の性根を叩き直すしかありませんね?」
今まではセシル公爵に配慮して強く指導できませんでしたが、王家に嫁ぎ、わたくしと側室の義娘となるならば、遠慮は無用ですわよね。何せ、親子ですもの。
そう続ける王妃は、うっとりと笑んだ。ぞくりとするほどの色気を感じ、思わず後ずさる。
何故か王妃の壮絶な笑みを見た母が顔を赤らめてもじもじしていたが、私は何も見なかった。うん。
「カイル殿下。貴方は飴の役割を果たしなさいませ。わたくしたち母は娘をしつける鞭となりましょう。ええ、それはもう厳しい鞭に」
きっぱり言い切った彼女は父よりも王らしかった。可愛い可愛い息子である――アルス本人には通じていなかったようだがかなり溺愛している――アルスを手放さざるを得なくなったことに、大変お怒りのようだ。
そろりと視線を父に向けると、私と同じく冷や汗を流しながら王妃の言葉にうんうん頷いている。ディアナの母は貴方の同腹の妹君だったはずですが……放っといていいの? 一応血の繋がった姪ですよね?
そういえば、王妃は戦争で兄君を亡くされたと聞いたことがある。そのせいで、家族愛が強くなったのか?
私の母はなんか、無表情のまま頬を赤らめてお姉さま素敵ですとか呟いているし。
この人たちの関係もよくわからないな、と思いながら、兄には聞かせられないあれこれを話し合った。
――ある意味、何とも平和な王室である。
予定通りに兄が事を成し、私はディアナと婚約した。私的なことを話すほどに仲を深めていないから、とりあえず笑顔を貼り付けて政治関係の話ばかり振ってみた。
確かに、傲慢になるだけのことはあり、知能は高いようだ。けれど詰めが甘い。
ディアナは自分を過信しすぎているため、予想外のことは相手を貶めることで済まそうとする癖があった。だから婚約破棄騒動の裏に気づかなかったのだろう。
宰相の書いた台本を読んだが、彼女に対する救済措置も確かに読みとれた。アルス兄上の性格や実力に気づいていたら、彼があのような婚約破棄騒動を起こすはずがないとすぐにわかったはずだった。同時に、学友たちについても同様に。
ディアナには相手の実務能力以外を重要視する考えがなかった。政さえできれば他は二の次三の次、といった体。皆無、というわけではなく、理解は出来るが優先順位が低いようだった。
これで兄と結婚していたら、国はどうなっていただろう。自分と他人に優しい、感情を優先する兄。感情より理屈を優先させ、実力不足の他人を見下す彼女。
良い未来が思い浮かばない。
ここまで考えて、ようやくはっきり理解した。兄には王は向いていない。今までは兄の優しさや純粋さを現実的なディアナが支えるのがこの国の未来の有り様かと思っていたが、実際に本人たちや実務、議会に直接関わってみると、そんな甘いことは言っていられないと悟った。もっと平和な時代になら、むしろ彼のような優しい人間の方が相応しかっただろう。
けれど今は――。
婚約から時を置かず、結婚してから半年。
早々にディアナが子をはらんだ。
正妃と私の母による厳しい躾直しにやつれる彼女を慰めていたら、まあ、なんかあっという間だった。
彼女に対しては、兄との認識、私からの認識などにも多くのすれ違いがあったようで、細かく話を聞いてみるとそんなに悪い娘でないことも明らかになった。無論、彼女自身にも無意識に人を見下す悪癖なども自覚させた上で、矯正する努力を続けているが。
もしも――兄とディアナが幼少期から本音で語り合っていたら、互いの不足を補い合える理想的な夫婦になれたかもしれない。……今となっては夢物語だが。
近い内、兄に手紙を送ろうと思う。彼らの近況は報告書という形で知ることは出来るが、それだけでは駄目なのだとこれまでの経験で思い知った。
特に人の内心というものは目に見えない分、一度すれ違ったら取り返しがつかなくなってしまう可能性の方が高いのだ。本音をすべて明かせ、などとは思わないが、真実大切な部分は間違わないようにしていきたい。
会話をするということは、あなたを知りたい、理解したいという意思表示なのだ。
それは一方的に話すのでも、聞き続けるだけでもいけない。考えを述べ、聞き、相手を受け入れる度量を持つべきなのだ。
その考えに同意するかどうかは別として。
兄の婚約破棄から始まった、私とディアナの関係はこれからよくなるのか、悪くなるのか――
「お父さまとお母さまのような愛し合ってお互いを高め合う夫婦になりたいのですわ」
領地に発つ前に兄から聞いた、幼いディアナの語った夢。理想の夫婦。
彼女が今もその夢を持ち続けているのかはわからないが、少しずつ、その夢に歩み寄っている気がする。
――私も、彼女も。
というわけで、一応のハッピーエンドです。
タイトルの「すべては掌の上」は、お察しの方もいらっしゃるでしょう。
ええ、王妃様の掌です。
あるいは、他の誰かの思惑が絡んでいるのかも知れませんが、本文から読みとれる範囲内では彼女が最強かと。
ご都合主義と思われるでしょうが、作品全体のテーマは「誰もが正しく、誰もが間違っている中、主要人物を幸せにする」という前提で書き上げました。
書ききれた感は薄いのですが、これ以上視点変更するとまた別のストーリーに展開してしまい、果てがないのでとりあえずのハッピーエンド、とりあえずの完結となります。ご理解ください。
余談ですが、王子たちに利用されてポイッされてしまったリリア。
彼女は平民出身で、母親思いです。娼婦となってまで自分を産み育ててくれた母に、親孝行したいと考えた結果がアレでした。
彼女にも、彼女なりのハッピーエンドが待っています。
これだけでは何が言いたいのか全くわからないと思いますが、作品内で思わせぶりな記述があった人々にも、それなりの理由があっての行動であったということだけ、今は言わせてください。
いずれ、私の中で上手くまとまれば、作品として投稿させていただくかもしれません。
いつか見かけたら、読んでやってください。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。