最強の敵
「我は絶対...我は永遠...脆弱なる人よ...我が力、思い知れ...」
彼女は腕を上げると周囲に漂っていた金属製の巨大な腕は物凄い勢いでこちらに来て俺たちを取り囲んだ。そうして体勢を崩すための一撃が飛んでくる。
「バリア!」
パァァッン!!
「グッ!?」
エクシィの結界魔法により助かった俺たちだったが、どうもエクシィの様子がおかしい。今にも倒れそうにしながら冷や汗を流している。
「エクシィさん、大丈夫?」
「さっきので魔力1割持っていかれたわ。やっぱり禁書の通り...このまま耐えてると持たないわよ?」
しかしそんなことを言っていたも現状は変わらず、追撃の火炎放射が放たれてきた。俺たちはエクシィという戦力を潰さないためにも散開して戦うことにした。
焔の弾幕飛んだ来たり氷柱が落ちてきたり、更に突風が吹いたり雷が落ちてきたりと戦場は滅茶苦茶な状態になっていた。散らばって戦っても取り囲まれていて、攻撃していた腕が仲間の方まで飛んで行ったり、背後や左右から攻撃が飛んできたりとすでに満身創痍であった。避けられない攻撃はエクシィが対処してくれていたが、それでも苦戦が続いていた。
「はぁ、はぁ、クソッ!エクシィ、何か方法はないのか!?」
「ふぅ、そんなこと言っても本体に攻撃できないと意味ないわよ。」
そう、俺たちは取り囲まれて不用意に動くことが出来ないのだ。これをどうにかするのは無理やりにでも突破するしかない。
「エクシィ、結界頼む!」
「何かやるのね?まかせなさい!バリア!!」
その瞬間、再び体勢を崩すための一撃が飛んで来た。そしてガラスが割れるような音と共に腕はあらぬ方向へと飛んで行った。ここまでは予想通り。
「ここだ!!」
俺はこの隙に立ち尽くしている彼女に突撃する。しかし、俺を見た瞬間こちらに向けてきた手に純粋な死を感じ右に避けた。予感は当たり彼女の手から鋭い勢いで光の線が走り、俺の左腕を掠めた。
「クッ、強すぎる!」
俺は反撃として刀を振って白い刃を飛ばしが、接触した瞬間消滅してしまった。少しばかり傷がついているようだが、余り意味がないように思える。
「はは...なんだそれ...」
妹を守った時よりも、魔王?を倒したよりも確実に強くなっているはずだった。それが全く効かないなんて思うはずがない。溜息どころか現実を疑ってしまうほどだ。
ここ最近自分の意思で放てるようになった技だが直接切った方が良さそうだ。しかし勿論それが出来れば苦労はしないのだが。




