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近畿地方情勢〜近畿三国〜

実は、この旅の対京都国戦争は近畿地方で起こった初めての戦争であった。

これは滋賀国と大阪国が、近畿で初めてかつての県土から領土を拡大した国である事を意味していた。


この戦争により我々は近畿初の戦勝国、兵庫国に次ぐ第2位の国土の国となり近畿においての戦力も大阪国に次ぐ第2位という強勢力の国となり得た。


だが、結果的にこれは周辺諸国を脅かすとともに、警戒の動きを強める事にも繋がってしまった。




今、近畿地方には滋賀国・奈良国・和歌山国・兵庫国、そして我々とともに領土を拡大した大阪国が位置している。


この内滋賀国に好意的ではない態度を取っているのは、対京都国戦争において我々の侵攻を妨害した奈良国であり、両国間の関係は破滅状態にあった。


大阪国とはほとんど同盟国のような関係に落ち着き、和歌山国・兵庫国、隣接する福井国・岐阜国は我々との国境の軍備を今までより強力なものにした。


しかし、兵庫国は大阪国の働きかけによりって、しばらく経ってから国境警備隊を撤退することになった。


それは兵庫国大将の火戸かど敏二としじが大阪国、杉井三郎の古い友人であったからである。




火戸は大日本改造法が施行されると、すぐに大阪国との軍事同盟を結んだ。

これは両国間の関係をより強めるとともに周辺諸国の侵攻対象から免れる結果となった。


そして、この杉井の働きかけが滋賀国をこの二国間の関係に参入させるという事に繋がった。


その後何度か杉井が二国間を取り持つような具合で会合があり、近畿地方に隣接するこの三国は強力な絆で結ばれ始めた。




対京都国戦争から約3ヶ月ーー。

この日4度目の三国大将会合が開かれた。


「着実に領土を広げる為にも、戦争は先の戦争で拡大した領土の不安定な内政を改善してからに先延ばしにしたほうがいいのではないでしょうか?」


三国の領土を拡大する為に軍事的な三国同盟を締結させ、あくまでもすぐに周辺の比較的弱国を攻めるべきだという杉井の意見に俺は対立した。


「何をいうか!今の日本は乱世。いくら我々の勢力が近畿圏で有力だとしても、周辺諸国が他地方の強国と結んで攻め込んで来てもおかしくはない。攻められる前に攻めるべきだ。内政は同時進行で行うなり、委任するなり、いくらでも手はある。」


いつもこの三国の会合は俺と杉井の意見がぶつかる。しかし、いつも最終的には火戸の合理的な見解には二人とも対立する意見すら持ち得なかった。



彼は、杉井と同世代のようであったが、俺には少し若く見えた。


杉井とは違い、威厳というよりは利発さを感じさせられた。


「私は、杉井の意見に同意させてもらおう。『攻撃は最大の防御』という西洋の諺もあるだろう。攻められる前に攻めようではないか。内政が厳しいならば、兵庫から専門家を派遣しても良い。どうだ、この際近畿三国同盟を完成させないか?」




こうして我々近畿の有力三国は手を結び、列島統一を共に進める事になった。

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