『動物は教えないと障害物を回避して目標地点を目指さない』と教授から聞いたが、うちの愛犬は何も教えていないのにそれをする話
どうも、たまにエッセイを書く人です。
今回のお題はこちら、『動物は教えないと障害物を回避して目標地点を目指さない』と教授から聞いたが、うちの愛犬は何も教えていないのにそれをする話になります。
私の実家にはダックスくんがいます。齢十三歳、もうお爺ちゃんです。
でもかわいいんだ。
話は変わり、昔教授からとある話を聞きました。
それは『動物行動学』という学問があるという話です。文字通り、動物の行動の原理などを学問として研究する分野です。
で、その動物行動学の一つとして、動物は教えないと障害物を回避して目標地点を目指さないというものがあるらしいです。
しかしその実験内容は現代のコンプライアンス的にちょっとアウトな内容を含んでいるので、濁して説明をします。
まずスキマー箱とよばれるケージのようなものの中の中間に、動物が反対側に渡れないように仕切りをつけます。そしてスキマー箱にマウスを入れる。
そしてブザー音とともにちょっとした罰ゲームをマウスがいる側のフロアに与えます。
するとマウスさんは罰ゲームを受けるわけです。
でもそんな罰ゲーム、何回も受けたくねぇ! ってマウスさんは考えて学習をするわけです。
そしてどうにかしてその罰ゲームを回避しようとし、あれこれ考えた結果仕切りの反対側に逃げれば安全なのでは? と考えるようになり、策を飛び越えようと試行錯誤を繰り返します。
そしてブザー音が鳴った際に、仕切りの反対側に行けば罰ゲームを受けないと学習して、自発的に反対側に行くようになります。
これをオペラント条件付けといいます。
閑話休題。
そしてうちのダックスくんですが、この障害物回避を教えていないのに何故か実践します。マジでなんで?
動物仕切り用の柵を置いても、鼻を押し付けてずらして部屋の中に入っていきます。だからといって部屋の中に報酬となるようなものは何もない。
ドアをきちんと閉めずに半開きにしていたら、問答無用で中に入っていきます。
もしかしたら探検をしたかったのかもしれませんね。
だがおかしい……。
動物は報酬や懲罰がなければ自発的にそんなことはしないと教わった。
しかし、現にダックスくん(十三歳)はそれをやってのける。
どっちが正しいの?
疑問である。
因みに、この障害物回避は人間のお子さんの躾にも使えます。
例えば危険地帯からの回避行動を取らせたい場合に、懲罰あるいは報酬でオペラント条件付けをして学習させるわけです。
もっと簡単な例で言うと、以前話題になった車閉じ込めの件などもそれに該当します。
お子さんが車の中で独りぼっちになったらクラクションを押して鳴らすように教えるわけです。それをやり遂げたらおやつ(報酬)をあげたりするとオペラント条件付けができ、後々自発的にクラクションを鳴らしたりして行動するようになります。
話は戻りますが、うちのわんこに報酬を与えた覚えも、懲罰を与えた覚えもない。
だがやつは障害物を回避して部屋に侵入する……なんで?
そんな話でした。
ご清聴ありがとうございました。