教会支部
楓との雑談を終えた後俺たちは予定通りに教会支部まで来ていた。
「ここがエスタリア聖教の教会支部か。」
支部とは思えないほどの立派な高さを備えた建物に圧巻されているとロメロードが早く来いと催促される。
視線を入口に戻してもやはり行ったことのある建物とはまた違った豪華な作りをしていた。そして開けた扉に吸い込まれるように中に入ると外観とはまた違ったシンプルで落ち着いた雰囲気になっており、耳を澄ますとパイプオルガンや讃美歌さえ聞こえてきそうであった。ステンドグラスから射す光でさえ神々しさを感じるほどだ、と辺りを観察していると声を掛けられる。
「ちょっと、こっちに来なさい。」
「あ、ああ。」
ロメロードの後を追い部屋に入るとそこは休憩室のようなところであった。流石に外観やさっきの内装のように圧倒されるようなものはなかったが、むしろ休憩室というなら心休まるところが必須であろう。
「今日はここで一日泊まりよ。」
「は?」
彼女の口から思ってもいなかった言葉が飛び出し驚いてしまう。この部屋にあるのはテーブルとイス、そして少しの観葉植物と窓その他諸々で寝れるような場所なんてない。まさか机に突っ伏して寝ろとでもいうのか?いや、同級生と一緒の部屋でベッドか布団があれば寝るのかと言われれば違うが。
「聞こえなかったかしら?今日はここで泊まりと言ったはずよ。」
「ああ、それはちゃんと聞いた。そうじゃなくてそんな話聞いてない。」
「あら、いつ侵入者が現れても良いようにって上からの判断よ。それに仕事とはいえ最初に話せば貴方は付いてこないでしょ?」
「当たり前だ。なんでお前と一夜を過ごさないといけない。」
「そうね、私も貴方と一緒はご免よ。でも貴方が最後まで話を聞かずに一緒に行かせてくれって言うから
仕方なく、ね?」
「卑怯だろ、それ。」
「承諾したのは貴方でしょう?」
「あ~はいはい、わかりましたやらせていただきます~。」
あれから数時間がたった。正直何もすることがなくて大変暇だ。よく考えたら本当にここに来るか分からい上にいつ来るかもわからない。魚がいるかどうかも分からない池で釣りをするようなものだろうではないかこれは。
退屈過ぎてロメロードに剣術の鍛錬を一緒にしてくれと頼んでも本人は読書をしていて邪魔をするなとのことだった。確かに仕事上の関係ではあるが流石のこれは寂しいと思ってしまった。
更に退屈な時間を過ごし夕食事も済もう日が落ち本格的に夜が始まろうとしていた時だった。現と夢の境界を右往左往していたら唐突な爆発で目が覚めてしまった。




