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神聖国イルシア1

すみません、今回は改稿して新規の話といたしております。

 神聖国イルシアに俺とツキナとユキさんに加えて帝国騎士団団長のアターシアの4人で潜入を開始した。潜入といっても普通の民草を演じるだけのものであった。

 この国は外部からのお客さんを簡単に受け入れる国らしく平然と入れた。

 入れば多くの民族が街を行き交う姿が見て取れた。

 その雰囲気は平和的な光景に見て取れる。

 内部戦争があったとは思えないような光景に思わず舌を巻く。

 街中はローマのような街並みを思わせる外観で巨大な建物が多くある。

 あちこちには神殿とか銅像などの類や美術館のような歴史を重んじるような建物の数々が視界に必ず入る様に街に存在していた。

 そんな建物の雰囲気も良い街。



「なんですかここ? 本当に内部戦争があったりした国なんですか?」


 一緒に潜入に来ていたこの場所をよく知る人物のツキナに問うように聞いてみた。


「さようだ。あれをよく見ろ」

「あれって……え?」


 ツキナが指し示した先に言われて僕は驚いた。

 そこには買い物をする客と商売をする店員の姿がある。

 普通な日常的光景なはずなのに一つ違う点があった。


「あ、あのこれを買いたいんですけど、いくらでしょうか?」

「てめぇのような負け民族に売るもんはねぇよ。どうしても買いたいってなら2000万コルソだぞ。まぁ、払えたらだけどな! ガハハハ」

「っ! こ、子供がいるんです! もうここ2,3日食べてもいなくて!」

「ハッ、知るかよ! てめぇらの代表当主が負けたのがわるいんだ! 文句があるなら代表者にいいな!」


 まるで客に対するあるまじき行いをする店員の姿を僕は見て衝撃を受けたと同時に怒りが湧いて進もうとしたその行動を後ろからアターシアさんに抑止された。


「どうして止めるんですか! あんな非道なこと許されるはずないでしょう!」

「潜入に来て国内の状況を観察しに来たことを忘れたのですか?」

「そんなの今は関係ない! 困ってる人は見捨てることはできない!」


 僕の正義心に火は灯ってしまい行動を起こそうと躍起になった。

 だが、もう一人が前に出る。

 僕の行動を止めるようにして。

 それはこの国に元いた国土の領主。


「やめるのじゃよ。あれはこの国の新たな改革の神髄じゃ。止めればどうなるかわかったものじゃない」

「新たな改革?」

「話したであろう。わしは元々はこの国内に存在したモア国の領主であったことは」

「聞きました」

「その時に魔王軍の残党が起因で内部抗争が起きて我が国は敗北したと同時に新たな王がこの国で新改革を築き上げたのじゃ。それが民族序列性国家じゃ」

「民族序列制国家?」

「この国では多民族国家であり、歴史的なことを重んじている。特にその歴史とは良い文化もあれば悪い文化もあるのじゃが新規の国王は悪い文化を取り入れたのじゃ」

「その悪い文化ってのがあの様子と関係あるということですか?」

「さようじゃ。その悪い文化とは、この国土に住まうあらゆる民族の代表者が闘技場で争いあい、序列を決める大会じゃ。その試合で勝ったものは敗北者に命令を行使できる。さらにじゃ、その戦闘では戦歴がつき序列が与えられるのじゃ」

「序列……そういうことですか。その序列が高いものがこの国では優秀な貴族ってやつになれるってことですか?」

「その通りじゃ」


 つまり目の前の光景はその新たな王様が築き上げた新改革の象徴である。

 よく注意深く周囲を観察すれば『お前は下だから』『あなた様は上ですから』だのという上下を気にした発言をする人が多くいた。

 

「ワシのような国を追い出されたものはいわば最下層序列国民にこの国土ではなっておるのじゃ」


 ツキナが続けて指を示したのは遠方の頭上だ。

 そこに四角い何かが浮いている。

 よく見るとそこには何か表記があった。


「あれはこの国で民族の序列を示したモノじゃ。さらにこの国を縛る魔法を生み出しておる装置でもある」

「え」


 ツキナが腕をまくって何かを見せた。

 腕には何か数字のようなものが刻んであった。同時に✖印がある。


「この国ではこの数字がじょれゆ数字。✖印は代表に負けた証」


 あまりの衝撃的な説明に僕は口を閉ざした。

 

「ねぇ、私は神聖皇国イルシアって人から聞き知った程度しか知らないことだけど多民族国家で人々が仲良く暮らして共同で新たな文化資産を生み出すような国が内乱だけでそうなったってことなの?」

「そうじゃ。その内乱だけでそうなったのじゃ」

「そんなことってあるの。どんな悲劇よ」


 珍しく普段はツキナさんに対してつっけんどんな態度をしているユキさんまでもが彼女に同情した。


「ふん、ただ敗北者の末路というだけの話でしょう」


 逆に平然として冷たい態度なのはアターシアだった。

 彼女は周囲を観察しながら歩いていくとある店の前に立ち止まった。


「ちょうど、この国の今の序列の状況や王様の動向の情報集めにこの場所は使えそうですので一緒にどうですか?」


 そこは趣は明らかなおんぼろ小屋だが中からがやがやとした活気のある声と硝煙の匂いが立ち込めていた。

 その時点で僕は察することができた。

 そこは明らかな危険な場所であり、どの町にも存在する荒くれ者集団がいる場所。

 そう、ギルドであった。


今回は続きの話ではなく、前の話の改稿版になっております。


次回更新はまだ未定です。早くても来週の土曜日以降を予定しておりますが待たせる可能性があります。




申し訳ございませんが気長にお待ちいただけると幸いです。






本作品を読んでくださった方々様、少しでもこのような拙い文章の作品ではございますが面白いと感じてくださったならブックマークよろしくお願いします。

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