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魔力使いのまったり冒険者クライド  作者: 大野半兵衛


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第9話 漁師冒険者

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 第9話 漁師冒険者

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 なんとか鯛を引き上げると、砂浜でピチピチして動かなくなった。普通の魚でももう少し足掻くものだが、ものの1分で動かなくなった。

 念のために魔力触手で押さえつけ、鰓に短剣を差し込む。内臓も処理して、麻袋に押し込んだ。


「ヤベー、昨日より重いんですけどー」


 丸々と太った巨大な鯛を冒険者ギルドに持ち込むと、ヘトヘトだ。


「ウーンッ、ッフー」


 なんとか解体所に持ち込んで、ドスンッとカウンターに置く。


「随分と大物じゃないか」


 バドランド主任が出てきて、鯛をペチペチ叩いた。


「リフィナンテスは品薄だから、高く買い取るぞ」


 それは嬉しいな。そして、鯛はやっぱりリフィナンテスだったな。


「重量は32500gか。30㎏超えは何年ぶりだ?」


 俺に聞かれても知りませんよ。


「血抜きと内臓処理もしっかりしてあるし、380,250Gだな」

「さ、さんじゅうっ!?」


 昨日の21万Gでも驚き桃の木山椒の木なのに、38万Gとは。もうほぼ40万Gじゃん!

 もしかしてアイテムボックスを購入できる金額までそれほど時間かからないんじゃないかな。

 昨日革物店で聞いたアイテムボックスは、最低でも100万Gだ。細かいことを聞いてないので、後から聞きにいこうっと。

 大物もだと運搬が大変なので、もう少し小さい魚を毎日納品すれば、10日もすれば買えそうな金額だな。

 よし、次はアイテムボックスを購入することを目標にするぞ!


 査定表と冒険者証を出してお金を受け取ろうと思ったのだけど、受付オッサンが口を開いた。


「お前、連日いい稼ぎだな。金はギルドに預けることもできるぞ」

「え、そうなんですか?」


 どうやらギルド貯金ができるらしい。21万Gでも重かったから、38万Gはもっと重いだろう。ギルドに預けるに限るな。


「預けます」

「おう」


 パパッと処理され、預入額と預けている総額の明細、そして冒険者証を受け取る。


「金は他のギルドでも出し入れができるし、ギルドと提携している店ならそれで買い物の支払いが可能だ。普通の店ではできないからな」

「了解です」


 ルンルンで革物店にいく。


「まだできてないぞ」


 俺の顔を覚えていたようで、入店早々にそう言われた。


「あ、違うんですよ。アイテムボックスのことを教えてほしいなと思いまして」

「アイテムボックスか……まあいい、こっちへこい」

「はい」


 カウンター前の椅子に座り、説明を受ける。

 なんでもアイテムボックスは収納できる重さと時間停止の長さに比例して金額が高くなるそうだ。

 重さは最低が1t、以後1tずつ収納量を増やしていける。

 時間停止は最低が10日、それ以降は10日ずつ増やせるのだとか。

 アイテムボックス1-1というのが、重量1tで時間停止10日のものだ。これで100万Gする。

 1tでは少し心もとないので、5-1の値段を聞いてみた。


「5-1は420万Gだ」


 結構なお値段で。


「重量や停止期間を変える際は、下取りもしているぞ」

「と言いますと、中古品があるのですか?」

「あるぞ」

「ちなみに中古品を俺が売ったり購入したりする時の、1-1と5-1のお値段は?」

「購入は程度にもよるが、価格の3割から5割だ。程度が悪いと、買取拒否するからな。販売は補修などを行った手数料を含めて7割だな」


 つまり、1-1の中古品を購入すると、70万Gですか。中古品でも結構なお値段ですねー。


「ただし、中古品はあるものとないものがある」


 それは当然だよね。

 とりあえず、100万G。この時に中古品があれば、それを買おう。

 その後は需要に応じてお金を貯める感じかな。

 最後にこの店はギルド提携店なのかと聞いて、そうだと返事をもらった。冒険者証で支払いが可能だということだから、重い現金を持ってこなくて済むよ。





 お昼のファーストフードを500Gで購入して、今日もいつもの宿に泊まる。いつもと言っても今日で三回目だけどね。

 チェックインしてすぐに魔力フィールドと魔力触手の併用訓練をする。

 1匹釣って帰ると仕事は終わるので、多くの時間を訓練に使える。漁師冒険者として結構稼げて、魔力の併用や魔法の訓練ができる時間があるので、自己啓発しつつお金を稼げる感じだ。


 夕食を摂ろうと食堂に入る。

 夕食はAセットとBセットがあり、Aセットのメインは肉料理で、Bセットのメインは魚料理になる。

 その下に、Bセットに3,000Gをプラスすると、トーリルーンのムニエルに変更ができると書いてあるじゃないか。しかも限定10皿! これは食わねば男が廃る!


「トーリルーンのムニエルに変更でお願いします」


 その場で3,000Gを支払い、トーリルーンのムニエルを楽しみに席についた。

 前菜とスープを食べたらメインが出てくる。トーリルーンのムニエルはバターの香りが食欲をそそり、ナイフを入れてみるとほろりと切れた。


「うっま! マジかー、めっちゃ美味いんだけど!」


 語彙力が壊滅するほどの美味しさだ。

 スゲーな、トーリルーン!

 出てきたトーリルーンは100gほどだけど、プラス3,000Gも納得の味だよ。


 満足な食事の後は、魔力フィールドと魔力触手の併用訓練だ。




 翌日も朝から釣りに出かける。昨日のトーリルーンのムニエルが衝撃的な美味さだったので、リフィナンテスはどんな味がするのかなと思ってしまう。

 リフィナンテスのほうが高級魚らしいので、あれよりも美味いんだと思うと、涎が出てくる。


 今日も魔力フィールドで魚を探し、魔力触手で肉をその鼻先に落とす。

 移動時間が往復1時間、釣りは30分。それで大金が稼げるのだから、美味しい仕事だ。重労働だけど。


 今日もリフィナンテスを釣り上げ、冒険者ギルドに持ち込む。25㎏で292,500Gになった。


「10万Gを現金で、残りは預けます」

「あいよ」


 受付オッサンが換金の処理をしてくれた。いい感じでお金が貯まっていく。

 早くアイテムボックスを購入したいよ。



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