表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/77

73話:最初からやれ

ちょっと強引すぎた感は否めないです

 とりあえず見えたということで、すぐにその事実を共有する。

 コアなだけあって、普通なら心臓あるだろうなあっていう辺りに埋め込まれてるおかげで非常に説明が楽だったけど、もちろん場所だけじゃなくてその性質も一緒に。

 物理にも魔法にも体制をもってるとか結構やばいんじゃないかと思ってたんだけど、案外みんなはすんなり納得していた。

 というかなんなら、アンズやきらりんなんかは最初からそのつもりでいたらしい。


 曰く、『むしろ硬い方が抜きやすい(っす)』とのこと。


 どういうことかと訊いてみると、どうやらそもそも初めから、ロックドッツの中からコアだけを抜き出してやろうと考えていたらしい。

 πちゃんへの貢物だからなるべく傷をつけないようにと、ちゃんと考えてくれてたようだ。あと、単純にそこまでぶち抜くには瞬間火力が不足してるからっていうのもある。まずもって、そこまで穴を空けられるかどうかも危ういんだけど。


「リコットとゾフィで抜けるかな?」

「厚さはどれぐらいなんっす?」

「大体……胸からで1mちょっと?」

「まじすかー」


 めちゃ鳩胸っすねーとぼやきつつ降り注ぐ岩石の雨を適度に打ち払うきらりんと、ダメ押しとばかりに撃墜するアンズ。そうやってできた隙間を縫うようにして駆け抜ければ、次の瞬間身体を反転させて背中から叩きつけるように落ちる竜。

 揺れる地面をものともせず距離をとれば、問への答えが返ってくる。


「無理ではない」

「よゆうですの」


 お、意外と揃った。

 っていや、そんな嫌そうにしなくてもいいのに。無理に仲良くとは言わないけども、そこまでいがみ合ってても微笑ましいだけだよ?


 なんて、によによしてる場合でもないけど。


「問題は、やっぱり時間?」

「ん。隙がほしい」

「そんなもの、そこのいぬがとめればいいだけですの」

「ぬぇ、おぉー」


 突如犬呼ばわりされたスズ、一瞬驚きつつ若干気分を害して、だけどそれが『私の犬』という意味だと理解した瞬間満更でもなさそうな、というかなんなら得意げな表情になる。


 馬鹿なんじゃないかなぁとか思いつつ、ソフィの言葉を考える。

 即座に起き上がるなり飛翔、今は天井の岩を食べている竜だけど、ここまでの傍若無人ぶりから考えるとそのパワーは考えるまでもない。

 まあスズが今の状態から回復することを前提として、フルパワーで当たったとすると、地竜と結構拮抗してたくらいだからシンプルにやるだけじゃ動きを止めるのは多分無理だろう。強化っぽい例の謎オーラがあったとしたらパワーに関しては分からないけど、単純に、真っ向からやるには質量が違いすぎると思う。単純計算で地竜の二倍ちかくだ。いくらπちゃん謹製の鎧があったとしても足は二本、吹き飛ばされかねない。というか相手は物理法則とか超越した飛行能力があるんだから、単に真っ向から押さえ込んだところでどうこうなるっていう問題でもない。


 つまりは、結構きついと。


 視線を向ければ、スズはまだ得意げで、だけど私の視線に直ぐに気がついて、そして自信満々に親指を立てた。


「まかせろー!」


 いや、そんな米俵で言われても。

 とは、まあ、思ったけど。


 でもまあ、どうせダメなら一緒に死ぬだけだし、別にいいかな。


 どのみち、スズ以外の選択肢は思いつかないし。

 アンズとソフィはコアを狙う役、鎖戦士を上手く利用するためにきらりんが必須で、ナツキさんは運び役とかフォロー、というかそもそもパワーが足りないし手札も少ない。とくれば、少なくとも実質的には、スズ単独でやるしか方法はない。


 まあ、だからこそアンズは『無理ではない』なんて言ったんだろうけど。

 それくらいには、勝算が薄いっていう見立てなんだろう。


 とはいえコアをぶち抜くっていう作戦を取りやめようとしない辺り、それでも自信はありそうだけど。なんだかんだ、スズのポテンシャルは認めてるってことかな。


「じゃあ、それでいこっか」


 長々と、ほんともうそろそろ冗長って言って過言じゃないくらい無駄に長々と戦っているロックドッツ戦、ここらで勝敗を決めるとしよう。


 ■


 ひとまずできる限りの下準備、主にアンズやきらりんやナツキさんによるスズへのレクチャーと私の方の諸々を終えて、計画を明確な形で共有。ソフィのクールタイムも終わって、あとはスズが万全の状態になったら本番……っていう感じなんだけど。


「どう?」

「んー、そろそろいけるとおもーよ」

「じゃあもういいっすかねー」

「ありがと」


 それならときらりんが降ろしてあげると、スズはなにやら確かめるように手をぐっぱぐっぱしながらもお礼を言う。なにやらテンションが低めで大人しいんだけど、一体なににそんな集中してるのやら、さっきからなんとなく空気感が違う。


 なにかを試すように、ぐっぱ。


「……ん、いける、なんか、いけそー」


 それからそう言って、にへらと笑顔を向けてくるスズ。

 そのおかしな様子に思い当たることがあるとすれば、例のアビリティ。


 謎オーラの正体である『F:死力』というそれは、スズの要約を聞いた限りでは『プレイヤーの気合いに呼応して強化する』みたいな、まさかのゲーム内で精神論を持ち出してくるというぶっ飛んだ代物だったらしいけど、どうやらそれだけという訳でもないか、それとも解釈が違うか。まあ今そこを追求するつもりも特にないし、いけると言うならいく以外にない。


「じゃあ次降りてきたらだね」


 見上げる先では、荒々しく岩を砕き喰らう竜。

 ブレスを小分けにしたり尻尾を延長してきたりと小賢しい技を増やしたおかげで厄介度が増して主にきらりんのフラストレーションが溜まる待ちの時間もここまで。


 反撃の時間だ。


「みんな問題ないね?」

「おうさー!」

「ようやくぶん殴れるっすねぇ……!」

「ん。ユア姫の望むまま」

「いきけんこうですの♪」

「ユア姫の御心のままに」

「―――!」

(くるくる)

(くるくる)


 うん、鎖戦士からボールまで、みんな準備はいいらしい。

 どっちかっていうと私の決意的な方面が問題な気もするけど、まあ大丈夫っていうことにしよう。というか、見てるだけの私がビビってどうするんだっていう話だし。


 と、補充が終わったらしい竜が降下する。

 どうやら空中からのブレス攻撃はこないらしい、とするとありがたいことに突進攻撃をしかけてくれる可能性が高いということで、早速チャンスだ。

 ささっと、陣形を整える。

 スズを先頭にアンズときらりんwith鎖戦士が控えて、その後ろにはソフィを負うナツキさん。


 そして最後に、ボール二つによって支えられた私。


 うん。まあ、正直スズを待つ時間の大半はこれの説得だった気がする。

 考えてみればスズとアンズときらりんとソフィが必須で、ソフィとナツキさんがセットと考えると必然的に私を運ぶ係はさっきまでと同じくナツキさん限定になるんだけど、でもそうすると色々問題が出る。

 私が敵に接近しすぎるっていうのはまあナツキさんの手腕があればどうとでもなると思うけど、例えばスズの回収係とか。

 なにせ今回スズは敵の懐まで潜り込んだ上で行動不能になることがほぼ間違いなくて、さすがに放置はできない。かといってアンズは人を運びながらでも余裕っていうほどにSTRがある訳でもなくて、きらりんと鎖は胸をこじ開けた後でのコアの回収係だからそこまで余裕があるか未知数、そしてナツキさんがソフィを背負って私をお姫様抱っこしたままさらにスズを回収するのは考えるまでもなくきつい。

 とすると理想の形は私を抱っこしてない状態でナツキさんがスズを回収するっていうことになるんだけど、まあもちろんみんなの大反対があった。私を一人にするのは絶対許容できないらしい。まあ、確かに私なんてすぐ死んじゃうしなぁ。


 そんな訳で、最初は仕方ないからアンズかナツキさんに無理をしてもらう方針で固まりかけていたんだけど、そこで名乗りを上げたのがボール達だった。


 くるくるふよふよ、なぜか伝わってくる意志を解読した結果が今の形だったりする。


 結構融通が利くらしいボール達による、私の運搬。


 ひとつのボールがビーズクッションみたいに私を乗せて、もうひとつのボールが後押しするみたいに後ろにつく。そうすることによってボールが普通に領域を移動するのと遜色ない速度で移動ができて、さらに命令を下せばちょっとしたスクーターくらいの速度は出るっていう。それも、ビーズクッションと言ってみたけど実際は結構しっかりしていて、伊達に抱かれ続けてない私の乗りこなし力をもってすれば安定感は十二分にあった。

 ちょっと試してみたけど、みんなのフォローがあれば竜の回避とか全然余裕だった、というかナツキさんが他のフォローに回れる分ちょっと効率上がった感すらあるっていう。

 これのなにがすごいかって、私が『誇示する錫杖(セントラル)』を持っている限り私の移動に合わせて領域が移動するからボールの移動を阻害しないっていうところだと思う。そんなのをボールが思いついてしかも提案してくるってそれもはや意味分かんないけど、よくできてるなぁと、普通に感心してしまった。


 これがあれば、よっぽどのことがない限り安全圏に避難できるだろうと私は思ったんだけど、ところがまあ、これに難色を示す若干名がいる訳で。


 それも性能面じゃなくて、運搬役の解任を嫌がって。


 まあ、うん、正直想像してなかったと言ったら嘘になるから、今回みたいに必要性が一定以上あるとか緊急時だけの限定解放ということで納得してもらった。あとはみんなに好きなだけ私を抱ける権利をおねだりされたけど、まあ別にそんなものなくても拒む理由とかないしいいかなって。


 さておき。


「リーン」

「ユア姫、だいじょーぶ」


 気合いに呼応するなら気合いを引き出してあげようと声をかけるけど、とうのスズがそれを拒む。

 振り向きもしないスズの、真剣な表情が目に浮かぶようで。


「ユア姫を護るために、いつだって死ぬ気でやってるから」


 スズの背中が、輝く白に包まれる。


 軽々しく言葉にされた狂おしい程の忠誠に、胸が熱くなる。


 それなら私は、ただ告げよう。


「騎士達よ。私に勝利を捧げなさい」

「『ぅうおっしゃあああああああああ――――――!!!!!』」


 咆哮。


 みんなの言葉を飲み込んで、そして竜へと叩きつけられる宣戦布告。

 紅のオーラが吹き上がり、そして騎士は、獣の如く疾駆する。


「「―――――――――ッッッッ!!!」」


 返礼とばかりに、咆哮。


 音のないそれに、だけどのしかかる重圧。

 紛れもない憤怒を乗せて、そして竜は迎え撃つように地を走る。


 駆け出したのはスズが先、だけど先手は竜がとる。


「「―――ッッ!!」」


 放たれるブレス、出し惜しみをするつもりはないのか密度が高まっている気がするそれが、スズという明確な標的目掛けて殺到する。

 若干卑怯なんじゃないかと批判したくもなるけど、まあ当然ながらそうくるだろうと予想はしていた。

 だからもちろん、対策も。


「突っ切るっす!」

「しゃぁあっ!」


 スズの後ろ、なにもみんなは大人しく待ってる訳じゃない。

 私以外のみんなはスズに続いていて、迫る岩石の雨はきらりんとアンズが可能な限り叩き落とすことで道を拓いている。

 ちなみに私はとっくに正面から移動して範囲外だ。全然目もくれない様子を見るに、多分万が一もないだろう。若干寂しくないでもない。


 ともあれおかげで致命的な被弾のひとつもなく、そしてスズと竜は接触―――


 せず。


「「―――!?!??」」


 多分竜から見たら一瞬で消えたように思えたんだろう、オーラの力によって本来鎧を着たままだとありえない機動力を有しているスズは、竜の手前でただほんの一歩横にズレた。

 それだけでも、その馬鹿みたいな相対速度からすれば目くらましには十分で、そしてもちろんそれは目くらまし程度のためじゃない。


 正面衝突を回避、だけど互いの進行方向は依然変わらず。

 とすれば当然スズは、次の瞬間には既に竜の懐にある。

 それはほとんど自殺行為みたいなもので、とはいえそれを言うならあんなのとやり合おうっていう時点でほぼ自殺行為だけど、それどころかあの巨体に速度を与えている脚のその前へと身を晒すことが更なる危険を伴うのは言うまでもなく。

 いかにスズといえど、目前には死が待っている。


 それでもスズは、恐れない。


「ぉぉぉおおお―――」


 回避の一歩は攻撃に転ずる軸足。

 背を向けるほど振りかぶった拳を、そして飛び上がるように(・・・・・・・・)叩き込む―――!


「―――るぅぁああああああああ――――――!!!!!」

「「―――――――――ッッ?!?!!!?」」


 爆ぜ、破砕される巨体と吹き荒れる衝撃波。

 鎖がないにも関わらずヒビだらけの胸の有様がその威力を物語っているけど、それがなくたって一目瞭然だった。


 立ち上がっていた。


 竜が、その巨体が。


 スズの拳によって速度の全てを相殺されたどころか、その胴体を弾き上げられて。


 立ち上がって、いた。


 ……うん、まあ、なんだろう、一応浮かせるつもりでのスパルタ三人衆によるアッパーカット講座だった訳なんだけど、まさかここまでの結果が出るとは思わなかった。


 っていうか、え、スズやばくないこれ……?

 硬さ特化してなかったらほとんど殴っただけで死ぬんじゃ……。


 なんて戦々恐々している間もなく。


 刹那絡まる鎖、それとほぼ同時に吹き荒れる白炎と乱舞する魔法陣。

 立ち上がっているとはいえ均衡してる訳でもなく、とすればどう足掻いても直ぐに落ちてくる、というか今もみるみる傾いているんだから、結構余裕はない。どうやら見た感じ竜に意識(?)がないのが救いか、無防備に魔法を浴び続けて。


 不意に、白炎が逸らされる。

 アンズの合図に従ったっぽい、舌打ちの音は聞こえないけどそれっぽい動作は見えた。


 そして即座に鎖が白熱して溶け落ちるその穴の中に殺到して、さらにきらりんがそれに掴まって穴へと。


「あったぁあああっすぅ!けどあっつこれぇ!?」


 悲鳴とともに、きらりんが鎖と一緒にそれを引き抜く。

 抱えるのもきついくらいのサイズのそれは、なんというか、めっちゃ燃えてた。


 青い炎。


 といってもそれは酸素が少なくて火力が低いみたいなことじゃなくて、ルナライトそのものが持つあの淡い光が、そのまま炎に転じたみたいな幻想的な炎。


「うぇ!?ちょっ、めっちゃ減るんっすけどぉ!?」


 とはいえ幻想的だからって幻でもなんでもないらしい、πちゃん謹製の篭手である玄武がなかった多分あんなの持てなかっただろう。それだって、できる限り身体から離してもLP減ってるみたいだし。


 そうでなくとものんびりしてる意味もなく、みんなはさっさとスズを回収して離脱する。


 離脱するんだけど、ナツキさん、あの、一応立役者なんだからもうちょっと丁寧にしてあげてもいいんじゃないかなあとか、思わないでもない。まあ確かに作戦会議のときに『最悪引きずってもいーよ!』とか言ってたけども、まさかほんとに引きずってくるとは。


 哀れスズ。

 あとでめいっぱい労ってあげよう……ああ、だからっていうのもあるのか。鬼畜すぎる。


 まあ、うん。


 なにはともあれ、結構あっけなく、終わった……のか、な?


 ■


 《登場人物》

(ひいらぎ)(あや)

・独立(依存)という第二形態への移行期間かもしれない二十三歳。依存先を自給自足するという最新型お荷物。実質霊戦士出すだけの役割なのでは……?いや、まあ、この先新しいのとかまだまだ出てくるし、姫的なアビリティも準備段階だから。それにみんなが揃ってる今の状況だとまだメインにはなれませんしね。ええ。ところで、今回の開戦の言葉はみんながじゃんけんで決めた言葉であってあやが思いついたやつじゃなかったりします。勝者はきらりんでした。暇持て余しすぎだろとか言ってはいけない。まああやはそんなポンポン思いつく人じゃないんで、またそういう描写しますけど。


柳瀬(やなせ)(すず)

・魔法よりファンタジーしてる二十三歳。とはいえダメージで考えるとそうでもない。ゲームの中でありますゆえ、物理法則なんてものは超越するためにあるのよ。にしてもこいつぁやりすぎでは……?と思わないでもないけど、まあ『死力』のせいにします。根性論でパワーを強化する。まあそれだけっていう訳でもないけど。ここでミソとなるのはステータスがアップする訳じゃないというところ。その分倍率がぶっ飛んでる。どうやって計測してるのか分からないけど、気合いとか意気込みとか勢いとかテンションとかそういう曖昧なものに基づいてるらしい。ちなみにスズ、本人の自覚する通りあやという存在さえあればほぼ最大倍率ぶっぱなせる。そりゃあ血管はちきれるくらいじゃなきゃダメとかそんな鬼畜ではないにせよ、にしたってやべえだろ。


島田(しまだ)輝里(きらり)

・しかしぶん殴れない二十一歳。「ようやくぶん殴れるっすねぇ……!」とか意気込んだけどお前が攻撃に参加しないのは既に決まっていたのだよ。それどころか玄武ミトン代わりに焼け石運びっていう。元気出せよ。まあ近距離攻撃手段しか持ってないから仕方ないね。ちなみに、熱でLP削られきって死ぬみたいな展開はないです。安心せえ。スパルタ三人衆が一人。感覚論担当。波長が合うのか、実は一番貢献したらしい。「ぐっと溜めて、こう、ぐるんって感じできゅっといくっす!」「なるほど!ぐっ、かーらーのー、ぐるきゅ!」「おおー!いい感じっす!」。スパルタっていうかむしろフレンドリーなのでは?


小野寺(おのでら)(あんず)

・密かに自尊心を傷つけられてる十九歳。自分が抜けない装甲をかち割るスズとか焼き切るソフィに危機感を感じているかも。もっとパワーを……!まあまだまだ発展途上、AW坂を登り始めたばかりなのでもうちょっと待ちな。スパルタ三人衆が一人。客観操作論担当。「ここから、全身の肉体を同時に捻って腕の初速度を―――」「ほぇー」「……身体を縮めて、思い切り跳ね上がる」「なるほど!」。スパルタどころか諦めてるのでは?


沢口(さわぐち)ソフィア(そふぃあ)

・火力不足に不満を抱く十一歳。もっと、問答無用でことごとく消し炭にしたい。それ以上を目指しやがるのかてめぇは……。新魔法のお披露目はもうすぐ、さらに悪逆非道な感じになるかもしれないと今からどきどきしています。


如月(きさらぎ)那月(なつき)

・あや以外をお姫様抱っこするつもりは微塵もない二十四歳。人を引きずることになんら良心の呵責を感じないタイプの人類。というかあやからの労いだけでなくおしおきまで待ってる相手とか気に食わないに決まってんだよなぁ。まあ、それがなくても引きずるのがうつぶせか仰向けかくらいしか変わんないけれど。スパルタ三人衆が一人。スパルタ担当。「こうです」「こ、こう?」「あなたの目には蛆虫でも集っているのですか?よく見てください。こうです」「こ、これでどうだー!」「学習能力すらないとは、それでユア姫に仕える騎士を自称するなど許されることではありませんよ」。このひと教えるの下手なだけなのでは?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ