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ツキナ視点 支配の魔女1

大変遅くなりまして申し訳ございませんでした。

2週間明けになりすみません、連載再開です。

 ユークラシオン大帝国という世界でも有数の軍事力を誇る巨大国家。

 その軍事力の源は大帝国内に組織された騎士団であると噂はされている。

 騎士団は一国を滅ぼしたとかいうほどの認識が世間的一般には知れ渡っていることだった。

 だが、それが誠の事実であったならば今、その騎士団の団長でもある彼女は多民族国家という売りでしかない国の虜囚になどなってはいないだろう。

 その彼女を前にしてツキナは哀れむような目線を向けていた。


「最強の騎士とまで噂の騎士があっさりと捕まるとはの」


 その言葉に含まれた意味はあくまで哀れみとこの場から抜け出せないと思い知る悲しみ。

 彼女も噂の審議が怪しいことには変わりないがそれでも実力を持った人物なのはこの目で確かに見た。

 そんな彼女が容易に捕まったということはこの国はもう自分の知っていた国ではなく、もはや闇の魔窟と化してしまっている。

 闇の魔窟と表現するのもあの邪悪な魔女の存在がいるからそう思う。

 けれど、心を折らすわけにはいかない。

 ここであきらめてしまえばせっかく自由にしてくれた彼に対して顔をあわせられなくなってしまう。


「おや、ユークラシオンの騎士の哀れな姿を見せれば少しは心を折らすかと思いましたが無理なようでしたわね」


 自分たちが収監されているこの監獄に一つの声が響き渡ると同時に足音が響く。

 まるで闇夜の中から迫りくる恐怖のような感覚に背筋が凍りつく。

 自分の収監された牢屋の前に女が静かに姿を現す。

 漆黒の長い髪と切れ長の瞳、病弱そうな白い素肌をしたドレスローブに身を着飾った妖艶な美女。

 ツキナにとっては忌むべき存在ともいえる謎の女。

 自分たちを捕縛した存在。

 この国を裏から操っている大本の女王。

 ツキナは当初は自分が知っているべき存在の狂王が主犯だと考えていたが実際は違うことにつかまって気づかされた。

 彼女は堂々と自分たちを部下に捕まえさせた後自らの御前に突き出させて自分が主犯であることを語った。

 彼女の意図がわからない。

 彼女は自らが主犯であることを隠すことなど最初からしていないようにも見受けられた。

 同時に、では何がしたいのかという謎にも包まれた。

 その真意を問いただそうとしたときには牢屋にこうしてぶち込まれてしまっていたわけである。

 彼女とは二度目の邂逅となる。


「ユークラシオンの騎士を簡単に捕まえられる戦力は確かに御見それしたの。だが、それだけじゃ」

「それだけ?」

「そうじゃ。ワシはこんなくらいでまだくじけぬ! そもそも、そ奴は仲間でも何でもないんじゃ!」

「そう。なら仲間を捕縛すれば挫けると申しますのね」

「なに?」


 彼女が指を鳴らすと城内の外の様子が虚空に映像として現れだした。

 どういう原理の魔法であるのかは謎なのだったが彼女はそれを見せたいとに意味深めいたものを感じた。


「あなたの期待しているのは彼でしょう? その彼も直に私の虜囚となりますわ」

「なんじゃと?」

「そもそも、どうして私がこの国を乗っ取ったかわかります?」

「は? 突然なんじゃ。お主の考えなど知るわけなかろう」

「特別に答えてあげますわ」


 彼女は不気味な笑みをたたえて発言した。


「この国はより人口が多く傀儡国家を作り上げやすいからですわ」


 何ともその発言はあまりにもツキナの心を今度こそ震え上がらせて心の平穏を不安定にさせる要素が込められた力強いものだった。

次回掲載ですが、また少しお待たせしてしまうかもしれません。

次回掲載は10月の第2土曜日以降を予定しています。

そのあたりで掲載を予定しています。


作者の都合でしばらく遅筆連載になります。大変恐縮ではございますが何卒宜しくお願い致します。


本作品を読んでくださった方々様、少しでもこのような拙い文章の作品ではございますが面白いと感じてくださったならブックマークよろしくお願いします。

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