そうして田舎に帰る
そんな大立ち回りをした私は田舎に帰った。
特にやることもなく都会で稼いだ金を浪費しつつ、家でぶらぶらしている。
父さんは修行しようとか言ってたけれど、今でも強すぎるのにこれ以上強くなりたい理由がなかった。
フラストレーションが貯まると雨漏りしちゃうので、基礎トレーニングはしてるけどね。
そんな日が過ぎていったある日、父さんが私に声を掛けた。
「どしたの?」
「お前あてに人が訪ねてきた」
合図をすると、元同僚と店長が入ってきた。
「こんにちは」
「こんにちわー」
曖昧に頷くと席を勧めると、彼らは話し始めたのだった。
「端的に言うよ。君に店に戻って欲しい」
「私ちゃんがいると心強いの」
そんな気がしてた。
でも、私怖いでしょ?と聞くと、店長は素直に心の内を明かした。
「確かに怖い。でも、うちの店で働いていればうちの店で働いていれば抑止力になるからね」
「そうですが、客足が遠のきませんか?」
「それなんだが……」
「連日、あの店員さんはどこ?って人が押し寄せているんですよー」
店長の声を遮って同僚が発言する。
「ほー、物好きな人達がいるもんだね」
「ほら、あれです。珍獣ってやつですよー」
相変わらずひどいな同僚。歯に衣を着せない点は評価しよう。
時と場合によるが。
「……ゴホン。ボディーガード兼店員ということでどうかね。最終的には君の判断に委ねる」
咳払いをして場の空気を切り替える店長。
逡巡する私に同僚が声を掛けた。
「あのね。私達を助けてくれてありがとう。それだけは言っとくね」
同僚はやりきった表情をした。
これが一番言いたかったらしい。
ちょっとうるっときた。
「そうだね。私からもありがとう。私ちゃん。これなかった皆もそう思っているよ」
重ねる店長の声に涙と、そして、手から雨が降った。
(都会の店ではこれが無かった。だから、私は疲れた。感謝される、感謝するという大事なことを)
気がつけば頷いていた。
もらい泣きで同僚の目にも光るものが見える。
「さぁさ、湿っぽい話はなしにしよう。今夜は宴じゃー」
「父さん、今、上手いこと言ったと思ったでしょ」
「(ギクッ)そうだな。でもそういうツッコミは手の雨を止めてからにしような」
応接室が水浸しになっていた。
片付けるのを考えると頭が痛い。
店長と同僚を見ると、一斉に目をそらした。
「くっ、この薄情者共めがー」
元の生活に戻る。
そこでも、この暖かさを大事にしようと思った。
おしまい
こういう思考でした。
私、雨女なのー>私、年女なのー>私、虎女なのー
どうしてこうなった。
です。でしたは一章だけ意図的に気をつけませんでした。
スピード重視だけれど、読みにくいと思います。