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第128話 美姫さんとボディペインティング

美姫さんに先日のボディペインティングの話をする。


「美姫さん、すごいね。あれ、どこで習ったの?」と僕が聞くと


「あははは。あれね。今から話す事、こうちゃんに内緒にしてくれる?。」と美姫さん。


「別にいいけど、何で?」と僕が聞くと


「こうちゃんさ、最近お母さんみたいなんだもん。余計な事をショウに教えるなって。」と美姫さん。


どこかで聞いたことのある話……。あっ、それ母親が父親に言うセリフじゃん。


まぁ、うちはお父さんがお父さんでもありお母さんでもあり……。じゃぁ、美姫さんは何だ?あぁ~、美姫さんは美姫さんだった。と僕は美姫さんの返答にちょっと笑ってしまう。


「それで、なんでボディペインティング習ったの?」と僕が聞くと


「私さ、水泳が嫌いでね~。でもさ、理由が無いと休めないじゃん。」と美姫さん。


「そうだよね。理由なしで休めないよね。」とぼくが、相槌をうつと


「どうやったら、休めるか考えたわけよ。その時、良いアイデアが思いついたのよ。」と美姫さん。


ズル休みを考える時点で、絶対に良いアイデアでは無いと思う。


「何?良いアイデアって。」と僕が聞くと


「怪我のフリして、ガーゼを当てていくのよ。怪我してれば、プール入らなくて済むでしょ。」と美姫さん。


「ガーゼ当ててたら、怪我は見えなくてもいいじゃん。」と僕が言うと


「それがさ、しょっちゅう休んでたら、先生に疑われるようになってきたわけよ。教え子を疑うって、ひどい先生だよね。」と美姫さん。


僕でも疑うわ。


「だからさ、ガーゼの下に怪我をしたかのように怪我の絵をかいたわけ。それを先生に見せる。」と美姫さんは続けた。


「で、疑われる事なく、水泳の授業は休めたの?」と僕が聞くと


「まあね。」と美姫さん。


「ばれなかったの?」と僕が言うと


「そこはね、頭の使いどころですから。」と美姫さんは言い「ショウもする?」と僕に聞いてきた。


美姫さん、だからお父さんに怒られるんだよ。


でも、“水泳の授業が嫌だったから”が理由だとは思わなかったな。

読んでいただきありがとうございます。

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