触れない境界
掲載日:2025/12/12
触れないことは、
拒絶だと思われやすい。
距離を取ることは、
冷たさだと解釈されやすい。
でも私にとって、
触れないという選択は、
拒否ではない。
身体には、
心と同じように境界線がある。
それは、
管理されるためのものではなく、
尊重されるために在る。
近づくこと。
触れること。
それらが当然だとされるとき、
私は安心を失う。
安心は、
確認から生まれない。
接触からも生まれない。
奪われないという確信から、
静かに立ち上がる。
触れないことは、
距離を広げることではない。
むしろ、
壊れないための距離を保つことだ。
身体を
誰かの不安の受け皿にしない。
関係を進めるための
証明に使わない。
それは、
相手を拒んでいるのではなく、
自分を守っているだけ。
拒絶ではない。
防衛だ。
私は今日も、
触れないという境界線の内側で、
安心して呼吸している。




