謎の司祭
大変遅くなりまして申し訳ございません。
前回の最新41部の改稿投稿したお話の続きで、新しい43部の話とこちらはなります。
42部のみは変わらずです。
冷たいひんやりとした感覚が僕を飛び起きさせた。
僕は自分の顔に濡れてることに気づいた。
水でもかぶったようにずぶぬれ。
周囲をよく観察するとなぜか牢屋のような場所にいること。
自分が手足を鎖でつながれていることに気付いた。
「なんだこれ!? どうなっているんですか!?」
「ようやく目を覚ましましたか」
「っ!」
僕はゆっくりと顔を上げて目の前には見知らぬ司祭服を着込んだ老人の存在に気付いた。
彼の手にはバケツがあって彼が僕に水をぶっかけた張本人だと気づいた。
自分をここに閉じ込めてる本人でもあることにも察しがついた。
だけれども、彼の目的がよくわからない。
(僕はどうしてこんな場所に……)
思い出そうと必死で考え込むとおぼろげにギルドであのアーティーとかいう男と出会った後のことを思い出してきた。
僕は目つきを険しくさせた。
「僕をどうする気ですか?」
「なにやら思い出したようですね。すみません、手荒な真似をしてしまい。少々おとなしくしていただくためにも少々荒っぽい方法をしてしまいました」
「おとなしく? 僕たちを無理やりおとなしくさせただけでしょう?」
「そうとも言えますね」
憎たらしい笑みを打兼ねるその男の顔を見て僕は殺意をさらに抱かせる。
この男は敵である可能性が高い。
男はすぐに僕を殺す気はないように見えるのもうかがえる。
「ユキさんやツキナさんはどうしたんですか」
「我々のほうで捕縛しているのは奴隷勇者のあなたともう一人の彼女だけですが」
「もう一人?」
その言い回しは僕とその捕縛した一人を入れて二人だけっであるという推測はできた。
でも、あの場で煙に巻かれて気絶させられたのは僕とユキさんとツキナさんの3人。
「僕たちは煙に巻かれたときにいたのは3人だったはずです! 二人だけであるというんですか!?」
「そう怒らないでください。とりあえず、あなたはお仲間の顔を見れば安心するということでしょう」
彼が指を鳴らすときしむ音がした後に数人の足音が聞こえた。
彼の隣に猿轡をされて両手を後ろに勝れて手錠をかけられたユキさん。
逃げないようにとその手錠の鎖を握りしめたt一人の男の登場。
僕は彼女の状況を見て安心と同時に司祭の男をにらみつける。
「ユキさんに何かをしたら殺しますよ!」
「おっと、怖い怖い。でも、安心ください奴隷勇者。私共はあなた方がある要求を呑んでくだされば何もいたしません」
「要求?」
案の定、想定していた筋書きに生唾を飲み込みながら彼らの様子をうかがう。
「もしも、要求飲まなければ殺すって話ですか?」
「あはははっ! そんな怖いことはしませんよ。だって、あなたいくら殺しても死なないでしょう」
「じゃあ、僕の力をただ利用したいだけですか?」
「利用だなんて。ただ、協力をしてほしいだけです」
「物は言いようですね。こんな場所に監禁していて何が協力ですか!」
「だって、そうでもしないと協力をしてくれそうにありませんからね」
男の真意が読めずただ会話をひたすら続ける。
ユキさんを連れてきた男が何かを耳打ちした。
「どうですか。すみませんが事を急ぎますのでこちらの要求について返答を願えますか?」
「こんなことをしている相手を誰が信じますか! 答えなんか同意しないに決まってます!」
「ならば仕方ありませんね、あなたの大切な人を殺します」
「っ! 殺さないって言ったはずです!」
「それはあなたはって話ですよ」
彼が短剣を取り出してユキさんの喉笛に向かい剣を突き刺しに行く。
「待ってっ!」
ぴたりと司祭の男は手を止める。
僕は計画に乗せられたことを苦渋をしのんで理解しながら言葉を続ける。
「内容だけでも聞かせてください。協力はそれからです。だから、それまでは彼女に抵抗をするな」
「なるほど、確かに何も内容を聞かせずには協力者に対して失礼ですね。わかりました」
司祭の男は手を引っ込めて、ユキさんを仲間の男へどこかに連れて行くように命じる。
「おい! ユキさんをどこに連れていくきですか!」
「内容に同意していただくまで彼女は危害を加えませんよ。しばらくはとある場所で安全に眠ってもらっておりますが」
「っ! だったら、早く内容を話してください」
「よかった。これで話を進められそうです」
僕はまんまとこの奇妙な司祭の男の計画に乗せられたように釈然としない気持ちを抱きながら男の言う内容を聞かされ始めた。
次回更新はまだ未定です。早くても再来週以降を予定しておりますが待たせる可能性がありま
申し訳ございませんが気長にお待ちいただけると幸いです。
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