サルーン国 1
第二章です。
今回は隣国へ渡った王女殿下からの手紙で、シェリーとカイが奮闘する話になります。
楽しんで頂けるよう、頑張って更新していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。
「君たち、サルーン国へ行ってみないかい?」
「「「「えっ?」」」」
ここは父である商会長の執務室。父に呼ばれたわたしとカイ、ハリソンとメグは一瞬何を言われたのか分からず、同じ言葉を同時に言った。
「そろそろ販路を拡大したいけど、今自分は大きな商談を抱えていて動けないんだ。だから君たち行ってくれないかい?」
私たちは取り敢えず顔を見合わせて、
「急、ですね。会長・・」
と、声を出したのは秘書であり父の右腕でもあるハリソンだ。父はう〜ん、と唸りながら
「販路の拡大は前から思ってたんだ。だけど任せれる人材も居なかったし、どうしよーかな?って」
「それが今になって?」
今度はわたしが聞き返す。
父は何か考えた後、引き出しから何かを出すと一枚の封筒をカイの前に差し出す。
カイは自分を指差すと父は縦に頭を振る。
恐る恐る受け取り、差出人を確認すると・・
「えっ?サルーン国から?しかもこれ王室からじゃ無いですか!絶対断れないやつ!!」
何々?とわたしとメグが顔を覗かせる。
確かに(サルーン王国)の押印とカイディアンの名前が書かれていた。
「中身は見ていないが、おそらく王女殿下からだろう。カイとシェリーで相談して決めなさい。その返答によっては考える事があるから。ハリソンとメグは一旦保留。二人の返事次第では動いてもらう事になるから、一応頭に入れておいて欲しい。」
「・・・・」
「では、一旦解散だ!」
パンパンと手を叩かれ、わたし、カイ、メグは執務室から(追い)出された。
手紙を読まない事には先が進まない!まずはカイが先に目を通し夜にまた話そうという事になった。
「で?殿下は何と言ってきたの?カイ」
ハリソンとメグの家に集まる事になり、今は四人でメグとわたしの手料理をつまんでる。
ある程度食べ終わった所でメグが切り出す。
カイは口の中に入れた揚げ物が熱かったのか、ハフハフ言いながらわたしに手紙を渡してきた。
「読んでいいの?」
「うーあー」
いいよ!って事かな?と受け取り読み始める。
[親愛なるカイへ
二ヶ月後に王太子殿下との結婚一周年記念祝賀会があります。
奥様と一緒にお越し下さい。
後日、正式な招待状を送ります。
マリエンヌ・ドゥ・オブランス・サルーン]
「それだけ?」
「うん、それだけ」
紙をひっくり返しても、光に当てても書いてあるのはこれだけだ。手紙をヒラヒラさせているとカイが手を伸ばしてきた。
ハイッと手渡すと紙を持って立ち上がり、燭台を持って戻ってくる。
「いいか?よーく見とけよ!」
カイは殿下からの手紙を火の近くで炙る。
「ちょっとカイ!殿下の手紙を・・・」
「すごいだろ?昔妃殿下が陛下に怒られた時に、こうやって悪口を書いて王太子殿下に渡してたんだ 笑」
しばらくすると薄っすらと字が浮かび上がってきた。その字は先に書かれたようなキチッとした字ではなく、何かに怯えているような、誰かに監視されていて、その目を掻い潜って書いたような乱暴な字で書かれていたのは、
助けてカイディアン
だった。
毎日更新できるよう頑張ります。
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