11話 朝の特訓
是非、読んでいってください!
この作品は毎日19時投稿です。
「起きろルート、朝じゃよ。」
師匠に起こされて時間を確認すると朝の5時だった。いつもなら母に7時に起こされていたので、まだ眠かった。
「師匠、こんな時間に起こして何するんですか?」
「もちろん、特訓じゃよ。」
「こんな朝早くからですか?」
「もちろんじゃ、体力作りは朝が1番いい。なんてったって風が気持ちいいからのう。」
師匠はそう言ってある方向を指差して、この方向にある湖まで行って帰ってこいと言った。
僕はそれに従って走って湖を目指すが、森の中を走っていると方向が分からなくなって迷ってしまった。
そのまま、迷い続けて1時間半程たってようやく湖に着いた。帰りは来た道を戻るだけなので迷うことはなかったが、1時間程かかった。
そして、僕が家に戻ると師匠が待っていた。
「そろそろ8時じゃ。朝ご飯にするぞい。」
食卓に行くと、オルグレンさんが師匠に「ルートをもう湖に行かせたんですか。流石にまだ早かったのでは?」と言っていたが師匠は「世界で唯一の属性使いなんじゃ。これくらい、やって当然じゃ。」と返していた。
そうして、朝ご飯を食べていると師匠から特訓で何をやりたいか聞かれた。
「僕は無属性魔法で何ができるか知らないので、それを知ることができるようなことをしたいです。」
僕は自分の魔法について知らないことが多すぎると思っており、師匠に弟子入りしている間に一通り使いこなせるようになりたいと思っていた。
「それは、後々やるとしようじゃないか。今は1から魔法についてやっていくとしようかのう。朝ご飯を食べたら、庭に来なさい。私の魔法を見せてあげようじゃないの。」
そういって、師匠は鼻歌を歌いながら自分の部屋に行った。どうやら、かなり乗り気なようだ。
そのようなことを考えていると、オルグレンさんが話しかけてきた。
「エレナさんの魔法を見たことがある人はかなり少ないんだ。それを見れるってことはいい経験になるぞ。俺も昔、見せてもらったけどあの魔法には今でも足下にすら及ばないな。まぁ、そういうことだ。しっかり目に焼き付けてこいよ。」
「はい!いつか、僕も師匠のようになれるように努力します。」
「はっはっは、そいつは面白い。お前さんならいつか超えられるかもな。頑張れよ、ルート。」
そう言って、オルグレンさんは荷物を持って、玄関の方へと向かいながら言った。
「ルート、エレナさんに伝えておいてくれ。近いうちに手を借りるかもしれないと。じゃあな、ルート。今度会うときには、成長した姿を見せてくれよな。」
「は、はい。さようなら、オルグレンさん。」
僕はそう言ったが、オルグレンさんが今日帰ることを知らなかったので普通に驚いていた。
伝言を師匠に伝えなければと思いながら、僕は庭へと向かったのだった。
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