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Sweet Bomb  作者: 白河夜舟
3.強制停止っ!
19/75

19.い・く・み、お寿司、食べたいなぁ…

 章の終了エピソードが長げぇ…こんなに書いたっけ⁇

 しょうがないので分けました。短めです

 ギルティを見送った後で、あたしたちは期せずして互いの顔を見合わせた。

「い、郁美君(いくみくん)…大丈夫か?」

「ええ、大した事はないわ。ちょっとお尻が焼けちゃったけど」

 うん、足も、もう動く。

 でも、スカートに電撃の焦げ目がついちゃってる。

 制服は替えがあるけど、身体の傷はごまかせそうにないなぁ。

 母ちゃんになんて言い訳しようかしらん。

「それよりも、その物騒なもの(パルスレーザー)、さっさと片づけ(しまっ)てくれない?」

「あ、ス、スマナイ、こうでもしないと、君は彼を殺しかねなかったから…」

 深いため息をついて、オーナーは、今ようやくその重さに気づいたみたいに、銃を降ろした。

「んなわけないでしょ。ドーリング中じゃあるまいし」

 ったく、あたしの事をなんだと思ってんのよ。いくらなんでも理事長室(こんなところ)でお客を殺しちゃマズイって事位、判ってるわよ。

 せいぜい“半殺し”に済ませるつもりだったのに。

 ま、半分は助かったけどね。

「で、どういうことなのよ。これだけ派手にやらかしたんだから、オトシマエはきちんとつけてくれないと、腹の虫が納まらないわよ…」

 あたしのお腹が、「そうだそうだ」と言わんばかりに、ギュルルと鳴いた。

 んもう、将来は女優(アクトレス)を目指しているあたしが、こんな所でカッコ悪いNG出してる場合じゃないっていうのに。

「いや、“派手に”やったのは、ワシじゃなくて君の方じゃないか」

「そうね。お腹すいてるから、話の途中でイラツイテもうひと暴れするかもね。最初はそのつもりで来たんだし」

 オーナー、一気に顔が青ざめてる。いい気味よ。

「そうねぇ、“朝日寿司”で手を打って上げるわ。それとも、ここで話を済ませる?」

 あらま、オーナー、深く考え出しちゃった。

 どっちもイヤだから、いっそ手元のパルスレーザーで黙らせようかとか思ってるんじゃないわよね。

 あたしはそんな邪気を出させないように、机を回り込んで、オーナーのイスを軽く引いてあげる。

「お、おい…」

「い・く・み、お寿司、食べたいなぁ…」

 そのまま、オーナーの膝の上にドッシンとお座りする。

「グエッ…」

 なによ、現役ジョシコーセーが(たぬき)の膝にお座りしてるのよ。そんな態度は無いんじゃない?

 オーナーの首に“軽く(そっと)”腕を回しながら、耳元に息を吹きかけるように呟いてあげる。

「でも、オーナーの方も“美味しそう”よねえ」

「よ、よせ…」

 なんでガタガタ震えてるのよ。しっつれいだとは思わないの?

 ヒップアップボンバーから巨乳パイパイブレス、ついでに女王様踏み踏みもつけてのジョシコーセーフルコース昇天三段コンボなんて、そんなに味わえるものじゃなくってよ。

「ドッチにしよっかなぁ…」

「わ、判ったよ。スシ、食いにいこう」

「やったぁ!」

 感激のあまり、オーナーのホッペタにキッスしてあげる。

 やっぱり、なんだかんだ言っても、男は顔よりもお金、お金よぉ!

 バッタン。

 あらぁ、感激のあまり、オーナー倒れちゃった。

 ダラシナイわねぇ。

 ま、こういう超接近戦(インファイト)であたしに勝てる男は、未だにお目にかかった事ないんだどさ。


 日本人ならやっぱり寿司でしょう。お寿司食べたいなぁ…

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