表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/37

ナイトメア・マーチ 5.5話

ヴィーシャとジオーネの作戦会議

 深夜に招かざる客がクタオ邸を訪れる事を知った護衛二人。

 相手の事情も力量も善悪も関係ない。主人が守れと言った、その命を忠実に遂行するために。

 今はどのように客を迎えようかと作戦を練っている最中だ。


「あたしが全員撃ち殺す」


 張り切るジオーネの発言に、しかしヴィーシャが待ったをかけた。


「そうすると黒幕が分からんようになるやろ」


「それはそうだが……わざわざ知る必要があるのか?」


 不服そうな顔をするジオーネにヴィーシャはにっこりと笑う。


「あるに決まってるやろ。手ぇ出したらどうなるか、ちゃぁんと分からせたんのも親切の内や」


 その親切の内容とは……

 ——それはイザンバの守りが固いこと

 ——何人来ても、何度来ても、同じ結末になること

 ——黒幕が誰かバレていること


 彼女たちが忠誠を誓う主人の唯一無二。手を出して無事にいられるはずがないだろう。

 見せしめを行う気満々のヴィーシャにジオーネも納得する。


「なるほど。ヴィーシャは本当にイイ性格をしている」


「おおきに」


「伯爵夫妻、使用人、全員眠らせるのか?」


「せやな。けど、お嬢様だけは……」


 守られるだけの彼女。本来なら貴族令嬢が見る必要のないコロシの現場で彼女はどう動くのか。

 分からないからこそ……試すように、探るように。


「初日やしな。派手に行こか」


 ヴィーシャは嗤う。うっとりするほどの美貌に妖しさをのせて。


「ああ、そうしよう」


 ジオーネも嗤う。欲を惹きつけてやまない体に熱を灯して。


 ハナから逃すつもりのない二匹の獣の舌なめずり。そして夜を経て——彼女の覚悟を知る。

活動報告よりも手直ししましたー!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ