47.取らぬポンスケの皮算用
うん。短い。前の章に付け加えても良かったかも。
そっか、連続投稿すればいいのか。
「郁美君…」
「ギルティというか、TⅠLTは最初からそのつもりだったのかもね」
格納庫の維持管理費も、バカにならない額にはなる。
賞金を稼げないまま機体を眠らせて置く位なら、タダでもいいから引き取ってほしいというのは分からなくもないわ。
しかも、あたし以外のパイロットを受け付けないだなんて、ね。
うーん、なんてけなげなグランザール様!
オーナーに構ってる時間なんてないわっ!
「オーナー、勝ったらあたしと源さんに朝日寿司食べ放題おごりねっ!」
「そんな、もう勝つのが当たり前みたいに…」
「いいのよあたし天才だから。じゃ、よろしくねっ!」
Sweet Bombは、とりあえずウチのチームのハンガーに、グランザールと親子みたいに並べて挿入れてある。だって、Sweet Bombはあたししか動かせないんだし。
だから、すぐに整備できるわ。
武装交換はできないけど、ほとんど損傷していないので、それほど問題じゃない。源さんに任せておけば、きっと何とかしてくれる。
パパは、取りあえず放っておいて大丈夫。
あたしの昔の正体は完全にバレちゃったけど、それはもうしょうがないこと。
あたしは、あたしの言うことをきちんと聞いてくれる機体さえあれば、それでいい。
それより、パパの中身を移植できる、アンドロイド型ロボットを見つけなきゃならないわね。そして母ちゃんに会わせてあげるんだ。
あー、あたしがオーナーになったら、グランザールとSweet Bombの2台持ちかぁ。一機はあたしが搭乗るとして、もう一機は、パイロットを雇わなきゃダメかなぁ。いやでも、こんな危ない職業に誘ってもいい人なんて知らないしなぁ…
1時間後、あたしはオーナーの心配が的中するのを目の当たりにする。
ほら、「取らぬ狸の皮算用」ってね。
でも、大丈夫よ。
だってあたし、「絶対無敵っ!」なんだからっ!
(おしまいっ!)
これはさすがに、勝ったも同然。苦労が報われた、と思っていいと思います。
そして、そんなにうまく行くはずもないのです。行くなら苦労はしません。