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ハリソンとメグの婚約発表が会社内であった。
父はハリソンの事を気に入っていたが、本気でわたしと一緒にさせよう!とまでは思って無かったようで、
「ハリソンは我が社において必要な人物です。メグ、これからは君の腕に掛かっているからよろしく頼むよ。」
と、二人を祝福した。
当然わたしとカイも二人を祝福した。
メグはわたしにとって姉の様な存在で、しかも前からハリソンの事を慕っていたと聞いた時は本気でハリソンと婚約して無くて良かったと思う。
「メグ!結婚しても、わたしとずっと仲良くしてね!」
「もちろんよ!あなた達はわたしにとって家族と同じよ!」
メグに駆け寄りそう伝えると、メグも同じように答えてくれた事に嬉しくなる。
そんなわたし達の様子を見てカイもハリソンも笑っている。
「メグ、ハリソンさん。婚約おめでとう。メグが花嫁になるなるなんて、正直ピンと来ないけど・・まぁ、願いが叶って良かったよ。」
「カイありがとう。貴方の願いも叶うよう応援してるわ!」
俺のことは別に・・
と口ごもるカイに、メグとハリソンは笑っている。
わたしだけ知らされてないと思うと何だか腹が立つ!これは追及しても良い事よね?
「カイ、今日はこれから時間あるの?無ければ食事にでも行かない?」
「あー、すまない。今夜は騎士団で集まりがあるんだ。団長からの招集だからまた、厄介な案件でも出たのかな?」
ポリポリと頭を掻きながら、ゴメン。と謝ってきたカイ。
仕事なら仕方なく、また話しを聞かせてね!と、その場で皆んなと別れた。
「えっ?カイが王宮で開かれる剣闘会に出るの?騎士団の代表で?」
「ああ、昨日騎士団長が来て話してくれた。前から出るように言ってたが本人が出る気無かったらしいね。今回は・・・自分の腕がどこまで通用するか知りたいからと出る事を決めたらしいよ。」
あんなに出る事を嫌がっていたのに・・
「あの、カイは本当に自分から出ると言っていたの?」
「? そう聞いているよ。」
「その大会はいつあるの?わたしは見に行っても良いのかしら?」
「珍しいねー。シェリーが行きたいなら団長に聞いてみるよ。」
父はそう言うと席を立つ。
何だかわからないけど、カイとはもう会えないような・・そんな胸騒ぎがしていた。
(確かに今までも何回か声が掛かったと言っていたが、その度に断っていたのに・・)
そしてその胸騒ぎが本当になるとは、今のシェリーには知るよしも無かった。




