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英雄が生まれた日

 一月一日、ここに、私が共に歩んだ英雄(しんゆう)の記録を残そうと思う。


 皇歴(こうれき)三〇六〇年、

 ここ【プシュケー皇国】にある、名もない辺境の村に、子供が生まれた。

 子の名は【アルタイル】、後に世界を変える英雄の誕生である。

 _________________________________________________________


『トタタタタ』

 せわしない足音が近づいてくる。

「ハァハァ、、、旦那様、生まれました!」


『バンッ』『ガタッ』

 そこに座っていた男は机に勢い良く手を叩き付け、椅子を倒して立ち上がる。

「本当か!性はどっちだ!?男か?女か?」


「奥様の下に行って、聞いてみてください」

 そう言われると男は勢い良く走り出す。


『ダッダッダッ』

 豪快に走る足音が家中に響く。

『バンッ!』

 勢い良く扉が開かれる。


 そこには白い大きなベッドがあり、

 顔を赤らめた女が上半身を上げ、赤子を抱き上げて男の方に向く。

「あなた、静かにしてちょうだい、この子が起きちゃうでしょ」

 そう言ってその女は、男に対し、口元に手を当てて「し~」

 という動作をし、男を手招きする。


 男が近づくと女が口を開いてこう言う。

「あなた、男の子よ」

 そう言って隣に座った男に微笑みかける。

 男はそれを聞き、

「じゃあ将来は軍人さんかな?だとしたら剣を教えてやらないとな」

 そう言って、子の頬っぺたを優しくつつく。


 男はつつきながら、女に顔を向け、言う。

「なぁ、この子の名前はどうする?」

 そう言われ女は、「う~ん」と悩みながら、

 自分が抱いている子を眺め、考える。


 そうしてると、ふと、頭に名が浮ぶ。

「アルタイル」

 浮かんだその名をボソッと口走る。

 それを聞いた男は口角を上げ、

「良い名じゃないか!」

 と言って、抱いてる子に注意を払い、女を優しく抱きしめる。


 そして二人共下を向き、

「「これからよろしく、アルタイル!」」

 そう言って微笑む。

 _________________________________________________________

 アルタイルは生まれた時は泣かずに寝ていたらしい。

 これは彼の両親から聞いた事だから間違いない。

 普通の親なら心配するだろうが、この両親は天才の証拠だと思ったらしい。


 記録:一月一日【ニック】

これが書籍化して、コミカライズが出来る様に頑張ります!

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