対京都国戦〜圧倒的優勢で開戦するが…〜
この物語はフィクションであり、実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
俺は、大阪国の杉井との会談で同盟が締結された後、軍に実際に攻撃を行う日程等を大阪国軍としっかりと推敲しておく様に頼んだ。
数日後ーー
戦馬と空嵐が総理執務室を訪ねてきた。
戦馬「閣下!大阪国軍部陸軍中将、海軍中将との交渉の末、双方の準備が整い次第連絡し京都国への宣戦布告を行う事が決定致しました。また、その際京都国民の完全な避難が完了した後のみ攻撃を行うということも決めました。陸軍は明日にでも京都国境へ、他の国境警備隊以外の全勢力を向かわせます!」
俺は喜び、戦馬の肩を叩いた。
「良くやった。お前の事だから一般国民の事など到底考えていないと思っていたが…。成長した様だな!」戦馬は慇懃に頭を下げた。
「誠に有り難き幸せで御座います!」
俺は空嵐に視線を向けた。
「それで、空軍はどの様に動くのだ。」
「はっ!我々は現在陸軍とは比較的小勢力です。その為、空軍はあくまで陸軍の支援という形で作戦に参加させて頂きます。」
俺は頷いた。
「うむ、頑張ってくれ。」
空嵐は一礼した。
「はっ!誠意を尽くします!」
もう一度確認しておくが、初訓練にて全軍が挨拶に来た時、その規模は二等兵9285人、一等兵2939人、指揮官590人、その他特技域・職域専門905人の合計1,3719人であった。
しかし、その内空軍はたった五分の一の2744人と元滋賀県警察官で航空機の知識がある者達の中で、空軍への異動を希望した者を整備兵、整備兵師範として取り入れた1500人、合わせても4244人だけだった。
しかも、空軍は軍備もそれほど整ってはいなかった。陸軍は三師団二旅団で構成され主要装備は戦車が20輌、装甲車21輌、野戦砲17門を保有している。
それに対して空軍は空軍総隊の一団のみの構成で、主要装備は戦闘機(F-15)が8機、支援戦闘機(F-2)3機偵察機1機、警戒機1機、輸送機2機、救難機1機、多用途支援機1機、飛行点検機1機、練習機1機を保有していただけだった。
それでも空嵐は文句の一つも言わず、毎日訓練に励んでくれていた。
数日後、両国の軍部の準備が整い、いよいよ宣戦布告を行う事になった。
そして、外務省により大阪国と同時に開戦通知を京都国に送られた。
我が国軍部陸軍は湖北、湖東、湖南の国境警備隊に戦車と装甲車を3輌づつ残して、それ以外の全勢力が比叡山を中心に京都国境に配置された。
空軍も、かつての今津駐屯地に仮設した滑走路と大津飛行場の跡地に仮設したへ滑走路にF-15、F-2が待機した。
大阪国と連絡を取り合い、先陣は大阪国軍部陸軍が京都国の長岡京市、大山崎市、八幡市、京田辺市の国境防衛線に待機していた京都国軍部陸軍へ攻め掛かった。
大阪国は順調に前進して入った。
そんな中俺は前線指揮を戦馬に、空軍の全ての決定権を空嵐に任せ、滋賀国軍部本部で両軍の指揮を執れる様にした。
それほど巨大な部隊同士の衝突でも無い為、本部からはあまり良く見えず、細かい銃声は聞こえなかったが、戦車や野戦砲等の大きな爆撃音は臓器に響いた。
大阪国出陣後30分 比叡山滋賀国軍部陸軍仮設対京都国混合師団指揮所ーー
戦馬のもとに争田 土岐少佐が駆け寄った。
「戦馬中将!大阪国軍は無事、予定通り国境防衛線を破りました。比叡山の麓に確認出来る敵は1000人規模の3部隊、戦車6輌、装甲車7輌で御座います。いざ、御命令を!」
戦馬が颯と立つ。
「良し、総員攻撃開始!京都へ一気に下れ!」
滋賀国陸軍兵総員1,2224人の内、 比叡山の本陣に待機していた約9000人が戦車等の主要装備と伴に比叡山を下った。また、同時に京都国の南方の国境防衛隊と残り約3000人が交戦を開始した。
比叡山を下る時に8人の負傷者が出た。
だが、そんな事は何も影響せず、陸軍は圧倒的優勢のまま敵陸軍を取り囲んだ。
勿論、敵国境防衛隊は勝ち目が無い戦はせず、降伏を宣言した。
こうして、比叡山本部隊と京都国の比叡山国境防衛隊との交戦は、一時間も経たず呆気なく終わった。
しかし、大阪国軍は国境防衛線を突破してから苦戦を強いられていた。
元々京都国は滋賀国との戦に勝ち目などは見ていなかった為、京都国比叡山国境防衛隊は滋賀国軍が京都中心に迫る迄の時間を稼いでいただけであった。
大阪国軍は約10000の軍勢、それに対し、大阪国と交戦していた京都国軍は約8000人だった。
軍備も然程変わら無かった。
しかし、京都国は事前に大阪国との戦争を見越し、国境防衛線の少し内側に土塁を築いていた。
これはかなり巨大なものであり、人の足で登るには時間がかかった。
その間に大阪国軍の歩兵部隊は銃撃されていった。
空嵐はこの事態を突破する為、大津飛行場跡地からF-15を6機を出動させた。
そんなときだった。奈良国空軍から戦闘機が飛び立ったという情報が滋賀国に入ったーー。
はじめまして、初の小説投稿となります。非常に無茶な設定で、色々と不細工な部分がございますが、何卒暖かい目でお付き合いください。感想、意見等がございましたら、どうぞ気兼ねなく発言下さい。出来るだけ多くのコメントに返信を行うつもりです。