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第17話 買い物の前は財布の確認

 どうもお久しぶりです。本当にお久しぶりです。

 仕事の関係という言い訳を使わして頂きます。

 一応一段落したのでまた週一更新、月に四話を新しい目標に頑張ります。

 目標と言うか延びている時点で妥協ですが……。

「ほらナナシ、そろそろ起きな。今日は旅の装備を整えるんだろう?」


 ベットから身体を起こし、寝惚けながら目を擦る俺にレンが声を掛けてくる。そういえばそうだったな。昨日「ご飯です!」って言ってメルナちゃんに叩き起こされて夕飯食いながらそんな事を話した記憶がある。


「ん、そうだったな。今何時位だ?」


「太陽が丁度真上に来てる位だね。そろそろ出ないと色々買ってる間にすぐ暗くなるけど?」


 もう昼かよ……寝過ぎだろ俺。「あんたはホントに良く寝るね」と呆れたように笑うレンに苦笑いを返しながらベットから出た。


 欠伸をかみ殺し、寝てばかりで硬くなった身体をほぐしながら荷物を漁る。まあ漁ると言っても昨日色々売りに行った帰りに店で買った小さめのバックパックで、しかも中身はこれも一緒に買った大きめの銭袋だけしか入っていない。一応武器屋の人がお金を入れてくれた袋もあるが、それは本当にただの布の袋であって嵩張(かさば)って結構な重さになる金貨やら銀貨やらの貨幣しか使っていないと思われるこの場所では少し心許(こころもと)無いためだ。


 因みにお店の人が言うには馬の革で出来た丈夫な物らしい。ココでは前の世界と違って動物の革はあまり高価ではないようだ。これは俺の予想だから本当かどうかは分からないが。


「ほれ、銭袋だ。持っててくれ」


 昨日結構な量の金属を武器屋に、動物を象った水晶の置物を雑貨屋に売ったためそれなりの重さになっている銭袋……もう財布で良いや。財布をレンに投げ渡す。口が絞れるタイプの物なので投げても中身が零れる心配は無い。


「おっとと。なんだい、結構入っているね。あんた一文無しじゃなかったのかい?」


「そんな事を言った覚えは無いが、まあお前さんに会った時は確かに文無しだったよ。それは鉄やら何やら錬金して店に売った金だ。幸い貴金属以外にも鉱石で出来た物もそれなりの値段で買ってくれるから助かったよ」


 驚いたように言うレンに正直に暴露する。あの時は錬金の事も教えてなかったしな。


「とりあえず机の上に出して確認してくれ」


「はいよ」


 俺がそう頼むと机の上に財布の中身を豪快にぶちまけた。……お前、お金はもっと大切に扱えよ。ぞんざいな扱い、ダメ絶対!


「ええと、金貨が二枚、半金貨が二十枚、銀貨が百と二枚、半銀貨が三十三枚、銅貨が七十二枚だね。うん、これだけあれば大概揃うよ。というか半金貨一枚あればあたし達みたいな平民の家族は一月(つき)普通に暮らせるからね。そう考えたら凄い大金だよコレ」


 それは初耳だ。金はあって困ることは無いから別に良いが。いや治安の悪さ的にちょっと困るかもしれないがレンもいるし問題ないだろう。


 それと今更だがこの世界の為替がやっと分かってきたので再確認しておこう。


 まず下から順に半銅貨(はんどうか)、銅貨、半銀貨、銀貨、半金貨、金貨、白金貨(しろきんか)があるらしい。と言うのも白金貨は見たことがないから、多分貴族連中が使うような物だろうと認識している。だから白金貨の為替は分からない。本当ならこういう事はレンに聞くのが良いんだろうが、理由が問題である。「ボク異世界から来たんで貨幣価値が分かんないんだテヘッ」とでも言えれば楽なんだがそうもいかないしな。そして貨幣の上がり方としては他の物は五十枚で一つ上がる。銅貨五十枚で半銀貨一枚といった具合だ。因みに半銀貨等は半分になっている訳ではなく、真ん中に5mm程の穴が開いている。五円玉や五十円玉みたいな感じだと思ってもらえれば分かりやすいと思う。


 銀貨が多いのは大体真ん中辺の価値だから。前の世界で百円玉の使用頻度が高かったのと同じである。店での値段を見る限り普通に食料等を買い物するだけなら半銀貨が良いようだが、冒険者や旅人等の装備品は少し割高な物が多かったしな。


 これは命を守るために貴重な金属等を使用している物が多いのと、やはり冒険者はそれなりに金になるようで、金を持っている者が多いのも関係しているっぽい。しかし冒険者で大きく稼ごうとしたらやはりと言うべきかかなりの実力を持っていないといけないようだ。うちのレンならいけそうな気がするがね。

 

 まあ目の前で目を輝かせながら銀貨を積んで遊んでいる彼女を見ると少し不安に襲われるわけだが……だからお金はぞんざいに扱うなと。


「こら金で遊ぶなアホ。ほら、行くぞ」


 レンに釘を刺し、財布に金を放り込むと名残惜しそうに財布を見ている阿呆を引き摺りながら入り口で他の客を見送っていたダンさんに挨拶をして潮風亭を出た。






「まずは野宿の用意だね」


 ホクホク顔で前を歩くレンが最初に買う物を提示してくる。彼女の機嫌が良いのはあの後ずっと財布を見ていたので持たせてやったからだと思うが、一つ言いたいお前さん子供かと。


 目の前の阿呆に命を預ける事になると思うと凄く不安になるが、きっと大丈夫だろうと自分に言い聞かせて雑貨屋の前で俺を呼ぶ彼女に苦笑いしながらそこに向かった。


 今回はお金の説明やら何やらでした。

 次の話で荷物を揃えてその次の話でやっとこさマレの村から旅立つ予定です。

 旅に出た後は誰かしらの小話を挟もうと思いますがどうでしょうか?

 よろしければ誰々が良いみたいな事を感想かメッセージでいただけると嬉しいです。

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