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第4話 棋士は探索者ギルドへ行く



 ダンジョンを出て、探索者ギルドへ向かう。ドロップアイテムを売る為にだ。


「……あ、朝に登録した方ですね」

「うん、終わったからドロップアイテムを売りたいんだが、何処でやればいい?」


 受付に向かうと、朝に登録してギルドカードを貰った時に対応してくれた受付嬢だ。


「全ての受付でも対応していますよ」

「あ、そうなんだ。じゃ、頼むよ」

「おや、沢山倒したのですね」


 次々とドロップアイテムを出していくと途中から受付嬢の顔が驚きに変わる。


「この牙と皮は、地下3階にいるスモールドッグとスモールバットのですね」

(やっぱりそんな名前だったんだ)

「もしかして、仲間がいたとか?」

「いや、1人で行ったんだが…………」

「1人で!? 今日に登録した探索者が!?」


 普通なら今日に探索者へなった者は地下1、2階で慣らすのが多く、地下3階へ行く者はいない。更にドロップアイテムの多さから仲間と一緒に潜ったと思ったが、そうでもない。


「…………本当に仲間と潜った訳でもないと?」

「あぁ、本当なら仲間と潜る予定だったが、来られなくなったから1人で潜った」

「…………わかりました。嘘は言ってないようですね。再度に聞いてすいませんでした」

「む?」


 受付嬢が手を出すと知らない機械を持っていた。どうやら、嘘発見機を持っていたようで嘘を言っていたら鳴いていただろう。


「しかし、どうやって? 貴方は何か嗜んでいましたか?」

「いや、ただの棋士だよ。将棋のプロのな」

「将棋のプロ……? プロだけど、戦いには関わりはないですよね……」


 何かを嗜んでいたかと聞かれたから、正直に答えたから受付嬢は混乱していた。


「いえ、すいませんでした。恐らくは貴方に探索者の才能があったということでしょうね」

(あるスキルを手に入れたからだけどな。まさか、スキルのクリスタルを手に入れたとは思わないわな)

「暫く、お待ち下さい」


 ドロップアイテムを持って奥へ進んでいく受付嬢。数分待つと、トレイにはお金とレシートが乗せられていた。


「お待たせました。今回は5,800円になりました」

「おう」

「私達は貴方に期待しております。凄い探索者になれることに」

(息抜きの為に探索者になったけどな。まぁ、偶にはダンジョンに潜るのも悪くはないか)


 せっかく良いスキルを手に入れたし、残りの能力も気になるからまたダンジョンへ潜ることに決めた。






(そうだ、ついでにナイフを買っておくか)


 あったら楽だなと思った時があったから探索者ギルドの隅にある武器・防具屋へ向かう。


「なぁ、ナイフはあるか?」

「む? 朝に来た坊主じゃないか」


 店員はオヤジの1人だけで、そのオヤジも朝に会っている。


「俺はもう21歳なんだが?」

「ワシからにしたらまだ坊主だ! ナイフ? 剣があるじゃないか」


 朝に来て、剣を買ったのも覚えていたようだ。


「剣が軽くて片手が空くからナイフが欲しいんだよな」

「剣が軽いだと? いや、ワシは坊主に丁度いい重さの剣を渡した筈だ」

「あーー……」


 武器・防具屋のオヤジは圭の反応から何かに気付いた。周りを確認して、声を小さくして訪ねてきた。


「……まさかと思うが、身体強化系のスキルを手に入れたな?」


 目を大きく見開くとそれが答えになり、オヤジは納得したように頷いていた。


「成る程な。安心しろ、周りには言わねえからよ」

「……ありがとうございます」

「それなら剣が軽くなっても仕方がねぇな。ナイフだったら……」


 オヤジは幾つかのナイフを持ってきてくれた。


「二刀流で戦うつもりなら、この長さはあった方が坊主にはやりやすいだろう」


 普通のナイフよりも少し長めになっており、振り回すには力が必要だが、スキルを使えば問題はない。


「……念の為にスキルを使って振ってみろ」

「ここで?」

「今は客がいねぇから大丈夫だ」


 さっきまでいた1人の客が武器・防具屋を出て行ったとこなので、圭がスキルを使って武器を振るえる。オヤジは周りに話すつもりはないので、無詠唱をせずに普通にやる。


「わかりました。『歩の基盤』」


 スキルが発動し、右手には剣、左手はナイフが握られている。何回か剣とナイフを振ると………


「ふむ、坊主は剣の素人だが身体の動きは悪くない。魔物を前にしたらわからんが、今の状態で戦い続けられるなら地下5階は余裕で突破出来るだろう」

「地下5階? 今の身体能力では地下5階までしか行けないってことですか?」

「ん、いや。お前は今日から始めたばかりだったな。Eランクになる条件を知らなくても仕方がないか」

「Eランクになる条件?」

「そうだ。その条件が何処のダンジョンでもいいが、地下5階にいる階層ボスを倒して、素材を持ってくることだ」

「それだけ?」

「ギルドは嘘発見機があるから嘘は通じないし、Eランクに上がっても特別な特典はまだないからな」


 言わば、初心者から脱却する為の壁である。特別な特典は気になるが、まだEランクになっても無いので気にしなくてもいいだろう。


「身体強化系のスキルを持っているなら、一応探索者ギルドには伝えた方がいいぞ。初心者がいきなり地下5階へ行って階層ボスを狩ったらおかしいと思うからな」

「……そうですね。今回も地下3階へ1人で行ったと言ったら驚かれたし」

「既に地下3階まで行ってたのか。まぁ、伝えるかは坊主の自由だが、面倒を無くしたいなら伝えた方がいいぞ」

「わかりました」


 確かに面倒な事になる前に伝えた方がいいと思い、ナイフ代を払った後に対応してくれた受付嬢の元に向かった。


「あら、何か忘れ物でも?」

「いえ、実は……」







 受付嬢に地下1階でスモールラットの変異種が出て、倒したらスキルのクリスタルが出て使った事を話した。


「……成る程。変異種に出会って倒せたのは本当に運が良かったのですね。黄金色のスモールラット、初めて聞きました。身体強化系のスキルを手に入れたなら地下3階へ行けたのは納得です」

(…………本当は別の効果も使えるけど、そこまで伝える必要はないよな?)

「教えて頂きありがとうございます」

「あ、聞きたいけど、変異種を倒したら必ずスキルのクリスタルを落とすの?」

「いえ、必ずではありません。ただ、落としやすいだけです」

「本当に運が良かったんだな」

「はい。偶には通常の魔物からでも落としますが、本当に稀なのです」


 しかも、内容もランダムと来ている。だから、大当たりを引けた圭は運が良かった。


(せっかくナイフを買ったし、明日も潜ろうかな)


 ダンジョンに潜るのが楽しみになった圭であったーーーー






今日はここまで!

続きは明日の朝7時に投稿します。

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