25話:タイトル回収もどき
「『付与』―『魔法適応』!『付与』―『火炎』!」
纏う光は茜色。
別に火を使えなかった訳じゃないんだ。ならなんで使ってなかったんだろう、本気モードみたいなことなんだろうか。でも、さっきまでも別に手を抜いてるみたいな感じではなかったと思うんだけど。
そんな疑問は、直後に解消される。
「切り刻んでやるわ!」
これまでの受け身な言葉とは打って変わって、積極的な宣戦布告。
ああなるほど。確かにそれはイメージ通りだ。
アースが守り、フレイムが攻めね。
そんな納得を置き去りに地面を砕く勢いで飛び出したπちゃんは、そして身動ぎすらしないアンズの首を狙って細剣を振……ろうとした瞬間にアンズが詠唱、現れた魔法陣から光が放たれるのと、πちゃんの手がそこを通過するのはほぼ同時だった。
弾ける光、強引に停止させられる腕。
……鬼畜すぎやしないだろうかアンズ。
「はあ!?」
そりゃあそんなピンポイントで攻撃を阻止されたら絶叫も上げたくなるというもので。
更に腕を弾き飛ばされたπちゃんの周囲には既に魔法陣があって―――
「こなくそぁ!」
少なくとも距離をとるべきだとπちゃんは全力で後ろに飛び退る。
「へぎっ!?ぎゃーっ!」
けど同時に放たれた魔法が背中に叩きつけられ、結局逃げることもできずに魔法の集中砲火を受けた。しかもなにげに全部拡散だし、多分MP全部注ぎ込んでるよねあれ。というか人を跨いでも魔法陣を召喚できるとかそれ不具合でいいと思う。
さておき。
なんにせよなにもできないままに拡散ジャベリン五発を一身に受けたπちゃんは当然のように力尽きて、酷く呆気なく決闘は終わった。
圧倒的というか一方的というか。いやむしろ多角的なんだけど、まあ少なくとも天敵の類いだったのは間違いない。近接系のキャラに対して単独なのにほぼ無挙動で袋叩きとかちょっといじめどころじゃないと思う。
「それで、私は?」
「あなたは紛れもなく魔法職ね!」
時間にして五秒足らずで終わった決闘に感想を求めるのは流石に酷じゃないかなと思ったけど、πちゃんは存外になにかを得ているらしかった。
さっきボッコボコにされたことなんて全く気にしていないみたいに……と言うにはちょっと表情が物々しいけど、少なくとも言葉の上ではそれを感じさせないくらいの様子で続ける。
「それも遠距離より近距離の方が好きとか頭おかしいわね!嫌いじゃないわ!それに多分あなた近接の技能だけで見たら私服より上よね!目の使い方が根本的に違ったわ!というかもう戦闘技能においてあなたに言うことは絶無よ!私が言うよりあなたが考えた方がほとんど百パーセント正しいわ!」
表情の割に随分とアンズを褒めている。
アンズが褒められて嬉しいし、πちゃんが褒めてくれるからダブルで嬉しい。
「とはいえ弱点もあるわね!なによりMPが足りなさ過ぎるのよ!仮に私が変わらず耐久型でいったらやり方によっては生き残った可能性もあるしそう考えるともはやさっきのは引き分けと言っても過言じゃないくらいよ!?だからあなたにはMPを貯め込める杖を作ってやるわ!このサンッ!オブッッ!!ジャスティスッッッ!!!のようにっっっっ!!!!いえ違うわね!それどころか凌駕するほどの素晴らしい杖よ!?過去の私ごときにこの私が負けるはずないもの!光栄に思いなさい!」
「ビッグマウスじゃないことを願う」
「私を語るのにこの口は小さすぎるくらいよ!」
……まあうん、仲は悪いけどそれはさておきなんとか上手くやっていけそうな気配はあるから、ひとまずよしとすべきだろう多分。少なくとも今すぐどうこうしなきゃいけないような不穏な気配はないし。
「さて、じゃあとりあえずみんなと戦ってみたけど、だいたいイメージは掴めた?πちゃん」
「なにを言っているのよ!?まだわたしはあなたと戦ってないわ!」
「え?いや、私は見ての通り戦いとは無縁なんだけど」
「仮にあなたが純粋なヒーラーだったとしても私は戦わないと気が済まないわ!」
それは戦いというか純粋ないじめなんじゃないだろうか。
とはいえまあ、私も別に絶対的に戦闘能力がないかと言われれば別にそんなことはないんだけど。いや私にあるというか私にはないけど戦闘要員を用意できる訳だから似たようなものだろう。
だから、寸止めみたいな感じでやってくれるならそれはそれでいいかなと思わないでもないけど―――
「ユアが危ないのは駄目だよ!」
「勢い余ってってこともあるっすし、私はあんまり気が進まないっすね」
「許さない」
うーむ。
案の定みんなが否定的だ。
私としてはπちゃんのこだわりを尊重してあげたいという思いもあるけど、みんなに心配をかけたくないというのもある。ちょっと過保護すぎやしないかとも思わないでもないけど、それはそれで嬉しいし。
「えっと、πちゃん。魔法の性能を確かめるみたいな感じでもいい?こう、私が領域を展開して、侵入できるかどうかみたいな」
「もちろん構わないわよ!あなたはあまり荒事は好きそうじゃないもの!」
「あ、分かる?」
「戦いの最中時々顔引き攣ってたら分かるに決まってるでしょうが!」
それはまったくその通りだったから私は笑って、それからみんなに視線を向ける。
「まあπちゃんもこう言ってくれてるし、やってみていい?」
「むー……気をつけてよー?」
「ちょっと心配っすけど……まあ、ユアさんが言うならっす」
「…………………………ユアさんの望むままに」
アンズはちょっと悩みすぎじゃないだろうかとか思う一方で、この過保護感が、なんというか、かなり心地いいのはどうなんだろう、もしかして私は駄目な大人なのかもしれない……いやゲームの中とはいえ移動手段:お姫様抱っこな私が今更なにを言うのかって話だけど。
ともあれ。
そんな訳で、まさかまさかのエキシビション……いやπちゃんからすれば当然のこととして、私はπちゃんと一人向き合っていた。普段いるはずのみんなが傍にいないというのは思いの外不安に苛まれるもので、私はそれから逃れるように言葉を紡ぐ。
「『領域指定』―『円環』
『領域構築』―『安らぎの地』
『領域守護』―『巡回する魔球』
『領域守護』―『巡回する魔球』
『領域守護』―『巡回する魔球』
『領域守護』―『徘徊する霊戦士』」
本当にこれそろそろしんどいなあとか思いつつ、考えてみれば霊戦士ヒリスペエディションは初めての試みだからどんなやつなのかなと見ていると、現れたのは見覚えのある下半身ふよふよ上半身しっかりな姿をした青白い戦士。違うところとしてはその色と、あと兜から生えてる角がなんかとさかみたい後ろ向きなことと、手に持つ得物。
排斥力場の戦士は薙刀?だったけど、今回の戦士は盾だ。
自分の身体を多い隠せるくらい大きくて、無骨な盾。
……え、あれ、武器はないんだ。戦士なのに戦う手段がないとかそれ大丈夫なんだろうか……いや多分防衛能力高いっていうことなんだろう、すごい盾持ってるし。
まあなんにせよ。
「最後に『スター』……ん、準備出来たよ」
「こっちはとっくに準備はできているわよ!」
そう言うπちゃんの纏う光は、茜色。
つまり明らかに攻め立てるつもりの色。
少し不安というか、きらりんがやられたくらいだからそもそも勝てるとは思ってないんだけど、というか勝つより負けないためっていう感じの布陣だけど、まあ頑張ってみよう……いや私頑張ることないけど。
「それならお姫様!行かせてもらうわよ!」
「そのお姫様っていうの……いいや後で。みんな頑張ってね」
私の言葉に応えるように私を囲むマジックボールは震えて、領域の境目くらいに立つ霊戦士は盾を掲げる。
「中々いい盾持ってるじゃないの!『メタルピアース』!」
まったく不思議なくらいに頭のいいAIを積んでいるものだと感心している間に、接近したπちゃんはスターからの攻撃を片手間に打ち払いながらお馴染み鋼色の光閃を放つ。
そこそこ分厚い大剣を張り詰められたティッシュのようにぶち抜いたその鋭さは折り紙付き、それに対して当然のように盾を構える霊戦士に勝算はあるのだろうか。こう、逸らすとかしないとやばいと思うんだけど。
私の不安は、ところが杞憂でしかなく。
ィン―――!
と甲高い音を響かせて、細剣は完全に受け止められた。
後ろから見た限りだと全然刺さってないようで、それを示すかのようにπちゃんは驚愕に目を見開いて。
直後、飛来した光の弾が顔面に直撃する。
クリーンヒットだ。
まあ全然威力ないから、別にだからなんだっていう話だろうけど。
「生意気よ!『ハイスラッシュ』!『シャープエッジ』!」
なにがなんでもぶち抜いてやるとばかりに、πちゃんはスターの攻撃なんてものともしないで霊戦士に向けて連撃を放つ。ところがそれはやけに甲高い音と共に盾の上を滑っているようで、霊戦士に異常はみられない。それどころか霊戦士は連撃の終わった瞬間を見計らって、盾を突き出してπちゃんを弾き飛ばした。
うん、普通に強い。そしてスターの追撃がなにげに着地点予想して撃っててえぐい。やっぱり威力は全然ないけど。
「なかなかやるじゃないの!」
くるんと回転して着地してスターの攻撃を浴びつつ、πちゃんはなんとも楽しそうに笑う。全然ダメージはなさそうだけど、まあ防御型の戦士だからそれも当然だろう。
「その盾いいわね!単なる高度じゃなくて障壁を展開するなんてエクセレントよ!どういう素材を使えばいいのかまったく分からないわ!それともなにか相応の技術があるっていうの!?」
「強いて言うなら魔法?」
「つまり魔法を素材にするということね!?素晴らしい発想だわ!もっと私に見せてちょうだい!」
「あんまり頑張りすぎないでね」
「ぶち抜くわ!」
爛々と目を輝かせて、そしてπちゃんは再度突貫。
一気に距離を詰めて戦士の目前、けどπちゃんが突き出したのは細剣を持たない自分の腕。そのまま盾の縁に手をかけると強引に引き寄せてそのまま本体の横をすり抜け―――
「むぐっ!?」
ようとしたけど見えない壁に遮られて、次の瞬間弾き飛ばされる。
ぶち抜くと言いつつ回避しようとしたけど回避できないπちゃん可愛い。今度は着地できなくて尻餅ついてる可愛い。
「……なんかユアさん笑ってないっすか?」
「ユアって割とそういうとこあるよ」
「基本的にサド」
「いや、えっ……え?」
こらそこ、あらぬ話を広めない。きらりんめっちゃすごい顔して……いやなんでちょっと頬染めてるの。可愛いけど。
「よそ見してるんじゃないわよ!」
「いやしてないよ」
応えながら、後ろに回り込んでいたπちゃんに振り返る。
どうやら戦士は防御型なだけあってその動きは素早いとは言えないらしい、私たちの周りを回り込もうとするけど当然ながら間に合わない。
「やっぱりあなた目がいいのね!?『ハイスラッシュ』!」
言いながらπちゃんは私を守る魔球に切り掛る。
鉄さえ切り裂くその一刀は、魔球の周囲に展開されていたらしい障壁と一瞬拮抗して、けど次の瞬間には魔球ごとざむっ!と両断する。
そこに飛来するスターの攻撃と、体当たりする二つの魔球。
「邪魔なのよ!『シャープエッジ』!『メタルピアース』!」
連撃。
両断され貫かれた魔球はいとも呆気なく光と散って。
「勝ったわぶっ!?」
おかげで間に合った戦士に弾き飛ばされて、勝どきをあげようとしていたπちゃんは地を転がる。ギリギリの運用だから再召喚はできないけど、まあその代わりに戦士にピッタリくっついていよう。
「ありがとね」
「―――」
なにか答えたような気もするし、そうでないような気もする。
ただ盾を構えて身を寄せてくれたから、信頼を示すようにそっとその背に触れてみた。
揺らめくけど形のある、そこにあるのにそこにない、不思議な感覚だ。
「―――」
今度はきっと応えてくれたと、不思議な確信があった。
「πちゃん、まだやる?」
「やめとくわ!これ以上勝ちを狙ったらあなたを殺しかねないもの!」
そう言ってπちゃんは、ウィンドウを弄ってサレンダーする。
できるならきらりんの時もそうすればよかったのに、これはつまり私に特別な配慮をしてくれたっていうことでいいんだろうか。すごい嬉しい。
「じゃあまたね」
「―――」
案外感情豊かなのかもしれない、首だけで振り向いて頷く戦士を帰還させて、領域を解く。
「ユアー!」
「おつかれっす」
「圧勝」
途端にみんながやってきてわちゃわちゃと取り囲んでくるから、とりあえずみんなまとめて抱き締めなでなで。
「それでπちゃん、私はどうかな」
「あなたはあれね!もはや生き様が姫プレイだわ!」
「いきざま」
すごい、戦っただけで生き様まで見抜くなんて……じゃなくて。
「えっと、姫プレイって、つまり護られっぱなしっていうこと?」
「なんせんすっ!戦場に立つ姫は歌姫然り戦姫然り全ての味方を鼓舞する旗印と相場が決まっているのよ!?護られっぱなしではなく護らせることで士気を上げる天性の才覚!それこそが姫!プリンセスッ!なのよっ!?」
すごいなんか、あれ、これなんだろう、褒められてるのか辱められてるのかどっちなんだろうこれ。嬉しいけどちょっと、うわ、うわあ。
「おおー!πちゃんよく分かってるー!」
「オンラインゲームで姫ってなんかアレっすね……まー確かにユアさんがいると士気上がるっすけど」
「ユア姫……たまにはいいことも言う」
ふぐぅ……なんかもうこの、なに?
二十三歳で姫とかちょっとキツいものがあるからぜひ辞めてほしいと自尊心が騒ぎ立てるんだけど、みんなにお姫様とか呼ばれて傅かれたりなんかしたらどうだろう、そう考えるともう魂にくるものがあるというか……魂に自尊心じゃちょっと分が悪いなあ……。
「……ともかくよ!だとすればあなたに必要なのは絶対的な旗印感!分かるわね!?」
「旗印感……?」
「そうよ!私はここにいると全ての兵士に伝えるための圧倒的存在感っ!それこそが姫たるものの絶対条件という訳よ!」
「別に兵士を率いたりはしてないんだけど」
「信がために命賭けるものすなわち兵士よ!つまりそこの雑魚と私服と魔法職はあなたの兵士……いえ騎士ね!姫を護る守護騎士!そういうコンセプトでいくわ!私はもう決めたの!そして私は王宮専属の職人!素晴らしい称号だわ!今度からそう名乗らせてもらうわね!」
なんかπちゃんの中でトントン拍子に話が進んでるんだけど。
πちゃんが嬉しそうだからそれはいいことだけど流石にありもしない王宮に専属させるのはなんというかゲームとはいえ頭の心配をしなくちゃいけないというか……いやなんかもうすごい可愛いんだけど流石にこれから姫を自称していくのはちょっと……。
「えっとπちゃん、王宮とかそういう類のものはないんだけど、というかまずお姫様っていうのも年齢的にきついものがあるんだけど」
「知ったこっちゃないわ!」
「知ったこっちゃないんだ」
「あなたは姫よ!この私がそう決めたのだからこれは絶対なのよ!」
「絶対か……」
うーむ。
まあπちゃんが言うだけなら……。
と思いつつみんなに視線を向ける。
「ユア姫……くふふ」
「やるならいっそエンブレムとか作ってとことんやりたいっすね」
「騎士団長は私」
「あれえ乗り気……?」
なんでだろう、スズはともかくきらりんとアンズはもっとまともな感性の持ち主だと思ってたんだけど……。
戸惑う私に、きらりんは苦笑する。
「そんな難しく考えない方がいいっすよ。あれっす、ロールプレイングってやつっすよ」
「ロールプレイングね……」
「っす。ゲームだからこそ現実とは違う自分になって楽しむっす」
「……いや、にしても痛過ぎない?自称姫の社会人って大丈夫なやつ?ネットに晒されたりしない?」
ほぼ素顔だし、もし仮に知ってる人がやってたりしたら……うわあ。
「ユアさんなら、大丈夫」
想像して顔を顰めていると、今度はアンズが……というか、いや、なんで私は今説得されているんだろう。そんなにみんな私に姫プレイとやらを極めさせたいんだろうか。いやまあもう方針がそっちに定まっちゃってる感あるけどでもさすがに姫とか……。
「焦れったいわね!なにが嫌なのかまったく分からないわ!あんなお姫様抱っこさせといてなにを今更嫌がるっていうのよ!」
「うっ」
確かに言われてみればお姫様抱っこ移動の時点で私ってもうかなりアレなのか……。
……うーむ。
「……みんなは割と乗り気?」
「えー!いーじゃん騎士!かっこいー!」
「せっかくユアさんとゲームやるなら色々やりたいっす!」
「……ほんとに嫌なら、いいけど」
「そうかー」
まあ、うん、そうだな、ゲームだし。
いいかな……うー、まあ、よし。
「じゃあπちゃん、その方針でお願いできる?」
「願われるまでもなくそのつもりと言ったわ!けど了承してやろうじゃないの!任せなさい!」
―――そんなこんなで。
なんだか改めて考えると考えただけ訳が分からないことに、私は姫的プレイング路線に乗ったのだった……まあ別に進んで自称とかしないし、うん、ロールプレイングロールプレイング……。
■
《登場人物》
『柊綾』
・ついに肩書き:お姫様になった二十三歳。あんまり気が進んでない風ではあるが、例えば一体一でそういうプレイだったらむしろ女王様とかでも全然ノリノリ。根本的に傅かれるというか御奉仕されるのは愛されてる感あって嫌いじゃないけど自尊心が割と元気だから二人きりとかじゃないとやっぱり乗れない。今回霊戦士が存外優秀なことを知ってちょっと嬉しい気持ちになった。
『柳瀬鈴』
・考えてみればそもそも騎士的なノリだった気もする二十三歳。真面目な顔で守るとか言えちゃう辺り天性のものでもあるかもしれない。別に騎士の肩書きをゲットしたからといってどうこうなるというのもないが、あやを姫だと思うことに関してはちょっとにへにへしてる。幼稚園児くらいの頃に初めて読んだ童話である『かがみ姫』とか実は未だに部屋の本棚にあるくらいには、お姫様的な憧れはあるのだ。ちなみにかがみ姫、違う国に住むお姫様が空間を超えて繋がる魔法の鏡を通してなんやかんや愛を深めていくという同性愛絵本。それ自体はまあそう珍しいものでもないけど、なんか妙に心に残る絵本ってありますよね。とかしれっと自分の願望を時代設定にぶち込んでいくけど別に気にしなくていいです。
『島田輝里』
・ロールプレイングとか自分で言っといて密かにちょっと苦い思い出とか噛み潰してる二十一歳。やんちゃな時代があったのさ……ふっ……ちなみに今の多種武器使いはその名残。なんかモンボ的に縮めて収納出来る多様なアイテム、特に武器を全身に隠してあれやこれやと乱舞してた若かりし頃。てめえまだ若いだろ。まあ黒歴史。それはさておき色々ゲームやってるから結構ロールプレイングとかノリノリで、なによりそっちにノってたらあやの不意打ちにももしかしたら耐えられるかもしれないとかちょっと思ってる。でもなんかあやが吹っ切れてお姫様ムーブしだしたら絶対君沈むからな絶対に。
『小野寺杏』
・あや姫のペットになりたいとかちょっと思った十九歳。ノクターン行きはないです。ないです。本当はアンズとあやで半分ずつくらい使おうと思ってたのにいざ書き始めたらなんかもう初手から必殺パターン差し込んできてどう足掻いても突破できなかった。ちなみに最初手を弾かなくても割となんとかなったけど、今後に向けて練習ついでにやってみた感じ。ロールプレイングというかこいつだけはガチの心酔からくる姫呼ばわりだったりするけどさすがにリアルとバーチャルの区別はつけてほしい……どうだろ……いやいけるはず。でもそういうプレイもいずれしそうだよね。
『天宮司天照』
・魔法で滅多打ちにされるわ結局防御抜けないわと前話と打って変わってクソ雑魚と化した二十二歳。アンズはともかくあやは圧倒的に相性が悪かった。あの障壁が物理的強度じゃないという密かな説明はきっとここ以外で語られることはない。医療技術が進んで色々な病が治るようになった現代でさえ明確な治療法の見つかっていない中二病をその社交性のなさゆえに未だに引きずっているから変なこと言い出すんだよ。なんか色々やった結果テンション上がり切ってるからもうこのパーティ専属以外になる気がない、好きなものに惹かれると視野が狭くなるタイプ。気が合うじゃないんすかね(適当)。
切れ味が鋭いのは物理的に強いということで、威力が高いというのはシステム的に強いということ、みたいな。
そしてあの盾はシステム的に強い障壁を展開しているので、物理的な強さで押し切るπちゃんにはちょっとキツい。




