第15話 『僕らは昨夜のことを語り合う』
「問題は、何をすれば終わりなのかってことね」
「石の祭壇にもう一度行けるのかも気になるね」
放課後の屋上、二人で情報を整理する。
「あ、でも、その前に鎧の男のことを整理しないと……ね、鎧の男ってちょっと言いづらくない?」
「そうだね、僕もそう思ってた。牢屋の主だから……看守?」
「それ、採用。その看守のことだけど……倒したのかしら?」
「成宮さんの頭部への一撃、僕のトドメで確かに倒したよ」
「じゃあ、今日の夢で復活するかどうかね」
「ええ!?」
「建物は壊れたまま、私たちは傷が治る……看守はどうかしらね?」
「うーん、案内人が戦士になった、と説明してたから……課題は突破したってことで、復活しないんじゃない?」
「そうねえ……ま、考えても分からないし、復活してたら、もう一度あなたに倒してもらえばいいわね」
「ええ!?」
「冗談よ。今度は二人で倒しましょう。あなたの部屋の扉は壊れたままでしょう?」
そういえば、扉を破壊していたんだった。
看守との戦いで頭がいっぱいで、そこまでの過程がすっぽぬけてた。
あの長方形の部屋も調べてみないとな……看守の死体も……死体、か。
「どうしたの?」
黙りこんだのを不思議に思ったのか、こちらをのぞきこんでくる。
「いや、看守の……そのて……死体について考えてて」
「ああ……どんな男だったの?」
「がいこつ……」
「え?」
「兜の下はガイコツだったんだよね。元は人間だったのかもしれないけど、少なくとも生きてる人間には見えなかった」
「さすが悪夢の世界ね……」
「あれって悪夢の世界に囚われた人間の成れの果てだったり……」
「かもしれないわね。けど、考えても仕方がないわ。悪い結末を避けることを考える前に、良い結末へ向かう方法を考えましょう」
「そうだね」
少し気分が晴れてきた。
そういえば、看守の剣や装備品は使えるだろうか? そういえば、テーブルにネックレスもあった。
気持ちとともに頭もすっきりして、色々と思い出せてきた。
「そういえば、看守を倒した時に剣を使ったんだけど……」
「残ってるといいわね。貴重な武器だもの」
「鎧はどうかな」
「うーん、貴重だけど、呪われてそうね」
確かに、着込んだら今度はこちらがガイコツになりそうだ。
「看守の剣は……」
「かなり重そうだったけど」
「あのときは火事場のなんとやらだったから……ちょっと扱いかも」
「まあ、装備品含めて、色々と調べましょう」
「うん、そうだね」
なんだか、初めて悪夢の世界が待ち遠しく感じられてきた。
「看守についてはこんなところだよね。悪夢の終わりと、石の祭壇については……」
「そのどちらも、すぐに解決するかもしれない」
「そう……なの?」
「たぶん、ね。とりあえず、今日も特訓して、それから一緒に寝ましょう」
「い、一緒に?」
爆弾発言だ。
「一緒の時間ってこと!」
「おっけー」
「まったく……分かってて言ったわね? ぴったり同じではなくても、8時を目安にしましょう」
屋上を後にした僕らは、成宮邸で特訓をして、それぞれ眠りについた。




