プロローグ
「あー、あー、テステス。聞こえてるかな!」
「録画中にそんなことしても分からなくない?」
「気分だよ、我が妹!」
「……はあ…………」
「……お、お、お……お」
「やっぱりカメラの前だと緊張しちゃう?リエちゃん」
「ご……ごめんなさ……い……」
「大丈夫、ここはリエちゃんが編集でカットしといていいから」
「う……うあ…………」
「全くお姉は……アイドル業のことになるとすぐ突っ走っちゃうんだから……リエが可哀想だよ」
「わ、わ……私は大丈夫よ……」
「ごめんよ……けど、いつかリエちゃんもカメラに慣れなきゃいけないでしょ?私達……アイドルなんだから!」
「……けど……き……今日は……無理そう……です」
「……まあ、無理しないでね、リエ……」
「うんうん!少しずつ慣れてこ!今日はアシスタントお願いね!」
「ひ、ひぃ……がんばりますぅ……」
「あ、プロデューサーちゃん!カメラしっかり撮れてる〜?」
「うん。ばっちりだよ」
「よし!じゃあ……動画サイト向けの宣伝動画、撮るよッ!えいえいおー!!」
「おー…………」
「ひぃー…………」
「おー!」
……お姉に乗せられた私は……
まさか……
……こんなことになるとは……思わなかったんです……
「皆さんこんばんばぁ〜……クラリネット学園所属オカルト部の元気印!私の名前は久遠寺ドートです♪」
「クラリネット学園所属オカルト部……久遠寺メートです」
「今日は我がオカルト部の実験をお見せしちゃうよ!」
「我がオカルト部は魔法陣について研究してまして……今日は悪魔を召喚したいと思います……」
「……(編集で……ここの場面は黒いエフェクトを入れるんだよね……)」
「準備はもうできてます!こちらをご覧下さい!」
「…………………………」
「じゃーん!魔法陣です!」
「わ……私達は悪魔をしょうかんできるのでしょうかー」
そう言うと、元気印の少女は血を一滴垂らした。
「よおし!」
それは
「私霊感強いんですよ!〜お墓行くといつも挨拶されるような気がしますし!悪魔も挨拶しに来てくれるかな?」
新しい出会いでした。
「お姉、悪魔と幽霊を混同してない……?」
……違う世界との『門』でした。
「…………!お!お、お、お!!お?????」
「リ、リエ!どうしたの!?」
「ひ、らは、ひかり……が……魔法陣から……」
「おー?魔法陣……?」
「お姉!??この魔法陣デタラメじゃないの!!?」
「そ……そのはずだよ……?」
「何か召喚されそうな雰囲気じゃん!?」
「……あ!!取れ高取れ高!カメラを回せーっ!!」
「お姉ぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!(おこ)」
カッ!
そう、手答えのある感覚がした。
「………………」
「………………これは」
「…………………………女、の子……?」
ep.3『天使にラブソングを』
――前編『電子海のクワイア編』




