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国民の理解

この物語はフィクションであり、実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

冷静に進行が出来たとは言えないかも知れないが、やっと市町村長会議が終わった。


その後一週間の時が経ち、戦馬と空嵐が国民への説明を終えたという報告を聞いた。

俺は驚き、直ぐに二人の働く滋賀国軍本部へ向かった。

着くと、いつの間にか二人が目の前に現れ、直立していた。

戦馬「閣下!この度は此方からの報告が遅れてしまい、誠に申し訳御座いません。

閣下の自らの御訪問、恐悦に存じます!」

二人は深々と頭を下げた。

俺は座る様に促し、着席した。

「それで、既に全国民への説明が終わったと聞いたが、本当なのか?未だあれから一週間だぞ、それにお前らも初陣迄にはとか言っていたではないか。」

空嵐が静かな面持ちで、戦馬と同じく膝に手を置いた。

「はっ!閣下が何時初陣を挙げられるか予想出来なかったため、なるべく迅速に行動致しました。私は湖北を戦馬は湖南をそれぞれ分担して説明を行いました。湖南は如何だか存じ兼ねますが、湖北では国民の完全な理解を得られたと思います。」

戦馬は空嵐の胸倉を掴み、立ち上がった。

「なんだと!俺が国民に説明出来なかったというのか?この野郎!」

戦馬は殴り掛かろうとしたが、空嵐は冷静であった。「閣下の御前であるぞ、何をしているのだ!」

戦馬は手を離し、二人はまた、直立した。

「誠に失礼を致しました。」

そして今度は俺の指示を待たず着席した。

「分かった、分かった、では明日お前らを連れて国内をまわってみようと思う。よいか?」

二人「承知致しました!」


翌日、俺は戦馬と空嵐を連れて、総理官邸を専属運転手の運転する自動車で出発した。

この事は特に公表無く始めた。

ルートはとくに定める事なく行き当たりバッタリであったが、彦根までゆっくりまわることは決めていた。車が走り出し、国民に俺の存在が認識されると彼らは敬礼し、直ぐに何処かへ走り去った。

俺は不思議な気分であったが、二人を見ると、まるで平然としていたため、黙るしかなかった。

二人は俺が話しかけ無ければ話さず、運転手が気をきかそうとすると少し注意したりしていた。

そんな状態が続きながら四、五十分ゆっくりと走って琵琶湖大橋を渡り終わり少し経つと、数百、いや数千人が不気味なほど真面目な顔で滋賀国旗(前滋賀県旗)を力の限り振り続けていた。

俺は不意のことに狼狽した。

「これは……、どういうことだ。」

独り言には反応しなかった戦馬が口を開いた。

「我々は閣下の天下統一の第一歩として、完全な国民の理解を得る事に成功致したので御座います。」

戸惑いが隠せなかった。

「しかし、一週間だぞ…何をしたんだ。」

今度は空嵐がこちらを向いた。

「我々は日本政府により派遣されてきました。大日本改造法が制定されるよりずっと前から専門教育を受けていたので御座います。ですから、その一部を発揮したに過ぎません。」

俺は悧巧な脳に思考を巡らせた。

「なるほど……」

いや、納得している場合ではない。

このままではいつかの何処ぞの国の天皇と同じではないか。分かっている。

だが、それを口にする事を俺の脳が拒んだ。

どこかにこの状態を期待していた俺がいたーー。

はじめまして、初の小説投稿となります。非常に無茶な設定で、色々と不細工な部分がございますが、何卒暖かい目でお付き合いください。感想、意見等がございましたら、どうぞ気兼ねなく発言下さい。出来るだけ多くのコメントに返信を行うつもりです。

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