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1 days  作者: 天下す
3/3

3. 28年6月 その③

朝起きて、いつものように風呂に入り、お茶を飲みながらアニメを観て、いつものように家を出る。お決まりのルーチンワークをこなしていくが、何故か段々と家を出る時間が遅くなる。アニメの観すぎなのか、お昼のニュースをついつい観てしまうからなのか、原因は全くもって不明である。


昨日の夜、一通のメールにより私の今日の予定は決まってしまった。今日は就活、ではなくだらだらニートをしている大野君と一年ぶりに遊ぶ事になったのだ。きっかけは私がぐらぶるカードを始めたと伝え、ならば対戦しようという流れで遊ぶ事になった。


八王子は栄えているような、高校生達があちこちで騒いでいてうるさいような、無駄に人だけは多いような、中途半端な駅である。正直、帰るのに時間がかかるため、この街はあまり好きではないが、大野君と会うのには丁度良い立地なので仕方ない。どうやら大野君は駅から少し離れた場所のゲーセンにいるらしく、私は急いで向かった。


「よう。」大野君は全く変わっていなかった。私も体重以外は変わらぬ容姿で、一年経っても二人とも無駄に歳をとっただけの糞餓鬼だった。


大野君はとても面白い人である。誰に対してもストレートな反応をして、嘘を全くつけない。そのせいで、うるさい人にはうるさいと、面倒な人にはめんどくさいと、邪魔な人には邪魔だと言ってしまい、周りの人達が大野君を嫌ってしまう。だが、大野君が悪い訳ではないのだ。こちらも大野君に対して素直な反応を返せばいいだけなのだ。が、理系の糞塵野郎共はそれが出来ない。大野君は直ぐに大学を辞めてしまったが、今でも私とは仲良く遊んでくれている。素晴らしいマイフレンドである。


大野君と合流してカードショップに向かい、ぐらぶるカードで戦う。大野君もカードゲームが好きで、他にも「デエュマ」とか「白黒シュバルツ」とかもやっている。何故か今日は私が大勝してしまい、大野君の機嫌が少し悪くなる。その後、食事を済ませ、第二回戦のダーツで勝負をする。ゼロワンで私が奇跡の勝利を飾ると、大野君は少し静かになり、次のクリケット二戦で私に圧勝する。調子が悪くなる程、私の口は饒舌になり、大野君を笑わせ、私のスコアに近くさせる。最後なゼロワンは、大野君の圧勝だった。


「また今度遊ぼうな。」大野君と笑顔で解散をし、私は帰路につく。アディオス大野君。

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