救いたい
大きなココロの持ち主たちは悲しそうに、動かなくなったひとを見つめていました。
いつも相手にされず、冷たい目で見られていたのに、涙さえ流していたのです。
その涙が伝って、ココロの光にきらきらと反射したそのとき、
(あなたがたが助けてあげなさい)
という優しいささやきが聞こえました。
その声を聞いた大きなココロの持ち主たちは…
自分のココロの一部分を切り取って小さなココロの持ち主たちに分け与えてあげました。
すると、小さかったココロはみるみる大きくなり、でこぼこも消えて、まん丸な形になっていきました。
それから、どのココロからも欲しがるという気持ちが消えました。
カラダを自慢したり、
洋服や大きな家、
宝石やお金を欲しがることもなくなって、
争いのない平和な世界が訪れたのでした。
その後、ひとはたくさんの時間をかけて、その進化を繰り返しました。
必要でなくなったものはすこしずつ退化して消えていきました。
まず最初にカラダから顔がなくなりました。
次にカラダの手足がなくなりました。
最後に残された胴体は、重力の力でだんだんと丸くなっていきました。
ひとの形は、大きなまん丸のかたまりに変化したのです。
太陽のない、まっ暗な世界で生活しているうちに、ココロから出てくる光はますます強くなっていきました。
ついにはまん丸のカラダを透き通らせるくらいの明るい光になっていたそうです………




