襲い掛かる大軍
魔物の異常発生の討伐と原因究明のため迷魂の領域に来ていた。今回は前に行方不明者の事件の解決を手伝った森とは違い、北側の森に来ていた。この辺には南側と違い近くに村などはなく森の中も荒れていると思っていたが案外進みやすい綺麗な道で、誰かが何回も通ったようなそんな印象を受けた。
どれくらい歩いただろうか。どこからともなく自分たち以外の枯れ葉を踏む音が聞こえてきた。そうして俺たちを見つけた狼の魔物は雄たけびを上げ襲い掛かって来た。
初めての魔物との戦闘に緊張感を募らせ鞘から刀を抜く。しかし刀を振ろうとした時にはもう銃声は聞こ
えてきて、ロメロードの放った弾丸がその魔物の頭を見事に正確に貫いていた。そしてその余りの判断の早さに呆気に取られているとロメロードが非難の声を挙げる。
「遅いです。貴方は足音が聞こえた時点でもう武器の準備を終わらせておくべきでした。」
そういう彼女は右手拳銃、左手剣といつの間にか準備されていた。エクシィの方は見なくても分かる。彼女は言葉一つで魔法を放つ天才。俺はその状況を鑑みて刀を抜き、再びこんなことがあってはならないと反省する。
「ほら、落ち込んでないで次がもう来るよ!」
エクシィの言葉に促され俺は辺りの気配に気を配る。そうして現れた大量の魔物の数に思わず圧倒されてしまった。きっと先に襲われた狼の魔物の雄叫びがこれほどの魔物を呼んだのだと直感で感じ、その多さに思わずたじろいでしまったがすぐに自分を強く保つよう言い聞かせて無謀とも思えるような魔の群衆に睨みを聞かせる。そうして一際大きい個体の魔物の雄叫びを開戦の合図としてその大量の魔物は襲い掛かっていた。
「村雨君は前衛、余ったのは私、エクシィちゃんはサポートよろしく!!」
「応!!」「任せて!!」
どれくらいの時間が過ぎただろうか。流れ込んでくる魔物を切り捨て、後ろから聞こえる銃声とエクシィの魔法の音色に身を任せてしばらく経ち、漸く襲撃が収まった。恐らくここら一帯の魔物があの雄叫びによって引き寄せられたと考えるのが普通なのだが、どうしてこんなに大量の魔物が潜んでいたのが疑問であった。
「あ~疲れた~、もう刀持てない~」
「私も、途中から弾薬切れて、剣で対応したけど、こんなに長時間使ったのは初めて」
「はぁ~私はまだ魔力あるけど、集中力がもう持たないわ」
とりあえずこのまま小休憩となり、探索はその後にすることになった。




