20 沼の主
おおぉ?
····でけぇー····。
沼の中央の小島にカエルが座っている
見た目はヒキガエルに似てるな。
なんと言うか····デンと構えるって表現がしっくりきすぎてる。
謎の紫色のトゲトゲが付いた真っ黒な体、遠くにいるので少し分かりにくいが、目の赤色も今まで見たどの生き物よりも濃い気がする。
それにしても禍々しさが半端ない·····特に体色が···もはや黒いを通り越して漆黒だ。
·····高い車かよ。
さて、どうするか。
·····。
逃げるか····。
どこからどう見てもあの蛙は鹿よりも格上だ。
ひとまずは·····
チラチラとデカガエルの様子を窺いながらゆっくり沼地を回り込む
もうちょい距離を取るか····。
·····よし、ここら辺でいいか。
なるべく端っこに近い所から沼地に足を踏み入れる
デカガエルとは100メートル以上離れているので、刺激しなければ向こうも何もしてこない筈だ。
デカガエルは相変わらず蛙特有の微動だにせずにカエル座りを保っている
何もしてこない·····よね?
1ミリも動かないカエルを見て若干心配になるが、この沼地を越えないと先に進めない。
いや、別に先に進まないといけない訳ではないが、俺の中の本能が言っているのだ、『先に進め』と。
はぁ·····レベリングしたいなぁ····。
はぐれメ〇ル狩りしたいなぁ·····。
電〇人間で金歯を乱獲したのが懐かしい····。
····でもしょうがない、生きる為だ。
いつかきっとレベリングが出来る機会があるはず·····。
足に絡みつく泥をかき分けて沼地を進む
プクプク
·····?
すぐ前の水面に、小さな泡が浮かび上がる
バシャンッ「クロロロロロ!」
沼の水が跳ね上がり、黒い何かが俺に首筋に飛びかかってきた
わぁぁぁぁ!?
慌てつつも、ギリギリで避ける
正体を探る俺の目に写ったのは今まさに水面に着水しようとする牙の生えた黒いボール·····
·····オタマジャクシ?
その時、俺の周囲の水面に一斉に泡が浮かぶ
·····やばい······。
大量のオタマジャクシが、同時に沼から飛び出した




