第四章32 【11月15日/初等部4年生活動中】8/ウィズミートゥギャザーでデート?8
【芳一/ヴェルシェ・ルゥク】は100のミッションを与えられ、それをこなしている。
100のミッションの【肉体条件】は全て異なっている。
ミッションを行う前に、【肉体の条件】などを説明され、その上で、指定されたミッションをどう解決するかを判断される。
全ての【ミッション】を紹介する事は出来ないので、適当に【17回目】と【46回目】と【83回目】の【ミッション】をチョイスして、紹介しよう。
まずは、【17回目】の【ミッション】だ。
【芳一/ヴェルシェ・ルゥク】に与えられた【肉体条件】は、【運動が苦手な小太りの男性】だ。
当然、格闘経験も無いと言う設定なので設定としてはどちらかと言うと【弱者】となっている。
ただし、強いと言う事以外で何でも1つだけ特技を想像して、身につける事が出来る。
この条件で、いけ好かない男を悔しがらせればミッションクリアとなると指定されていた。
この【ミッション】は、いけ好かない嫌味な男を如何に悔しがらせるかを試すミッションだが、何も言葉通りに行動する必要は無い。
例えば、まっすぐ夢に向かって行動すれば、いけ好かない男は嫉妬する。
当然、そんな夢、叶う訳がないと否定するだろう。
いけ好かない男は周りの人間達を巻き込んで、夢に向かって努力する者を笑うだろう。
だが、それでもやるのだ。
やって、やって、やって、やり続けるのだ。
例えば、【芳一】が【選ばれし者】として選ばれたものである【小説】だ。
生まれて初めて【小説】を作ったら、その出来は見るも無惨なものだろう。
面白い小説が出来る可能性は皆無と言っても良い。
でも、最後まで小説を作り完成させるのだ。
結果はもの凄くクソつまらないものが出来るだろう。
それでも、また、作る。
次は最初に作った小説よりちょっとだけ面白い小説を目指して作るのだ。
最初に完結まで作った経験があるから、どうすれば、ちょっとだけ面白くなるのかを想像する事が出来る。
なぜなら、もの凄く面白い物を作る訳じゃないからだ。
ほんの少しだけ面白い物を作る。
ただ、それだけだ。
ちょっとだけ面白い物を作るために、今まで見ていなかった資料を見てみる。
すると新しい発見、新しい言葉を知った。
それをちょっと使ってみるとちょっとだけエッセンスが加わりちょこっとだけ面白くなった。
それでも傑作とはほど遠いものだろう。
そこで次の小説を作る。
今度は2回目の物より更にもうちょっとだけ面白く作ってみる。
今度は設定をいじってみる。
すると自分でも意外な方向に物語が進む事を発見する。
今度も傑作とは言い難いものだろう。
でもまた作る。
今度も前回より、ちょこっとだけ面白い物を目指す。
急激に面白いものを作ろうと言う訳ではないのでハードルは低いと言える。
それと新しい発見を1つ以上見つけると言う条件も足してみる。
そうやって作っていくのだ。
最初は数ページの短編小説から。
次第に十数ページという様にページ数も増やしていく。
ちょっとだけ面白く作るのにページ数も増えていくからだ。
それを繰り返すことによって面白い小説が少しずつ作れるようになっていく。
【芳一/ヴェルシェ・ルゥク】はそれを実行した。
【芳一/ヴェルシェ・ルゥク】が選択した行動・・・それは、【小説が上手くなる才能】では無く、【小説を根気よく作り続ける才能/1つの物事をやり続ける才能】だった。
これにより、【芳一/ヴェルシェ・ルゥク】は【名作】と呼ばれる【傑作】を数多く書ける様になり、いけ好かない男が言っていた【出来る訳が無い】と言う心ない言葉をブーメランでいけ好かない男自身に返した。
出来る訳が無いのは、人の努力と工夫をバカにしていた自分自身。
【芳一/ヴェルシェ・ルゥク】が出来てしまったらぐうの音も出ない。
そう言う結果になった。
【芳一/ヴェルシェ・ルゥク】は、自分を高める事によって人の悪口を言って自分を高めようとするいけ好かない男を黙らせた。
【芳一】は、言いたい奴には今の内に言わせておけば良いと思っている。
その内、そう言う連中はぐうの音も出ない結果が自分に来ると信じて行動しているからだ。
これは【芳一】として常に胸に秘めていた行動理念だったので、彼は難なくこなしたのだった。
この評価はかなり高いと言って良いだろう。




