73次期魔王候補メフィストフェレスの実力!
明けましておめでとうございます。
正月休みのんびりしてしまって日曜日更新出来ませんでしたm(_ _"m)ペコリ
これからは日曜日更新で頑張ります。
奴隷密売組織クランノストラの三天王である白のアルカイン、黒のシェパードを完全無力化し、さらにボスである暗黒のキルドレックスも追い詰めた晃達の前に突如現れたのはメフィストフェレス……次期魔王候補と自ら名乗る悪魔であった。
青白い顔にシルバーのロン毛から黒いツノが生えている、黒いローブを着たイケメンの佇まいは何となくかつて晃達を苦しめた、魔王幹部アスタロトを連想させる雰囲気を醸し出している。
晃が「次期魔王候補だと? 魔王幹部アスタロト同様の魔法カウンターを使ってくるかもしれないな、気をつけた方がいいな!」
「なんだとガキ! アスタロトを知っているのか、俺様をあんな軟弱な奴と一緒にするな、あんなくだらん技使うか!」
そして晃に向けて凄まじいストレートパンチを打ち下ろして来た、瞬足回避をする晃!
岩肌の地面に突き刺さった拳から20メートルは石の粒が舞い上がる!
吹き飛ばされる晃、かすってもいないのにエンシェントファイヤードラゴンの小手から痺れる様な感じを受けていた。
それにもともと暗黒のキルドレックスは195センチの大柄な人間であったがコイツは一回り更にでかい、250センチはありそうだ。魔法カウンター無しをばらしやがった……自信があるのかそれとも頭が残念な魔王候補なのか。
「どうやらパワー型みたいだぞ、それにかなり強い……ルークもアリシアも全力で魔法攻撃だ!」
「よし! 任せろ!」
「了解なのじゃ! どうも人間相手だと無意識のうちに加減してしまうが悪魔なら遠慮はせんぞ!」
嬉々としたルークとアリシアがメフィストフェレスと対峙する。やはり白のアルカインや黒のシェパードに前半苦戦していた理由は、人間に対して戦う時に無意識の内にリミッターが働いていたからであろうな……戦闘民族ではあるが本当は心優しい仲間なのだ。
「火の精霊に命ずる……メガフレア!」
「水の精霊よ雷雲を呼び……ライトニングサンダーボルト!」
息の合った兄妹であるルークとアリシアが放った最上級の爆裂魔法と最上級の雷魔法がメフィストフェレスを襲う。
リミッターを外した二人の放った魔法はそれは強力な魔法攻撃でメフィストフェレスを中心に半径30メートルの範囲で大爆発と爆雷をあびせている。
改めて精霊魔法の使い手エルフの魔法力には感心させられる。そして10分程の時とともに爆炎が晴れてメフィストフェレスが姿を現した。
身体の周りを魔法で生み出した小楯が何百と覆って守られている……やはり魔王候補だけに、そう簡単にはいかないか? しかもアスタロト戦では油断からアリシアを窮地に陥らせてしまった事を改めて反省した晃は「魔法に対する耐性手段を持ってる様だ、次は物理攻撃に対しての小手調べやるぞ! 刀と剣で総攻撃だ!」
「おー!」
とにかく相手に隙を作らせる気は無い! 奴は無手だ、戦闘準備を整える前に葬ってやるとばかりにまずは毒手裏剣を投擲する晃!
メフィストフェレスの右腕に魔槍が現れグルグルと廻し受けが決まり毒手裏剣が弾かれる、そこにアリシアの剣撃乱舞の攻撃と、ルークの剣と足技の融合格闘剣術が後方からメフィストフェレスを襲う。
魔槍でそれらに対抗するメフィストフェレスに明らかな隙が生じていた、そして暗黒のキルドレックス戦用にチャージしていた妖刀イザナギ改の必殺スキル20連撃が奴の無防備な背中に向けて放たれた。
快心の攻撃ににやりとする晃……しかしなぜか妖刀イザナギ改の切っ先が空間に消える……そして逆に晃の目の前にイザナギ改の切っ先が自分に向けて振り下ろされてきたのだ。
それを忍者ならではの動体視力スキルで絶望的な表情で見ていた晃であった。