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30 怪獣大戦争!!



 突如目の前で展開された怪獣大戦争に、俺はただ見ている事しかできなかった。


「グギャォォォォォオォォォッ!!」


 カエルかゴリラか、果たしてどっちから出ているのか分からない咆哮が沼地の泥を振動させる。


眩いビームの光の中で、ゴリラが左腕を振るった。──巻き起こった凄まじい風圧に、カエルのビームが掻き消える。


素早く振り上げられたゴリラの右の拳が、明らかに動揺したカエルの頭目掛けて振り下ろされる───。次の瞬間、体から紫の霧を出しかけたカエルが、バンという破裂音を立てて地面にめり込んで潰れた。


周囲に、潰れたカエルから出た血の雨が降る───

戦いは、ゴリラの圧勝に終わった。



 『ゴリラやっばぁ·····』


 俺の覚悟とレベリングはなんだったんだよ·····。

まぁいいか、結果生き残ったし····。



 『?』


 その時、俺は沼地の変化に気がついた────。


 『沼地ってこんな小さいかったっけ?』


沼地のサイズが明らかに縮んでいる。

果てが見えなかった沼地が、今では直径100メートル程になっている。


 どうやら俺が見ていた沼はカエルが出した幻だったらしい。

不思議なこともあるもんだ····。毒無効のはずなので、幻惑系の魔法となどだろう。



 〝おい、そこのサソリ·····〟


 『は!?』


 頭の中に直接語りかけられる様な感覚に、後ろを振り向く。

そこには、何故かさっきよりも小さくなったゴリラがこちらを見下ろしていた。


 筋肉もりもりの全身を深い体毛で覆い、赤い目を真っ直ぐこちらに注ぐゴリラに圧倒されて、一歩下がる。



え?なんでちょっとちっさくなってんの?

あれか、さっきのは変身した姿なのか·····。



 謎の展開に困惑していると、再びゴリラのテレパシーが頭に響いた。



 〝ちょっと頼み事があるんだ〟




·····え?なに?





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