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私たち婚約してたんですか?勘違い後に本当の恋が待っていました。  作者: おつかれナス


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「そのドレスの色は・・何か意図があって?」


 わたしをエスコートしながらカイが聞いてきた。

 そう思われても仕方ない、着ているドレスの色はカイの瞳の色だから。アイスブルー色のドレスは裾に行くにつれ濃くなっており、一見冷たい色に見えるがレースに暖かみのあるイエローがレースで使われている。ちなみにイエローはわたしの瞳の色だ。


「もしそうだとしたら?」


 意味ありげに答える。

 カイは少し頬を赤らめて、


「シェリーにとても似合ってる!と、思う」

「フフッ、ありがとう。お父様もメグもそう言ってくれたわ。あっ!でもお父様は少し複雑そうな顔してたけど」

「!」


 カイは少し驚いた様子だったけど、嬉しそうに微笑んでくれた。

 ああ、わたしの知ってるカイだ。

 容姿は立派過ぎるけど(わたしもかな?)、笑った顔は見慣れてるカイだ。

 そう思えたら自然と涙が出てしまう。

 カイはそっとハンカチを渡してくれて、そのままバルコニーへと誘導された。

 バルコニーにはベンチもあり、わたしをそこに座らせたカイは座らずにわたしを見下ろしている。


「カイは座らないの?」


 そう聞くと


「シェリーのお父さんに見られたらその場で殺されかねない。」


 と、本気なのか冗談なのか分からない言葉を言った。

 わたしがクスクス笑うとカイも同じように笑う、心地良い時間だ。


「カイは、わたしが子爵令嬢だと知っていたの?」

「・・・」

「メグのお母さんは、わたしのお母様の侍女だったんだって。だからメグは今わたしの侍女って事になってるの。控えの間にいるわ。後で会いに行きましょ」


 カイが無言なので無理に話しを振る。

 無言が怖い。

 何か話してないと、疑問が口から出てしまいそうで・・そんなわたしをカイは見ている。

 何か言って欲しい。でも、聞きたく無い。

 

「シェリー」


 目の前にカイの顔があった。

 わたしの目線と合うように、膝を付いている。

 

「泣くな。俺がシェリーの涙に弱い事を忘れたのか?」


 指でそっと涙を拭かれ、気付くとカイの胸に顔を埋めていた。背中を優しく撫ぜられると涙はどんどん溢れて来る。


「カイ・・」

「うん」

「わたし、寂しかった・・。カイが大会に出てから急に会えなくなって、すごく寂しかったの・・」

「うん、ごめん」


 カイはずっと背中をさすっている。


「どうして大会なんかに出たの?出なかったらこんな・・」

「・・・俺、自信が無かったんだ。何となくだけど、父親は貴族なんじゃ無いかな?とは思ったけど、それでもその時の俺は雇われの平民だ」


 肩を押され顔が近づく。


「シェリーとハリソンさんの婚約の話しを聞いた時、焦ったんだ。今のままでは、シェリーとは一緒になれないって。大会に優勝すれば、一代限りでも騎士爵が貰えると言われ・・」

「カイは・・・わたしの為に?」


 黙って頷くカイに胸が熱くなる。

 父がハリソンさんとは本気では無かったと言った時、本当はカイを試したのかも知れないと思った。

 父はカイのわたしへの気持ちに気付いていて、どう動くか見定めていたとしたら・・・

 わたしの頬に手が触れる気配を感じ、目線を上げるとそこにカイの顔がある。

 近い!思わず顔が赤くなるのがわかったが、何故だか目線を外す事ができずしばらく見つめ合う。


 そして・・


「シェリー、俺はずっとお前の事が好きだったんだよ」

「・・・わたしもよ・・」



 二人の影が重なり合う・・


 




やっと想いが通じ合いました!

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